本日は「いい字(112)」という事で『書道の日』『習字の日』らしい(強引)。というワケでこちら。古典的なカリグラフィーイタリックをフォント化した書体。イタリアの Ludovico Vicentino degli Arrighi が1522年にカンチェッレレスカ(cancellarescha イタリック)の書き方を著した Operina という本から起こしたものである。グリフは歪んでいてアウトラインはキレイに整理されておらず、インクのにじみなどもそのままに再現されている。特徴としては傾きがだいぶ緩やかで、大文字はスワッシュのないものはほとんど直立していたりする。コントラストも弱めで、現代のものとは結構違う。実はこの本は邦訳されており、『美しい痕跡』というイタリアのカリグラファー、フランチェスカ・ビアゼットン氏のエッセイ集に付録として収められている。全ページのコピーも掲載されているので、手本としても重宝するだろう。