クラシカルな正統派本文用オールドスタイルローマン。コントラストが弱く、ストロークも完全な直線ではなくわずかに曲がったような線を使い、アップライトも全体的にほんのり右に傾いており、目に優しく可読性に注意して設計されていることが伺える丁寧な書体。ブラケットが片方なかったりするところにちょっとした個性を感じるだろうか。ベトナム人の作者が数年前に英国のレディング大学で学んでいる際に製作を開始したらしい。名前の gieo はベトナム語で「種を蒔く」というような意味だそうだ。6ウェイト。
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ヴィクトリア朝というかバロック風味というか、そんな感じのクラシカルなディスプレイ。やや変わったグリフの書体で、大文字は腰高で直線のストロークが目立ち、小文字は長いアセンダーやディセンダーが特徴。3タイプあって、Countess(伯爵夫人)はノーマル、Duchess(公爵夫人)は大文字の中央からオーナメントがぶら下がり、Princess(女王)はそのオーナメントが長く複雑になる。筆者はこのフォントをかなり昔に Mac PS フォーマットで買ってしまい(当時 OpenType は普及しておらず)、Windows ユーザーの今は使えなくなってしまった(というかデータそのものがどっか行った)。買い直さないといけないのか…。
エレガントな幅広サンセリフディスプレイ。カッパープレート風味のある品のいいクラシカルなサンセリフで、やや幅広でライトウェイトの大文字のみの書体。オルタネートはないが、画像の THE や BY などのようにアンダーラインの入った接続詞がいくつかある。正直 Sackers Gothic やんという気はしないでもないが(笑)、あれよりはスモールキャップスと大文字のサイズ比が小さいので、あまり差をつけたくない場合はこちらがいいだろう。3ウェイト。ただいま50%オフセール中。
ゴシック(ブラックレター)風味のあるフレアセリフディスプレイ。中世の書体を現代化した、モダナイズドゴシックとでも表現できそうなハイブリッドな書体で、グリフはクラシカルながらほぼモノラインな所が現代的。ストロークの端にはセリフと呼ぶには微妙な広がりがあり、オルタネートにアンシャル風なグリフがあって、これらもクラシカルな雰囲気に寄与している。可読性も良くグリフも800近くあって、いろんな言語の長文にも耐えられる。9ウェイトある他バリアブルタイプもあり。
本日はフランスの画家クロード・モネ Claude Monet の誕生日(1840)。モネといえば「睡蓮」、ということでスイレンの名を持つ書体を紹介。ボタニカルデコラティブなディスプレイローマン。太めのぼったりしたローマンに植物的なオーナメントがこれでもかと付いたヴィクトリア調の書体で、通常この手の書体は装飾なしのグリフも入っていたりするが、そんなものは一切なくお花畑から逃れる術はない(笑)。潔くゴチャゴチャになって使うのがベストだろう。スワッシュオルタネートやリガチャーも豊富。イタリックと2スタイル。
華やかでクラシカルなカッパープレートスクリプト。今どきはもう珍しいスタイルの古典的なタイプのスクリプトで、華美な装飾が大変フェミニンで美しい。オルタネートやリガチャーが豊富で、総グリフ数は1500種を超える。コンデンスではあるものの、昔のものよりはxハイトが大きめで読みやすいだろうか。ウェイトが2種あるのも嬉しい。これからのホリデーシーズンにいかが。
カリグラフィーテイストを持ったユニークなサンセリフディスプレイ。ストロークの中央部が絞れており、若干フレアセリフ気味になった手書きの跡が残るサンセリフで、見ての通りリガチャーが非常に豊富な文字組みが楽しくなってしまう書体である。元は作者が務めていたデザイン事務所の上司だった John Miles という人のレタリングから起こしたものだそうで、彼の死を悼んで制作した模様。名前のブラックヒースとはロンドン南東部の地名で、ここにそのデザイン事務所があったそうな。これは筆者は多分買うのでは…(笑)。大文字のみで小文字はスモールキャップス。1ウェイトのみ。
とにかくストロークがカクカクしている変わったオールドスタイルローマン。どうもカリグラフィーで使用する幅広のブロードニブを用いてデザインしたそうで、書体のロタンダ Rotunda やバスタルダ Bastarda を参考にしたとあるが、どの辺がそうなのかよく分からん(笑)。とにかくカーブのアウトラインが唐突にカクっと折れていてユニークだが、骨格は割とスタンダードなので、小さく使うと普通のオールドスタイルに見えたりもする。オプティカルになっており、本文用の Text と見出し用の Display があって、それぞれにイタリックもあって8ウェイト。なので長文も想定されて設計されている。グリフも豊富でギリシャ文字やキリル文字もサポート。
柔らかなストロークが特徴的なブラックレター。基本的にゴシックではあるが、手書きのカーブが特徴的で、どちらかというとフラクトゥール fraktur やバタルドゥ bâtarde の雰囲気がある。派手なスワッシュオルタネートはないが、小文字にはカリグラフィーをやっている人が喜びそうなグリフがちょっと違うオルタネートがある。まあこんなのもハロウィンにいかがだろうか。名前はとんかつの有名店やドイツの焼き物に近いものがあるが(笑)特に関係ない模様。
信じようと信じまいと今日から10月なのでこちら。雰囲気のあるブラックレター。古い活版印刷のようにフィルが荒れており、アウトラインもガタついている。ブラックレターにしては字間が広めでまあまあ読みやすいだろう。装飾強めな大文字の Regular と、大文字がロンバルディックキャピタルになった Alternate の2スタイルがあって、それぞれ26のリガチャーがある。名前はこの時期にドイツのミュンヘンで開催される大規模な祭りの事。世界各地で同名の祭りが開催されてるようで、日本ではほぼほぼビール祭りとなっている。













