本日は世界地図のメルカトル図法で有名なゲラドゥス・メルカトル Gerardus Mercator の誕生日(1512)だそうなのでこちら。なんとメルカトル、能書家でもあったようで、1540年に Literarum Latinarum, quas Italicas cursoriasque vocant, scribendarum ratio(イタリックまたは筆記体と呼ばれるラテン文字の書き方) という本を著している(びっくり!)。その本から起こしたフォントだそうだ。大変クラシカルな古典的イタリックで(当たり前だ)、印刷の質によるアウトラインの荒れ具合まで再現されている。スワッシュオルタネートやリガチャーも多いが、グリフ数は300弱と少ないため、アクセント記号類が弱いと思われる。とはいえ、日本人が使う分には十分であろう。しかしメルカトルがねぇ…驚いた。
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大変クラシカルなローマンディスプレイ。活版印刷のごく初期の頃のような、クラシカルというより古文書に近いようなスタイルで、画像にはイタリックしかないがアップライトもちゃんとある。アウトラインはちょっと滲んだようなニュアンスがあってややぼったりしており、xハイトも小さくコントラストは弱くセリフは大きい。イタリックはさらに手書き風のニュアンスが強く、とにかく全体的にアンティーク風味の強い書体である。古地図とかに似合うだろう。アップライトにはスモールキャップスもあり。
ややヴィンテージ風味がありながらスッキリまとまっているミクスドファミリー。コントラストの強い太めのモダンローマン、太めのセリフドゴシック、ライトウェイトのモノラインスクリプトの3種があり、どれもなんだか 50’s のような古い雰囲気のあるスタイルだが、アウトラインがスッキリしているせいか、あんまり野暮ったさはなく現代的にまとまっている。名前のボードウォークとは、観光地などにあるような木材で作られた遊歩道のこと。なるほどそんな場所にある店舗のサインなどに似合いそうである。どのフォントも2ウェイトずつ。
ゲーム序盤で重宝しそうな名前のディスプレイローマン。コントラストが非常に強いが、モダンローマンとは違いセリフがかなり曲がっており、レッグやテールなどもにゅよっと伸びてオーガニックな雰囲気が強く刺々しい。全体的に幅広で、小文字もアセンダーやディセンダーが短く、上下ではなくあくまで水平方向にどっしりしている。大変アンティーク風味が強く、ファンタジー映画やRPGなどのタイトルに使えそうな書体である。フィルのないアウトラインタイプもあり。1ウェイト。