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Colonna

Colonna

品の良いクラシカルなインラインディスプレイ。制作年が1926年なので当時は最新だったかもしれないが、100年経とうとする今となっては大変クラシカルで美しい書体。英国の名匠スタンリー・モリソンの手によるもので、碑文の雰囲気を持ちながら字幅がぐっと広がって骨格ががっしりしていつつも、インラインによりエレガントに仕上がっている。Microsoft Office にはこの書体が付属してるとかしないとか。明日27日には東京の印刷博物館にてこの書体の活字を用いたワークショップがあるらしいが、行けなくて悔しいのでデジタルで組んでみた(笑)。大文字しか使ってないがちゃんと小文字もあり。

Category(s)
Design Date
1926
Publisher

Gill Sans Nova

Gill Sans Nova

ヒューマニストサンセリフの代表格。大文字は古典的なプロポーションでサンセリフながら大変堂々しており美しい。小文字はカリグラフィーの要素も多分に含み、x-ハイトが小さく優雅で柔らかさがある。全体的に可読性も良く、長文でもまったく問題ない。1928年に活字で制作されたものが1989年にデジタル化され、それをさらに2015年にファミリーや字種を拡張して名前に Nova が付いた。個別購入できる他、Adobe Fonts でも配信されている。

さてこの Gill Sans、というか作者のエリック・ギル Eric Gill だが、大変優秀なタイプデザイナーではあったが、実子や使用人に対し性的虐待を日常的に繰り返していたことが明るみになっており、これを理由に彼の書体そのものをボイコットする人もいる。筆者はというと、書体に関しては全然気にしていないというのが本音である(笑)。これからも躊躇なく使用するだろうが、「どうしてもその書体でなければならない」というケースもあんまりないので、何が何でも使うわけでもない。まあ適宜対応する、というぐらいである。本ブログの読者も個々の判断でお使いいただければと思うし、自身と反対の意見を攻撃することもなきように願いたい。考え方は人それぞれなのだから。

ちなみにギルの出身国である英国の高級ステーショナリーブランドのスマイソン Smythson のサイトは見出しに Gill Sans が使用されている。あと2022年に行われたエリザベス女王の国葬の式次第の公式文書がダウンロード可能なのだが、これはギルの書体の Perpetua で組まれていた。なんか本国でもあんま気にしてないのでは、という気がする。でなきゃ Nova に拡張しなかったろうしね。

Category(s)
Design Date
1928, 2015
Designer(s)
Publisher

Placard Next

Placard Next

やけにセールで推されてる(笑)書体なので紹介。全体的にかなりコンデンスなサンセリフ。名前の通りプラカードなどに詰め込みやすいようになっているのだろう。字幅の細い方から Compressed、Condensed、ノーマル、Wide と4種類あるが、ノーマル時点で結構細く、一番細い Compressed になるとかなり判読しづらくなる(笑)。Wide でも通常の書体よりはやや細め。適切なウェイトと字幅なら可読性は悪くないので、サインやポスターなどに良いだろう。いわゆる丸ゴシックタイプの Round もあり、各6ウェイトで計48種とビッグファミリー。ただいま40%オフセール中。

Category(s)
Design Date
2018
Publisher

Madera

Madera

スッキリと読みやすいジオメトリックサンセリフ。とにかく可読性が良い書体で、a は2種類あるものの、2階建てがデフォルトになっていて本文用を意識しているのが伺える。A には中折れのバーを持ったオルタネートがあり、ちょっとだけロゴなども想定してるのかな、という感じ。字種が多く、キリル文字とギリシャ文字をサポートしているほか、丸数字などもある。字幅に2種類あり、レギュラーと Condensed があって、可読性もいいことからサイン用途にも使えるだろう。8ウェイト。記事を投稿した本日のみ65%オフセール!

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Design Date
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Musketeer

Musketeer

本日は作家アレクサンドル・デュマ Alexandre Dumas の誕生日(1802)。代表作『三銃士』にちなんで「銃士」の名を持つ書体を紹介。アール・ヌーヴォー風味のディスプレイローマン。プロポーションが上か下に偏ったグリフが特徴で、h/m/n の右足がぐっと斜めに張り出しているのもおもしろい。全体的に Windsor にも似ているが、こちらの方がより繊細かなという感じ。古い書体なのでオルタネートが皆無なのが残念。4ウェイト。
ちなみにこのダルタニアンと三銃士の老年期を描いた『仮面の男』は結構好きな映画。あのディカプリオがほぼ脇役でしかなかったという(笑)。

Category(s)
Design Date
1968
Designer(s)
Publisher

Aeroko

Aeroko

最近発売されたレトロなサンセリフ。Eurostile 風味のある全体のシルエットが長方形に近い角張ったタイプで、Eurostile よりもやや角の丸みが強いかなという印象。C の頭のフックが特徴的。やっぱりモータースポーツや自転車などによく似合うだろう。イタリックはないが、幅が3種類あってそれぞれ4ウェイトずつ。一番軽い Regular ウェイトでもやや重め。ただいま60%オフセール中。

Category(s)
Design Date
2023
Publisher

The Quality Brave

The Quality Brave

ヴィクトリア朝風味あふれるゴシック/ブラックレター。Old English スタイルのだいぶ時代が下った頃のタイプで、かなりデコラティブ。カリグラフィーの要素が入っており、スワッシュオルタネートやリガチャーがかなり豊富で、バリエーション豊かな文字組みが楽しめる。クリスマスにもよろしいかと。1ウェイトのみ。

Category(s)
Design Date
2022
Designer(s)
Publisher

Carré Noir

Carré Noir

本日は「黒」に関する日がいっぱい制定されてるので、「黒い正方形」という名の書体を紹介。繊細で品の良い正統派本文用オールドスタイル。説明文がまったくなく、「どういう経緯で作られたのかは謎」となっていて正確な製作年も判らない(笑)。Garamond 風のエレガントな雰囲気があり、オールドスタイル数字やスモールキャップも備えており、本格的な長文にも耐えうる。4ウェイト。

Category(s)
Design Date
Designer(s)
Publisher

Skiltmaler

Skiltmaler

投稿時現在、MyFonts では Type thorough the Eras と題し、19世紀後半のヴィクトリア朝時代から、20世紀前半のミッドセンチュリーモダンと呼ばれる時代ぐらいまでのテイストを持った書体を特別価格で販売している。その中から1点紹介する。デコラティブでクラシカルなディスプレイ。コンデンスなグリフに、ステムの途中にダイヤ状の飾りの付いた、ゴシック風味を持つ書体である。レイヤードになっており、グリフは同じだが4種類のフィルのタイプが違うものがあって、それらを色を変えて重ね打ちする事でいろんなバリエーションを作ることができるようになっている。ただいま50%オフセール中。

Category(s)
Design Date
2017
Publisher

Bembo

Bembo

めずらしくオールドスタンダードな書体を紹介。活字時代からある本文用オールドスタイルローマン。元は15世紀イタリアのプリンター、アルドゥス・マヌティウス Aldus Manutius が印刷したピエトロ・ベンボ Pietro Bembo の著書「De Aetna」の活字を参考にデザインされたもので、なのでこの名が付いている。まぁとにかくスタンダード、というかこの辺のスタイルの大本(おおもと)に当たるので、それもそのはずという感じではある。大文字がやや幅広で、R のレッグがぐぃっと出てるのが特徴的。ノーマルと Infant というタイプがあり、Infant(幼い)の方は a と g が1階建てで、y のディセンダーがフック状になっている。ノーマルの方は4ウェイトある他、Titling という大文字のみでグリフも若干違う見出し向きのものがある。Infant は2ウェイト。

Category(s)
Design Date
1928
Publisher
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