クラシカルで品の良いサンセリフ(?)。碑文風味のあるクラシカルな骨格のグリフで、ほぼほぼモノラインのストロークにほんの僅かなセリフ…のようなものが付いている。フレアセリフと言った方が良いかも。アメリカの巨匠、Frederic Goudy が1921年に発表した書体をデジタル化したものだそうだ。デジタル化にあたりスモールキャップスを追加し、1つしかなかったウェイトも増やした。スモールキャップスのxハイトが結構小さめでこれまた品が良いので、大文字だけよりはそっちも含めて組んだ方がいいかもしんない。7ウェイト。
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古いカリグラフィー風味のあるタイプスクリプト。コネクションのない活字風のタイプで、ブロードペンで書いたようなストロークのエレガントで端正な書体である。ざっとグリフをチェックしたが、多分筆者はこれを書くのは難しくない。それぐらい自然なストロークだけで構成されている。雰囲気はキリッとしててやや男性的だろうか。やはり大きく使うものではなく、小さなカードなどに似合うだろう。2ウェイト。
普通なようで普通じゃない本文用?オールドスタイルローマン。セリフがウェッジ型でちょっと変わってるが全体的にはまあまあ普通のローマン…かと思いきや、画像の a を見ての通りところどころプロポーションがちょっとおかしい。この a の他、B や G、S、s などが頭でっかちになっており、なんか面白い事になっている。長文を組んだ時に違和感を発しないかと思うが、他はスタンダードなのでひょっとしたら別に問題ないかもしれない。スモールキャップスやオールドスタイル数字など、本格的な組版に必要なグリフは揃っているので、試してみるのもいいだろう。イタリックもあって5ウェイト。
本日『シルクロードの日』だそうなのでこちら。2018年に出たディスプレイの Silk Serif の本文用版。ディスプレイタイプよりコントラストが弱まり、細いストロークが若干太くなってセリフの主張もやや弱まった。雰囲気はシックで落ち着いている。イタリックの角度がややキツめなのが特徴で、g が2階建てのままなのもちょっと変わってる。gj、jj、qj のリガチャーがあるがこんなスペルある言語があるんだろうか。あるんだろうな…。7ウェイト。
カッパープレート風味の高級感のあるサンセリフディスプレイ。Sackers Gothic に似た感じのサンセリフで、やや幅広で字間広めのスモールキャップス。というワケなのでソレを持っていれば特に必要ないが(笑)、こちらの方がリーズナブルなので入手はしやすい。高級感を演出するためのフォントを安価で入手せねばならないデザイナーの悲哀を感じるのは筆者だけであろうか…。1ウェイトのみ。
大変クラシカルな正統派カッパープレートスクリプト。これぞカッパープレート、というような最近ではめずらしいスタンダードなスタイルの書体で、大変優雅で華やか。フォーマルな招待状などにもまったく問題ないほど非常に美しい。オルタネートやリガチャーも当然豊富に備えており、総グリフ数は690以上もあって使いごたえがある。ごちゃごちゃさせずに使いこなすには技術と知識が必要だが、挑戦してみる価値はあるだろう。1ウェイトのみ。ただいま50%オフセール中。
本日は古代ローマの詩人で「アエネーイス」の作者、ウェルギリウスの誕生日(B.C. 70)だそうなのでこちら。カリグラフィーのスクウェア・キャピタルをデジタル化した書体である。実はかなりレアで、この書体で書かれたもので現存しているのはウェルギリウスの著書の『ヴァチカン古文書3256』とその写本の2点のみだそうで、まったく流行らずに滅んだようである(笑)。にもかかわらずカリグラフィーの教科書には大体載っているのは、やはりその美しさのせいなのだろう。ただ書いてみれば分かるが結構めんどくさい書体で、流行らなかったのもさもありなんという感じ。現代ではあんま使い道はない。フォントとしてもレアである。
美しくモダンなカッパープレートスクリプト。モダンカリグラフィー全盛の昨今だが、こちらは一応それに分類されるものの、かなりクラシカル寄りの書体である。カジュアルなものも可愛いけど、やはりこういうスタイルは優雅で美しいなと思う。そろそろこの辺に回顧してもいいのではないだろうか。スワッシュオルタネートもしっかりあり、バリエーションは豊か。ウェディングなどには最適だろう。暑い時期に正装は苦しいので、もうジューンブライドはやめてオクトーバーブライドにしたらいいのにと思う(笑)。1ウェイト。
本格的な本文用オールドスタイルローマン。ヴァナキュラーな風味が薄いニュートラルな雰囲気で、どんなシチュエーションにも対応できる可読性の良い書体である。変わったところがないだけに、あまりに普通で、欧文で長文を組むことの少ない日本人にはあんまり魅力的には見えないと思う(笑)。まあでも Caslon に飽きたらこんなのも使ってみてはいかがだろうか。名前はかつてスペインのカタルーニャ地方にいたオーセタン人?の事らしい。6ウェイト。
柔らかい雰囲気の端正なオールドスタイルローマン。ルネサンス期の活字書体をベースに制作したらしい。xハイトが小さく全体的な雰囲気はクラシカル。コントラストが弱くて目に優しく、骨格はあくまでスタンダードで読みやすい。字間がやや広めに取られているだろうか、その辺がちょっと現代テイストが入っていると思う。主に書籍を主体とした本文用に設計されているようで、ウェイトは2種しかなく、Bold にはイタリックもないと潔い。その分セットで買っても $150 と値段はお安め。