3つのスタイルがセットになったレトロなジオメトリックサンセリフディスプレイ。ネオグロテスクに近いグリフの Nineteen Sixty (’60)、アール・デコ風味のある可愛らしい Nineteen Seventy (’70)、両方の中間のようなグリフの Nineteen Eighty (’80) というスタイルがあって、それぞれに3ウェイトずつあるのだが、ウェイトの名称が一番軽いのが Paris、重いのが New York、その中間が London となっている。数字の付かないものは ’60 のイタリックだろうか。ひとつだけ Tokyo というのが別にあって、それは ’80 New York のステンシルタイプになっている。デモ画像がどれもチョコレートのパッケージっぽいが、その辺に似合うだろう。
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かわいらしいジオメトリックサンセリフディスプレイ。大文字は全体的に腰が低く、A や E、F などのバーが低く、R や P は頭でっかちになっていてかわいらしい。大文字と小文字のサイズ差が大きく、ちょっとクラシックな雰囲気が出ている。4ウェイトあるほか、幅広でアウトラインが揺らいでいる Drafting、太い大文字のみの Titling、アール・デコ風の数字のみの Numerals がファミリーにある。小文字のサイズを大きくし、イタリックも用意された本文用の Neutrafece Text も別にあり。ちなみに読み方は「ノイトラフェイス」。
House Industries が MyFonts に出品したのを記念してこちら。レトロ風味のあるハイコントラストなモダンローマンのイタリックディスプレイ。アップライトがあるわけではなく、このイタリックのみの書体である。元々は’60年代にフォトレタリングという写植に似たシステム用にデザインされたもので、18世紀の銅版のテイストがあるとの事。大文字にはちょっとしたスワッシュの付いたオルタネートがある。1ウェイト。
同社の書体は100種近くあるが、MyFonts にはまだ12種ほど。これからの追加を期待しよう。
アメリカのデザインカンパニー House Industries の Ken Barber によるレタリング教本。フォントを多数制作している同社のノウハウをふんだんに紹介している。書体のカテゴリー別に特徴を事細かに解説し、またデジタル化する際のアウトラインの取り方のコツなどもある。作例は同社の得意なレトロアメリカンテイストでちょっと好き嫌いが分かれそうだが、レタリングに関する普遍的な事はしっかり学べるようになっているので食わず嫌いは良くないぞ(笑)。彼らとて無からアイディアが湧いてくるのではないようで、日頃から古今の文字デザインを集めており、それらを組み合わせたりアレンジしたりして制作しているようだ。やはり日々の積み重ねというのは大事だなと思う。
コントラストの極端なモダンローマンディスプレイ。元は ’60年代にアメリカのタイプデザイナー、エド・ベンギアト Ed Benguiat が写植用にデザインしたもので、それをデジタル化したもの。見ての通りのウルトラファットフェイスで、そこにヘアラインが付くというトップクラスのハイコントラストな書体である。ウェイトバリエーションはないが、5種の字幅がある。レギュラー以外にはコンデンス幅に3種、ワイド幅に1種。しかしこのファウンダリーはこのテの書体大好きだよね…。
やや堅い感じのするローマンキャピタル。骨格が若干野暮ったく、コントラストも弱く、セリフもブラケットは大きくはあるものの長さがあまりないので、フレアセリフかセリフドゴシック的なニュアンスがある。元は1960年に作られた古い書体だが、近年にデジタル化されるにあたり、ノミで彫ったようなラインとシャドウが入ったフィルのバリエーションが作られた。ラインだけ、凹んだシャドウ、凸(つばく)んだシャドウ、それらを縁取ったものなど7種類。