柔らかなストロークが特徴的なブラックレター。基本的にゴシックではあるが、手書きのカーブが特徴的で、どちらかというとフラクトゥール fraktur やバタルドゥ bâtarde の雰囲気がある。派手なスワッシュオルタネートはないが、小文字にはカリグラフィーをやっている人が喜びそうなグリフがちょっと違うオルタネートがある。まあこんなのもハロウィンにいかがだろうか。名前はとんかつの有名店やドイツの焼き物に近いものがあるが(笑)特に関係ない模様。
Category: Blackletter
信じようと信じまいと今日から10月なのでこちら。雰囲気のあるブラックレター。古い活版印刷のようにフィルが荒れており、アウトラインもガタついている。ブラックレターにしては字間が広めでまあまあ読みやすいだろう。装飾強めな大文字の Regular と、大文字がロンバルディックキャピタルになった Alternate の2スタイルがあって、それぞれ26のリガチャーがある。名前はこの時期にドイツのミュンヘンで開催される大規模な祭りの事。世界各地で同名の祭りが開催されてるようで、日本ではほぼほぼビール祭りとなっている。
非常に装飾的なブラックレター。大文字はヘアラインやダイヤなどの装飾が入っていて、小文字もストロークの端だけでなく途中にもトゲトゲした飾りが入っており、全体的にかなりデコラティブ。小文字にはスワッシュオルタネートがあるが、これも文字本体と同じ太さでかつ左方向に走るストロークが多く、アラビア文字の雰囲気があってオリエンタリズムにあふれている。作者は名前からして中東の方だろう。右に傾いたイタリックスタイルがあるのもおもしろい。名前はなんと読むのだろう…クァルザーロ?
ブラックレター風味を多分に含んだカリグラフィーフォント。大変時代感のある中世風味の書体だが、よくよく見ると非常に変わっていて、少なくとも筆者は見たことないタイプである。幅の広いブロードエッジのペンで書かれたようではあるが、多くのストロークが角度が通常とは逆になっている。このフォントは多言語対応になっていて、アラビア文字やヘブライ文字なども含んでいるが、その辺のストロークが採用されているのかもしれない。とにかく非常に興味深い書体である(多分筆者は買う笑)。4ウェイトある他、ストロークがくり抜かれた Engraved と、植物的なオーナメントが付いた大文字のみの Initials がファミリーにある。
本日は『ドラゴンクエストの日』。1986年の本日に最初のシリーズが発売されたのだとか。という事でこちら。ファンタジー風味あふれるブラックレター。書体としてはまあ素直で読みやすいが、大文字と小文字のベースラインが揃っていないのが特徴。タイトル組を前提としている事が伺える。5種類あって、Regular と Bold ウェイト、フィルがない Outline、大文字が装飾された Deco、赤く光るカラーリングが施されたカラーフォントの Color がある。名前は同名のファンタジードラマがあるが、特に関係はない模様(多分借用してるけど)。
シャープかつクールなブラックレター。グラフィティ風味を多分に含んだモダンなゴシックで、詳しくはないけどメタルやヒップホップに似合いそうなタイプである。大文字はデフォルトでもかなりデコラティブだが、オルタネートやリガチャーもふんだんにあって、かなりハデハデにバリエーションを出せるだろう。1ウェイトのみだが、なんと傾いた Italic もあり。
本日は『くじ(lottery)の日』らしいので、名前の似てるこちら。デコラティブなブラックレター。カリグラフィー(手書き書体)のロタンダ Rotunda というタイプで、あまり人気がない(笑)のでフォントになっているのはめずらしい。16世紀にライプチヒで Melchior Lotter という人が印刷した本から起こしたもののようだ。毛色の違うのが1文字だけあるが、これは “L” で、こちらはロンバルディックキャピタル Lombardic Capitals という、主にドロップキャップに使われた書体である。通常のよりややデコラティブになってるだろうか。この2種がセットになったファミリー。現代じゃあんまり使い道ないかな…(笑)。
本日はドイツの詩人ゲーテ Johann Wolfgang von Goethe の誕生日(1749)ということでこちら。遊びの少ないかっちりした太めのフラクトゥール。元はドイツの Wilhelm Wöllmer という人が1910 (1905?) 年に制作したもので、それをデジタル復刻したもの。普通に比べてアセンダーやディセンダーが結構短いだろうか。小文字の k が伝統的な形をしており、ツウはこの辺を喜んでしまうが、馴れてないと読めないかもしれない。大文字はどれも厳しいかな…? まぁ馴れてください(笑)。1ウェイトのみ。
本日はちょうど年の真ん中。平年は正午だが、閏年の今年は7月2日になった瞬間の午前0時が1年の真ん中にあたる。というわけでミドルの名が入ったこちらを紹介。カリグラフィーでいうアンシャルやインシュラーの風味があるディスプレイ。ミドルアースとはトールキンファンにはお馴染み、『指輪物語』『ホビットの冒険』などの舞台である「中つ国」の英名である。なので英国風味のある書体となっている。全体的には活字っぽくはありながらもカリグラフィーの要素が強く、大文字と小文字が同じ大きさがのユニケースでデザインされていることも、よりクラシカルさを強めるポイントとなっているだろうか。ちょっとだけ傾いたイタリックがあって5ウェイトあるほか、バリアブルタイプもある。
ブラックレターベースのホリデーディスプレイ。ベースになっているブラックレターの種類ははロタンダだろうか、華やかでデコラティブな大文字が特徴で、この時期にぴったりな書体である。小文字が結構簡素なので(笑)、大文字の使用は必須だろう。インラインが入っていてきらびやか。1ウェイトのみ。