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The Complete Engraver

Nancy Sharon Collins(著) / Princeton Architectural Press / 2012年
The Complete Engraver

しつこく書籍紹介。サブタイトルがクソ長いのでこちらに書くと Monograms, Crests, Ciphers, Seals, and the Etiquette of Social Stationery となっていて、ステーショナリー、つまり名刺やレターヘッドなどのエチケットやマナーなどを解説した内容になっている。序章は完全に銅版画の話で、我々タイポヲタクにとっては興味のない内容だが(笑)、本編以降、ちょっと文章が長くて英語が苦手な方はツラいかもしれないが、図版も多く、適した書体の紹介もあり、結構楽しめると思う。何より本そのものの佇まいが美しい。表紙も本文組も文句なし。特徴的なのが本文書体。Bertham というちょっと変わったものを使っている。
また、この本で紹介している古い書体をデジタル化したもの2書体が、Fonts.com のサイトからダウンロードできる。

John L. Walters(著), Design Museum(寄稿) / Conran Octopus / 2013年
Fifty Typefaces that Changed the World

2日続けて書籍紹介。『世界を変えた50の書体』というオオゲサなタイトルだが、これはロンドンにあるThe Design Museumが発行しているFiftyなんちゃらシリーズのひとつで、他にもバッグやら椅子やらのものがある。この本は、15世紀のブラックレターから2011年Dalton Maagが発表したフリーフォントのUbuntuまで、主要な50書体を紹介している。おなじみのCaslonやGaramond、Helvetica、Times Romanなどはもちろん含まれており、ひとつの見開きにつき1書体だけ紹介してるので文章も短く、英語が苦手な方(筆者含め)も何とか読めるんじゃないかなという感じ。欧文書体史をざっとさらうには良い本。

Cees W. de Jong, Alston W. Purvis, Jan Tholcnaar / Taschen / 2013年
Type: A Visual History of Typefaces and Graphic Styles

欧米のタイプフェイスデザインの変遷を追った書。2分冊で、Vol.1は1628年から1900年までをざっくりと、Vol.2は1901年から1938年までを掲載。解説文は英独仏あるが、ほとんどが図版のみで、それぞれの年代を代表する印刷所の見本帖を掲載している。欧文書体好きにはもうヨダレだらだらで、これだけでご飯何杯でもイケること間違いなし。ぬいぐるみの代わりに抱いて眠りたい(笑)。実はこの本、5年ほど前にハードカバーで2冊バラバラで発売したものを、ペーパーバックにして2冊まとめて再販したもの。なのでもうお持ちの方もいるかもしれない。私はいつか買おうとして買いそびれていたが、値段も半額ほどになり、かえってラッキーであった。ただサイズはA4より一回り大きく重いので、ペーパーバックではちと心もとないが、その代わりオサレなスリップケースが付いている。タッシェンは高価になりがちな美術書を比較的安価で出版してくれてるありがたい出版社。多謝。

デザインの現場編集部 / 美術出版社 / 2014年
文字のつくりかた

かつてあった雑誌『デザインの現場』の2009年6月号の特集に加筆して書籍化したもの。2016年に東京オリンピックが開催されると仮定して、ロゴの試作を4人のデザイナーに依頼している記事がある。2020年の決定に合わせてか、1998年12月号の’64年東京オリンピック特集も反射原稿で掲載されている。このコピーの質が、うーん…荒い。まぁしょうがないかな。両方とも持ってる俺は買う必要なかったかもしんない(笑)。

TYPOGRAPHY 05

グラフィック社編集部 / グラフィック社 / 2014年
TYPOGRAPHY 05

久々に書籍(雑誌?)を紹介。年2回発行されているタイポグラフィ専門誌の今月発売の第5号。小林章さん・嘉瑞工房全面協力の、相変わらずコア過ぎず柔らかすぎずのちょうどいい内容で(まだ全部読んでないが)、文字に興味のある人すべてにお薦めです。今号の内容は同誌のFacebookページをチェケラっちょして欲しい。

Mason

Mason

ちょっと懐かしい書体を紹介する。かつてEmigreというタイポグラフィ雑誌があった。元々ここはファウンダリーで、’80年代後半から’90年代にかけてエキセントリックなフォントを次々とリリースし、この雑誌は当時のデザイン業界のトップを走っていた。若いデザイナーは、みんなこぞってこの雑誌を読んだものである(正確には眺めてた・笑)。んで、Emigreと聞いて私が一番に思い浮かべる書体がこれである。多分Emigreを代表する書体と言っても過言ではなく、私と同年代のデザイナーはだいたい見たことあるだろう。数年前、アートディレクターの佐藤可士和氏が明治学院大学のCIに採用したので知っている方もいるはず。

実はこの書体、ネーミングの際に一悶着あった。作者が考えていた元々の名前はMansonで、これはアメリカの有名な凶悪犯チャールズ・マンソンからとったものだったが、これをEmigreは勝手に変更したらしい。被害者感情に配慮してのことだった。本人はただ宣伝しやすいようにということだったが受け入れられず、最終的にはこの変更を飲んだらしい(この辺の詳しい顛末は作者の著書を参照して欲しい)。しかしこの名前には未練があるようで、サンプルイメージには Ma[n]son と n を括弧書きして残している。

Category(s)
Design Date
1992
Designer(s)
Publisher

Diotima Classic

Diotima Classic

筆者の大好きな書体のひとつ。Hermann Zapfさんの奥さん、Gudrun Zapf von Hesseさんデザインの古い書体を、小林章さんが改刻しファミリーを増やして2009年に新しくDiotima Classicとして発表したもの(新しいのにクラシックとはこれいかに)。元々は(Classicでいう)Lightウェイトしかなかったが、3ウェイト増やして4ウェイト8種となった。カウンターが広めでステムに程よい抑揚があり、どことなく女性らしさを感じる優しい書体である。小林さん著『フォントのふしぎ』pp.82–3に看板での使用例を紹介してるが、これがホントに良い。手元に同書がある方はぜひご確認を。同じGudrunさんデザインのAriadoneSmaragdとよくマッチするので、合わせて使ってみてはいかが。実はこれだいぶ前に買ったんだけど、ファイルがどっか行ってしまった…とほほ。

Category(s)
Design Date
1952, 2009
Publisher

Bickham Script Pro

Bickham Script Pro

なんか飽きたので(笑)スクリプトを紹介。発表から10年以上経っており、メジャーどころから販売されてることもあって、カッパープレート系ではSnell RoundhandやShelleyなどと並んでもう結構定番なんじゃなかろーかと思うスクリプトのひとつ。若干太めでしっかりしており、字種が豊富で、優雅なスワッシュを持ったオルタネートが多い。Wedding Invitationsという本に掲載されていた作例で一目惚れした、お気に入りのスクリプト。オススメです。

Category(s)
Design Date
1997–2004
Designer(s)
Publisher
海外サイトでの欧文フォント(英語フォント)の購入方法
海外サイトでの欧文フォント(英語フォント)の購入方法 購入方法を note で解説しています。英語でもだいじょうぶ!
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