大変クラシカルな正統派カッパープレートスクリプト。これぞカッパープレート、というような最近ではめずらしいスタンダードなスタイルの書体で、大変優雅で華やか。フォーマルな招待状などにもまったく問題ないほど非常に美しい。オルタネートやリガチャーも当然豊富に備えており、総グリフ数は690以上もあって使いごたえがある。ごちゃごちゃさせずに使いこなすには技術と知識が必要だが、挑戦してみる価値はあるだろう。1ウェイトのみ。ただいま50%オフセール中。
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グラフィティ風味を多分に含んだカリグラフィーイタリック。基本はカリグラフィーの基礎的な書体であるイタリックだが、スタイルは現代的。大文字がかなり小さく、相対的に小文字が大きくなっている他、コントラストが強く、あちこち尖っていてスパイキーである。結果としてグラフィティのような雰囲気を持ったスクリプトとなった。スワッシュオルタネートが多数あり、総グリフ数は800近い。作者は南米のスクリプトの名手で、本書体は結構久しぶりの新作である。4ウェイト。
本日は古代ローマの詩人で「アエネーイス」の作者、ウェルギリウスの誕生日(B.C. 70)だそうなのでこちら。カリグラフィーのスクウェア・キャピタルをデジタル化した書体である。実はかなりレアで、この書体で書かれたもので現存しているのはウェルギリウスの著書の『ヴァチカン古文書3256』とその写本の2点のみだそうで、まったく流行らずに滅んだようである(笑)。にもかかわらずカリグラフィーの教科書には大体載っているのは、やはりその美しさのせいなのだろう。ただ書いてみれば分かるが結構めんどくさい書体で、流行らなかったのもさもありなんという感じ。現代ではあんま使い道はない。フォントとしてもレアである。
本日は全日本マカロン協会が定めた『マカロンの日』だそうなのでこちら。カジュアルガーリーなハンドライテン。Sans、Script、Display の3種からなり、Sans はただ手で書いた文字(笑)で、Script は多少なりともモダンカリグラフィーのようなテイストがあり、リガチャーもいくつかある。Display は大文字のみで、スワッシュオルタネートがちょこちょこ、といった感じである。全体的にはとてもガーリーでかわいらしい。安いし気軽に使っていただきたい。
美しくモダンなカッパープレートスクリプト。モダンカリグラフィー全盛の昨今だが、こちらは一応それに分類されるものの、かなりクラシカル寄りの書体である。カジュアルなものも可愛いけど、やはりこういうスタイルは優雅で美しいなと思う。そろそろこの辺に回顧してもいいのではないだろうか。スワッシュオルタネートもしっかりあり、バリエーションは豊か。ウェディングなどには最適だろう。暑い時期に正装は苦しいので、もうジューンブライドはやめてオクトーバーブライドにしたらいいのにと思う(笑)。1ウェイト。
本日は『くじ(lottery)の日』らしいので、名前の似てるこちら。デコラティブなブラックレター。カリグラフィー(手書き書体)のロタンダ Rotunda というタイプで、あまり人気がない(笑)のでフォントになっているのはめずらしい。16世紀にライプチヒで Melchior Lotter という人が印刷した本から起こしたもののようだ。毛色の違うのが1文字だけあるが、これは “L” で、こちらはロンバルディックキャピタル Lombardic Capitals という、主にドロップキャップに使われた書体である。通常のよりややデコラティブになってるだろうか。この2種がセットになったファミリー。現代じゃあんまり使い道ないかな…(笑)。
関東以北の皆さま台風にお気をつけください、という事でこちら。やや荒っぽいブラッシュスクリプト。スタイルとしてはイタリックで、傾きの強い鋭いストロークで書かれており、結構ダイナミックである。その割にはスワッシュなどは長くなくコンパクト。この手としてはめずらしく、画像にあるような直線的なオーナメントが付いている。フォントはスタイルごとにバラになったヤツと、すべてまとまった Pro 版がある。異体字切り替え機能が付いたアプリなら Pro を買った方がいいだろう。ちなみに台風とハリケーン、サイクロンの違いは発生地域だけらしい。日本や東南アジア近辺のものを台風(タイフーン)、北アメリカ近辺のをハリケーン、インド辺りのものをサイクロンと呼ぶそうな。
本日は『世界カリグラフィーの日 World Calligraphy Day』らしいのでこちら。古典的カリグラフィーイタリックのデジタル版。16世紀にヴァチカンで書記をしていた Ludovico degli Arrighi が著した La Operina(小品)というカンチェッレレスカ体 Cancellarescha の教則本から起こした書体である。カンチェッレレスカとは「公文書体」みたいな意味で、現代ではまぁイタリックと呼ばれてるヤツのこと。おそらくはこの本が世界最古のイタリック体の教本である。わずか32ページの小さな本で、検索すればあちこちで高解像度のスキャン画像が見られる(例えばここ)が、日本ではフランチェスカ・ビアゼットン氏の『美しい痕跡―手書きへの讃歌』という本に付録として和訳とともに掲載されているので、興味があれば参照してほしい。
誰が拒否しようと本日より8月なのでこちら。ゆったりしたモダンカリグラフィー的なシグネチャースクリプト。一見ふわっと優しいかと思いきやストロークは割と鋭く、よくよく見るとちょっと男性っぽさもある。この辺りがシグネチャー風味なのだろう。グリフは結構はっきりしていて可読性は良い。オルタネートやリガチャーがかなりあり、使いでがあるだろう。1ウェイトのみ。呑気にポエムなんかひねり出せないほど超酷暑だったり超豪雨だったりするけど皆様お気をつけください。
本日はちょうど年の真ん中。平年は正午だが、閏年の今年は7月2日になった瞬間の午前0時が1年の真ん中にあたる。というわけでミドルの名が入ったこちらを紹介。カリグラフィーでいうアンシャルやインシュラーの風味があるディスプレイ。ミドルアースとはトールキンファンにはお馴染み、『指輪物語』『ホビットの冒険』などの舞台である「中つ国」の英名である。なので英国風味のある書体となっている。全体的には活字っぽくはありながらもカリグラフィーの要素が強く、大文字と小文字が同じ大きさがのユニケースでデザインされていることも、よりクラシカルさを強めるポイントとなっているだろうか。ちょっとだけ傾いたイタリックがあって5ウェイトあるほか、バリアブルタイプもある。