ラフで味のあるアップライトスクリプト。一件普通のペンで書いてあるようだが、ちゃんとカリグラフィーペンのストロークがあり、カリグラファーが書いたんだなというのが判る。キャップハイトがかなり大きく、大文字と小文字のサイズの差が大きい。字間は結構広めに取られている。F と T が特徴的。割とカッコイイ書体だと思うが制作年が古く、オルタネートが別ファイルに1種類しか用意されていないのが残念。ぜひ Pro 化して欲しいものである。
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入学式も終わり新学期も始まったということで、スイスの教科書体(?)を紹介する。セリフなどの余計な飾りを付けず、ペンで普通に書いて無理なく再現できる手本となるような書体である。これ見ると、G は1角で、R のボウルとレッグは繋げて1角で書くようになってて、「へーそうなんだ」と思ったりする。筆者は英会話教室に通っていた事があるが、この書体を見てるとなんかその頃を思い出す。今のところ Book の1ウェイトのみ。ただいま50%オフセール中。
割と有名な古いスクリプト。大文字はかなりデコラティブで、イタリックというよりはゴシック・カーシヴの雰囲気が強い。小文字の f のテールが途中からいきなり細くなっているのが特徴的。あちこちのファウンダリーから発売されているが、調べた所この URW++ 版が一番字種が多いかなという感じ。Elsner+Flake 版は何やらファミリーが分かれているが、ウェイト以外の違いがよく解らない(笑)。名前は17世紀の有名な音楽家から。ヴィヴァルディの「四季:春」とかは誰もが聴けば一発で「あーあの曲ね」というぐらい超有名。
超絶有名なディスプレイサンセリフ。紹介するつもりもなかったがちょうど目に入ったので紹介する(笑)。もう100年以上も前にデザインされた書体だが、このコンデンスでぶっといサンセリフは非常に有名で、黒々としてインパクトも強いため現在でもあちこちでお目にかかる。字幅により No.1, 2, 3 とあり、No.3 が一番字幅が広い。あちこちから販売されているが、今回はサンプルイメージがあった(笑)Elsner+Flake 版を紹介する。
実はこの書体、日本で「サンセリフ」にあたる書体が「ゴシック」と呼ばれるようになってしまった原因とする説がある。「ゴシック(=ブラックレター)の代用品」という名前なのに、それを解らない日本人が勘違いしてこのタイプ(サンセリフ)の書体を「ゴシック」と呼ぶようになってしまった、というのだが、どうもこの書体の登場以前から日本では「ゴシック」という呼び方があったようなので、現在では否定されている模様。興味があったら調べて欲しい。ここではこれぐらいにとどめておく。君子危うきに近寄らず…。
本日3月17日はSt. Patrick’s Day。アイルランドの守護聖人・聖パトリックの命日で、一説には約1/5の4000万人がアイリッシュ系(なんで本国の10倍もいるんだというツッコミはさておき)というアメリカでまず盛んになった祭りの日。それから本国でも祝われるようになり、世界中に伝播した模様。この日はアイルランドの象徴色である緑色のものを何か身に付ける習慣があり、付けてないとほっぺたをつねられるという訳のわからない罰がある。
そんな日に紹介するのは、アイルランドの国宝である「ケルズの書」や「リンディスファーン福音書」で有名な書体・インシュラー。この書体はフォント化されているものが非常に少なく、あっても手書き感が強くてきちんと「タイプフェイス」になりきっていないものが多い。中でもコレは良い方である。名前はご存じの方も多いであろう、ケルト文化に多大な影響を受けた小説、J.R.R.トールキン作「指輪物語(ロード・オブ・ザ・リング)」で大活躍の灰色の魔法使い・ガンダルフから。彼も出演している「ホビットの冒険」はただいま公開中!(なんの記事だコレは)
筆者が毎年、というか毎日眺めている書体。というのも、ANDO GALLERYが毎年発行している葛西薫氏デザインのカレンダーに使用されている書体がコレなんである(多分)。筆者は毎年これの罫線なしを購入し、デスクの横の壁にかけてある。一度罫線アリを買ってみたが、違和感があってやめた。欧文書体好きは分かると思うが、欧米の表組みは罫線が最小限に抑えられている。縦線はまずないどころか、ヘッダーとフッター以外は横線を省いたものさえある。対して日本人は、すべてのマスにタテヨコびっちり線を入れるのが常だ。これについて、「日本人はつくづく小さい枠に収まるのが好きな国民である」という記述を何かで読んでからというもの、自分は収まってなるものかと、極力罫線を使わず表組みするようにしている(笑)。ははん。ちなみにURW++版、Elsner+Flake版もある。