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Bauer Bodoni

Bauer Bodoni

Didot と並んでモダンローマンの代表格。18世紀イタリアの印刷業者でタイプデザイナーのジャンバティスタ・ボドニ Giambattista Bodoni (1740-1813) のデザインした代表的な書体をデジタル化したもの。とはいえ、まんまコピーな訳ではない。フォントには Caslon や Garamond など過去の偉大なタイプデザイナーの名が付いたものが多くあるが、それらは彼らの作った書体の完全コピーではなく、復刻に携わった者の解釈やクセなどが反映されており、オリジナルとは異なっていることがほとんどである。中でもこの Bauer Bodoni は出来が良いとされているらしい。Bauer とはかつてドイツにあったバウアー活字鋳造所のことで、ここが作った Bodoni 活字を元にデジタル化されている。レギュラー幅はイタリックがあって4ウェイトあり、コンデンス幅はイタリックなしで2ウェイト。

Bodoni は Linotype や Monotype の他にも多数のファウンダリーから発売されており、かなりの数のバリエーションがある。初心者には正直間違い探しぐらいの違いでしかないだろうが(笑)、それぞれ見比べてみるのもおもしろいだろう。

ちなみに Bodoni が出版した自社?の見本帳がタッシェンより復刻されている。興味のある方はどうぞ。
→ Giambattista Bodoni: The Complete Manual of Typography

あとイタリアのパルマにはボドニ美術館がある。

Category(s)
Design Date
1991
Publisher
CAL Bodoni Ferrara Origin

本日はフェラーリ創業者、エンツォ・フェラーリ Enzo Ferrari の誕生日(1898)。というワケで似た名前(笑)の書体を紹介。Bodoni を現代的にリファインしたモダンローマンディスプレイ。特に奇をてらったところもないスタンダードなモダンローマンだが、見ての通りヘアラインがかなり細くなっており、小さく使うことを拒否しているようである。「俺はデカく使え」と主張してて、実際そうした方が活きると思う。イタリックはないが、a と g に1階建てがあるところが変わってるだろうか。& は3種、二重円になった @ のオルタネートがある。10ウェイトあって、Light と Regular の間に Quasi(ちょっと) Light という変わったウェイトがある。

Category(s)
Design Date
2020
CAL Bodoni Terracina

カーリーな活字タイプのスクリプト。Bodoni がデザインした古い活字をデジタル化したものとのこと。手元に Bodoni の Manuale Tipografico があるのでペラペラとめくってみると、細部が異なり、傾きもこちらの方が強いが、確かに似たようなスクリプトが掲載されている。Bodoni らしいコントラストの強いモダンな書体で、全体的にくるくるとカールしているが、本当の手書きスクリプトよりは慣れてない人には読みやすいだろう。名前のテッラチーナとは地名らしい。6ウェイト。

これとは少し違うが、かねてよりこういった手書きではない、活字タイプのスクリプトの呼び名をどう呼ぶか考えあぐねていたが、この書体の解説にセミスクリプト semi-script なる文言を見つけた。これがひょっとしたら的確かもしれない。使わせてもらおう。

Category(s)
Design Date
2020
Giambattista Bodoni, Stephan Füssel / Taschen / 1818, 2016年
Giambattista Bodoni: The Complete Manual of Typography

モダンローマンの代表格・Bodoni にその名が残る Giambattista Bodoni のタイポグラフィに関する著述と書体見本。その死後、1818年に250部限定で2分冊で発行された Manuale tipografico の原版コピーを1冊にまとめた縮刷版である。当然イタリア語で書かれててちっとも読めないが(笑)、大半が本人がデザインした書体の見本帳となっているので、眺めててすごく楽しめる。実は2010年にも同じくタッシェンから原寸大のものが発行されていて、こちらも筆者は所持しているが、これがまぁ巨大で重くてちょっと読むのが大変である。今年出版されたこちらはサイズが半分以下になっており、かつ原書では片面にしか印刷されてないページも多数あったが、これは両面印刷にまとめられ、ページ数も少なくなっている。サイズが小さくなったとはいえ、元々ページ内のマージンがかなり大きく、それを省いてるので図版はさほど小さくなっていない。お値段も半分以下で2,000円ぐらいで買えるので非常におトク。欧文書体ヲタは必携だ。

PF Bodoni Script Pro

PF Bodoni Script Pro

ややデコラティブなカッパープレートスクリプト。モダンローマンの代名詞である Bodoni の作者 Giambattista Bodoni の著書、Manuale Tipografico に掲載されていたものをフォント化したものだそうだ。元は大文字しかなかったが、小文字は合わせてデザインしたらしい。イニシャルは派手になる傾向があるが、そのためか小文字もちょっと過剰装飾気味。オーナメントもある他、この書体に似合うフレームもファミリーにある。ギリシャ産らしくギリシャ文字もサポート。ギリシャ文字のスクリプトはなかなか珍しい。3ウェイト。

Category(s)
Design Date
2002–8
Designer(s)
Publisher
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