本日はミステリーの女王、アガサ・クリスティ Dame Agatha Mary Clarissa Christie の誕生日(1890)。というワケで同名の書体を紹介。なかなか珍しいタイプのディスプレイ。ゴシック(ブラックレター)をベースにしたと思われるデザインで、骨格に関しては普通のローマンに近づけた上で、ステムにゴシックの雰囲気を残している。かなりのハイコントラストで細いラインはヘアラインとなっており、小さなサイズではすっ飛んでしまうので、ある程度のサイズは確保すべきだろう。フィルがソリッドなレギュラーと、アウトラインのみの Outline、ステム内に装飾を施した Blossom の3種がある。2015年 TipoType Award の First Prize を受賞している。
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なんと読むのかよく判らない(笑)オールドスタイルローマン。一見普通のようだが、拡大してみると曲線部が部分的にカクっと直線になっているのが特徴的。チリのチロエという島に2~300年前の独特な様式の木造教会が159棟現存しており、そのうちの14棟が『チロエの教会群』としてまとめて世界遺産に登録されているそうだが、そこからインスパイアされたものとの事。曲線部がカクカクしているのは、木に彫った雰囲気を再現しているのかもしれない。ただ骨格は正統派のスタンダードで、x-ハイトも小さくクラシックな雰囲気満載でとてもかっこいい。個人的には大好きな雰囲気である。ちなみに名前のテフエラ?とは小さな木製の板の事で、日本で言う「こけら板」に相当するものらしく、チロエの教会はこの無数のテフエラに覆われている。4ウェイト。ただいま75%オフセール中。
英国風味あふれるヒューマニストサンセリフ。Edward Johnston の書体にインスパイアされ、とあるが、ほぼ Underground まんまかもしんない(笑)。Underground よりはやや小文字が小ぶりで、字幅やカウンターがコンパクトだろうか。アセンダーやディンセンダーも伸び伸びしている。サインよりは本文用を想定していると思われる。字幅は3種類、各8ウェイトとビッグファミリー。モノスペースの Codex というバージョンは無料でダウンロード可能。ただいま90%オフという驚異的なセール中。ぜひ買うべし。名前はジョンストンの出身地であるウルグアイの都市名だそうだ。…え? ウルグアイ出身だったの? ええ?
台風でネットに障害が出ていたため、久々の投稿。現代カリグラフィーの祖・Edward Johnstonによるロンドン地下鉄で使用されていた書体。当時のものをそのままデジタル化したわけではなく、かなりファミリーや字種を拡張している。ウェイトはもちろんのこと、スモールキャップスとそれよりやや小さめのプチ・キャップスなるものを揃えている。Wには中央のステムがクロスしているものとしてないものがあり、Qもテールの種類が3種類ある。aも2種類、gもループの形が3種類。ギリシャ・キリル文字もあり。ちなみに現在のロンドン地下鉄は英国在住の日本人デザイナー・河野英一氏がリ・デザインしたNew Johnstonを使用しているようだが、これは市販されていない模様。もひとつちなみに、河野氏はWindowsに入っているメイリオのデザイナーでもある。