本日 8/29 は「焼き肉の日」だそうで、肉々しい(?)イラストフォントを。名前の通り、肉とシーフードのイラストである。かなり幾何学的に描かれており、可愛らしさのカケラもない。インフォグラフィックとかでよく使用されるようなタイプである。このファウンダリーは他に同様のテイストで Dairy(乳製品)、Bread and Confectionery(パンとケーキ)、Vegetables(野菜類)、Fruits(果物類)というフォントも発表している。Vegetables と Fruits はまだカワイイかな。モチーフによる所が大きいかも。
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あの Emigre の書体見本帳。Emigre は書体を発表する度、小さな見本帳も同時に発行していたが、それを1冊にまとめたものである。10年ほど前にも Volume 1 として12書体分をまとめたものを100部限定で発行(ちなみに筆者はシリアルナンバー11を所持)していたが、一向に Volume 2 以降が発行されていなかった。それがこの度、大幅に収録数を増やして1冊にまとめたらしい。700ページ以上あって辞書みたいな分厚さがあるが、ノンブルは小冊子のものをそのまま掲載しているので、実際のページ数とは合ってない。あしからず。
Futura に近い、やや古いタイプのジオメトリックサンセリフ。最近のものとどう違うかというと、まぁどこがどうと具体例を挙げられないのだが(笑)、パッと見の雰囲気だろうか。Brandon Grotesque や Halis Grotesque などと見比べてみて欲しい。言わんとしてる事が何となく解ってもらえるかと思う。Std と Pro があり、Pro の方はキリル文字とギリシャ文字もサポートしている。6ウェイト。名前はフランス語で『黒』。そんなにブラックでもないけれど。ただいま50%オフセール中。
先週末は九州と南米エクアドルで大変な地震災害が相次いで起きた。平穏な生活(最近はそうでもないが…)が送れてる者としては、とにかく平常運転で経済活動を滞らせない事が重要かと思う。一日も早い復興を祈りつつ。
Duc de Berry などをデザインした、ドイツのタイプデザイナーでありカリグラファーでもある Gottfried Pott 氏の最新作品集。タイポグラフィの本ではないが、買って嬉しいので紹介させてくれ(笑)。躍動感のあるダイナミックな作風で、モノトーンに近い色使いでどこか東洋的な雰囲気を持っているのが特徴。その魅力ある作品が70点ほど掲載されている。本文がドイツ語なので残念ながら詳細はよく判んないが、カリグラフィに興味あるならば買っておいて絶対損はない。表紙の手書き部分はエンボス加工されていて手触りよし(笑)。
以前も紹介した Yearbook of Type の第2段。「出るかどうかは不明」だったのだが無事出版されてよかった。やはり同じくドイツのタイポグラフィ雑誌 Slanted による、主に2013~2015年に発表された書体からピックアップされたコレクションである。Amazon のレビューには「ネットで見られるからいらんわ」的な辛口批評もあるが、筆者は古いタイプだからだろうか、やはり紙に印刷された文字が好きである。どのファウンダリーもいまや紙の見本帳を発行しなくなり、こういう本は貴重になってしまったので買うよねやっぱりね。
149のシチュエーションに合わせた書体の組み合わせを提案した本。例えば「Mid-century Living Room」という項目では Melior、Univers、Forza という組み合わせを、また時事ネタを持ってくると「May the Face be With You」という項目では Acropolis、Museo、Avenir という組み合わせを提案している。よく「同系書体の組み合わせは避けよう」と教科書には載っているが、サンセリフ+サンセリフとか結構あって、著者はさほど気にしてない模様。サブタイトルからなんかちょっと限定的な感じがするが、著者はあくまでも「提案」だとしているので、欧文書体の取り扱いに困っている初心者は取っ掛かりとして、そうじゃない人も参考程度に眺めてみてもいいんじゃなかろうか。新たな発見があるかもしれない。単純に書体見本としてもおもしろい。ちなみに著者のサイトはこちら。
(※Merlo Neue にリニューアルされてこのフォントは購入できなくなっている)
つい最近発表された、ジオメトリックのようなヒューマニストのようなサンセリフ。最近の書体には珍しくx-ハイトが小さめでエレガントであり、字間が広めに取られていて明るい。角が丸く落とされており、優しい印象も持っている。g に2階建てを採用している所が特徴的。全体的に非常に現代的ですごく流行りそうな書体である。Brandon Grotesque にも似てるかな。9ウェイト。ただいま90%オフセール中。買っておいて損はなし。
今日現在 MyFonts のベストセラー第1位の書体。かなりジオメトリック寄りなサンセリフだが、コロコロしすぎず読みやすくなっている。字種やファミリーも豊富で、キリル文字もサポートしている。a が結構特徴的。実は Adobe の Typekit でも配布されており、しかもほぼ全ファミリーが同期して使えるので、Creative Cloud に加入していれば購入の必要はない。そこの CC なあなた、あなたはすでにこの人気書体を持っている。さぁ、すぐに Helvetica を捨てよう(いや捨てんでも…)。ちなみにベストセラー2位は Helvetica なのだけど(笑)。
最近購入した A Guy’s Guide to Shoes という靴の本の本文がこの書体で美しかったので紹介する。Goudy らしいちょっと変わったオールドスタイルローマン。元はカリフォルニア大学バークレー校(UCB)のためにデザインされた California Old Style という書体だそうで、それを1983年にリファインしたものらしい。欧米ではこのように大学で書体を制作することがあるようで、最近では Matthew Carter さんがデザインしたイェール大学の Yale がある。Yale は残念ながらイェール大学関係者しか使えないようだが、この Berkeley は一般販売されている。大きく使って品が良く、小さく使って読みやすい。この書体の存在はもちろん知っていたが、こんなにいいものだとは思わなかった。長く残る書体というのはやはりそれなりの良さがあるなぁと思った次第。ちなみにアメリカ最高の巨匠と言われる Goudy が書体制作を始めたのは、40歳を過ぎてからだそうである。人間いくつになってからでも挑戦できるね。