読めるかどうかギリギリのシグネチャースクリプト。これまでこのタイプは数々紹介しているが、ここまでグリフが崩れているのは珍しい。ミミズがのたくったようなゆるゆるのストロークで可読性は最低(笑)。まあ本来のシグネチャーぽさがあると言えばあるだろうか。コントラストはなくモノラインタイプ。小文字にはリガチャーがそれなりにある。やや傾きが強くなった Italic と2種。
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これまた変わったスタイルのカリグラフィーイタリック。一見カッパープレートにしか見えないほど繊細なストロークを持った書体だが、コントラストの付き方やループやコネクションがないところから一応イタリックに分類できるだろうかという感じ。通常は滑らかにするカーブの一部がぎこちなく折れ曲がっていて非常に個性的。大文字のスワッシュオルタネートにはカッパープレートのスタイルをふんだんに取り入れている。とにかくなんかすごく新しいステキな書体。1ウェイト。
本日は「シュレーディンガーの猫」でお馴染み(馴染んでるか?)、ノーベル賞受賞物理学者エルヴィン・シュレーディンガー Erwin Rudolf Josef Alexander Schrödinger の誕生日(1887)なのでこちら。カジュアルなシグネチャースクリプト。「シュレーディンガー」の名を冠してはいるが、当人とは無関係な模様(笑)。「パイロットのハイテックC(HI-TEC-C)というボールペンで書いた」と作者は述べている。大文字のストロークの一部が二重になっているのが特徴。大文字にオルタネートはないが小文字には160種ほどのかなり多くのリガチャーがあって、文字組のバリエーションが楽しめるようになっている。あと変わってるのがハート型のスワッシュが10種ほどある。何に使うのかは不明。1ウェイト。
本日は暦の上では立秋だそうなので(どこがだよ)こちら。ユニークなストロークを持った優雅なディスプレイ。平筆で書いたような S 字カーブのストロークをあちこちに持った変わった書体で、エレガントな雰囲気を持っているが全体的にやや太めなの気取りすぎてない所が親しみやすいだろうか。小文字にはいくつかリガチャーがあるが、画像の tu はちょっと t が変形しすぎて読みづらいかなという感じ。ま、注意して使ってほしい。1ウェイトのみ。
カジュアルなシグネチャースクリプト。モノラインのシンプルなタイプで、大文字と小文字のサイズ比は小さく、グリフもそこまで崩れておらず読みやすい。最近のフォントとしてはめずらしくオルタネートがまったくないので(笑)、バリエーションは望めないが、まあ簡単で使いやすいのではなかろうか。作者はインドネシア人で、なんでこんな名前のしたのかは意図は不明。ともあれ、被爆80年のこの日、我が国が人類最後の被爆国であることを願いつつ。
なんか不意にこの書体を見かけたので紹介。ラフなカリグラフィーヒューマニスト。15世紀頃に現れたヒューマニスト体を元にデザインされた書体で、往時のものよりはかなり細めのウェイトで、グリフも結構ラフでカジュアルになっている。エッジもガタガタでラフな紙に書いたような雰囲気があり、「パピルス」の名にふさわしい。ちなみにこの書体は以前は Mac に標準搭載され、またかなり多用されたために「もういいよクソダセェ」と欧米のデザイナーからは Comic Sans と同じぐらい嫌われていた(笑)。とはいえ、映画「アバター」のタイトルロゴの元になっていたり、徐々に復権の兆しはあるかと思う。筆者は結構好きな書体。1ウェイト。
オーガニックなウェーブが特徴的な柔らかいサンセリフ。ジオメトリック+ネオグロテスクをベースにした書体で、見ての通りストロークの一部がふよっと波のようにカーブしている変わった書体である。とはいえちょっと変形しているとはいえカウンターが広めで目に優しく読みやすくなっている。グリフもやや多めでウェイトも8つもあり、さすがに書籍はムリでも、ある程度の長文には耐えられるだろう。ただいま30%オフセール中。
カジュアルでガーリーなシグネチャースクリプト。モノラインストロークでゆるゆるなグリフの書体で、大文字と小文字のサイズ比が大きくダイナミック。小文字の可読性は良好そうに見えて、n, m, u, v, w の区別がやや付きにくいが、まあスペルでなんとなく見当がついて読めると思う。残念なことにオルタネートがまったくなく、リガチャーもちょっとだけ。インドネシアとかあの辺の人が作る書体に多いが、hh や jj、rr といったどこで使うか分からないリガチャーがあったりする(向こうでは使う?)。1ウェイトのみ。
大変ユニークなグリフを持つサンセリフディスプレイ。見ての通り通常とは異なるグリフのサンセリフだが、最近流行りの変形系ほどがっつり変わってる訳ではなく、ちょっとポップかなという感じの変形具合。リガチャーやオルタネートもそれなりにあるが、オルタネートの方にノーマルなグリフがあったりするのはやはり変わってる証拠だろう。イタリックもあって7ウェイトもあるという本文用書体のようなファミリー展開だが、やはり長文には向かない(笑)。
クラシカルでフェミニンなカリグラフィーイタリック。通常のスクリプトかと思いきやコネクションが取れておらず、活字のイタリックをカリグラフィックにしたような、双方をコンバインしたテイストの書体である。オルタネートはそれなりにある模様。変わってるのがファミリー展開で、ほんの少しだけウェイトや傾き具合を変えたバリエーションがあり、それぞれ3種ずつの組み合わせで全部で9種類となっている。名前は「私をトスカーナへ連れてって」という意味。