タイプデザイナーの Tobias Frere-Jones 氏の古い書体見本帳コレクションから厳選し再構成して、50枚のポストカードにした本(本ではないが)。Jones 氏のデザインした書体ではないことに注意。アメリカ、英国、フランス、ドイツ各国それぞれのファウンダリーの見本帳から12点ずつ選んだとある(じゃあ48枚なのでは…)。欧文書体ヲタには垂涎のポストカード集で、筆者などはどういうフレームに入れて部屋に飾ろうかとすでに思案中。パッケージもカッコよく、布張りした箱に黒で型押しがしてある。3,000円ほどとちょいするなあと思うだろうが、1枚60円と思えば全然安い。お買い得。それにしても以前は Hoefler & Jones として活動してたと記憶してるが、Hoefler 氏とはいつ袂を分かったんだろうか…ちょっと気になる(笑)。
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タイポグラフィ専門誌第12号。今号の特集は和文の本文書体。DTPでは最初にスタンダードの地位を築いたリュウミンをはじめ、ゴシックも含めたスタンダードな40書体ほどの紹介と組見本や使用例、小説やマンガでの書体選択の仕方や組み方などを紹介している。ほかフォント作成ソフト・Glyphs の使い方など。モリサワの最近発表された新書体の見本帳が付録についている。しかし最近書籍の紹介ばっかしてるな…。
2016年にマインツのグーテンベルク博物館で開催された Futura 展のカタログとして出版された本。元はドイツ語だが、最近になって英語版が出版された。「Futura 世界一周の旅」と題し、フランクフルト、ハノーファー、ベルリン、ミュンヘン、ウィーン、プラハ、パリ、ニューヨーク、そして月での使用例を図版で多数紹介している。大半が’70年代以前の古いもの。注目すべきは「月」で、アポロ計画当時での使用例がある。最近 NASA の VI マニュアルを入手したが、第2標準書体として Futura が採用されており(第1は Helvetica)、そのためかアポロ計画の公式文書のあちこちで使用されている。ホントに誰なんですかね、欧米で嫌われてる書体だなんて言い出したのはさ…。
宮田識氏率いるデザイン事務所「DRAFT」のグッズブランド「D-BROS」の2018年カレンダー。いくつか種類があるが、毎年書体をフィーチャーしたものも出しており、来年は Avant Garde を使用している。シンプルでカッコイイカレンダー。こちらはA3ほどのサイズの壁掛けだが、ほかB1ポスターサイズ(本日時点でAmazon在庫切れ)とハガキ大のデスクトップサイズがバリエーションにある。
本日は女優キャメロン・ディアス(Cameron Diaz)の誕生日(1972)。彼女と言えば筆者の同年代の方はご存知だろう、『メリーに首ったけ(There’s something about Mary)』の超絶下ネタに大爆笑(あの髪型!)してたクチなので、そのメリーの名を持つ書体を紹介。
こういうのもスクリプトっていうのだろうか。ほぼ間違いなくブロードペンでデザインされており、モダンカリグラフィーの部類に入るかなと思う。コンデンスで直線的な角ばった字形で、コネクションはないが、一応イタリックの体(てい)はしている。セリフがくるっとカールしているのが特徴的。スワッシュオルタネートも少ないながらあり、ちょっとレトロで可愛らしいガーリーな書体である。4ウェイト。
年2回発行されるタイポグラフィジャーナルの第11号。今号の特集は待望の(筆者だけ?)『欧文書体を使いこなす』で、小林章さんや麥倉聖子さんらによる欧文書体の使用事例や書体の紹介、使用上の注意点、用語集などなど盛りだくさんの内容。タイポグラフィ本にありがちなバックグラウンドの深掘りや精神論的なものはなく、非常に実践的な情報が多くデザイナーには重宝するだろう。付録は「欧文書体定番200見本帳」と「和文・欧文フォント組み合わせガイドブック」の2冊とこれまた豪華。これだけ付いてお値段据え置き!
公式Webサイトはこちら。
手描き感の残るミクスドファミリー。よくあるわざとらしくグニャグニャにしたものではなく、ちゃんとレタリングしました、でも定規は使ってません、というニュアンスの書体である。最近流行りのチョークっぽい感じといえばいいだろうか。字形としては普通のサンセリフとアール・デコ調もの、スラブセリフとモノラインスクリプトがあり、それぞれにアウトラインやインライン、影付きなどのバリエーションがある。特徴的なのがスラブセリフで、ベースラインが揃っておらずゴタゴタしている。あとはカフェ方面に大活躍しそうなイラストアイコンが200種以上。これひとつでカフェの開店準備はOKてな感じである。名前は一見「ピスタチオ」だが実は「ピスタッチョ」。ただいま30%オフセール中。
本ブログでは初の和文書体の紹介。ついさっき Monotype から発表された同社初の和文書体(スペシャルサイトはこちら)。小林章さん、山田和寛さん、土井遼太さんらが携わって、Neue Frutiger に似合うようデザインされたそうな。新ゴなどとは違って伝統的な骨格をしており、縦組みでも十分長文が組めそうな雰囲気を持っている。10ウェイトあると説明にはあるが、この記事の投稿時点では9つしかない。どうも Thin が登録されてないようだが、ま、後で入ってくるだろう。しばらく待たれよ。ちなみに名前は漢字で書くと「田鶴が音」となり、「鶴の鳴き声」の事だそうな。
※1/25追記: ウェイト10種が揃った。
※1/26追記: 金額が修正された。ただいま半額セール中。
※1/30追記: 情報修正。
以前に紹介した Merlo Grotesque が1年足らずでリニューアルしたので改めて紹介。これに伴い、Merlo Grotesque の方はもう販売してないようなのでご注意を。旧版が見当たらないので比較ができず、どこがどうリニューアルしたのか不明だが、サンプルを見る限りは M の形が随分変わってるのが判る。正直変更前の方が筆者の好みではあるが、全体的な雰囲気は変わってないのでまぁいいかなと思う。9ウェイト。