珍しいタイプのスクリプトディスプレイ。ノーマルではカリグラフィーペンで書いたようなローマンなのだが、大文字のオルタネートにロンバルティック・キャピタルを持っている。ロンバルティック・キャピタル(Lombardic Capitals)というのは、サンプルイメージにある「MAJUSCULE」の M, J, S, U, E のスタイルの書体のことで、装飾写本の時代には段落頭にドロップキャップとして使っていたものである。周囲や文字内部にゴテゴテの装飾が施されるのが普通で、文字部分のみでシンプルに使われるようになるのはだいぶ時代が下ってから。ゴシック(ブラックレター)と組み合わせて使われる事が多かった。ちなみに「ロンバルディアの」という名前がついてはいるが、イタリアのロンバルディア地方とは特に関係ないらしい。なのになぜこういう名前が付いているかは不明。