本日は写植の発明者にしてモリサワの創業者、森澤信夫の誕生日(1901)だそうな。袂を分かった石井茂吉の写研とは違い、DTP に対してフォントを開放してくれたので、我々は今、高品質な和文フォントを豊富に使用することができる。ありがたやありがたや。写研もそうしてくれないかなーというのはデザイナーの長年の希望なのだが、なぜだかその気配はまったくない。哀しい。
さて本日紹介する書体は、モリサワが開催している「タイプデザインコンペティション」の2014年のファン投票欧文部門2位の書体…の元になった書体である。受賞作はこれの Display というバージョンでちょっとにゅよっと柔らかくなったものだが、まだフォント化はされていないようなのでこちらを紹介。ステムに太細の差があるモダンなサンセリフ。ややジオメトリック風味もあるだろうか。10ウェイトあって、軽い方は非常にエレガントで化粧品のパッケージなどにそのまま使えると思う。アルメニア人がデザインしただけあって、アルメニア文字、キリル文字、ギリシャ文字もサポート。