Georgia や Verdana の作者でタイプデザインの大御所、Matthew Carter さんデザインのサンセリフ。見ての通り Optima 風にステムの端が広がっており、フレアセリフとも言える。全体的にかっちりしていて、威厳がある印象を受ける。優雅さよりも威風堂々という感じ。イタリックは字形が変わらないオブリークスタイル。どうして自分の名を冠したかは知る由もないが、多分それだけ自信作なのだと思う。…たぶん。Regular から Bold まで4ウェイト。
Tag: #legible
正統派オールドスタイルローマン。のディスプレイファミリー。元は Pona という本文用ローマンで、全体的な特徴としてはややコンデンスかなという感じ。この Display はウェイトが全体的に軽く、コントラストも強めになっている。Pona にはない Thin というウェイトを含め6ウェイトあるが、Book というウェイトがある。ディスプレイのファミリーなのにブック…? ナゾである。本文用らしく、アクセント記号やスモールキャップス、各種数字が豊富に揃っている。
とても最近っぽい本文用サンセリフ。可読性重視で、カウンターが広めでアセンダーとディセンダーが短め。こうするとちょっとコロコロしがちだが、まぁまぁギリギリのラインでシュッとした感じも保っている。イタリックはふにょっと柔らかくかわいらしい。スモールキャップスは標準で付いており、アクセント記号は各言語で必要分は揃っている。数字のバリエーションも豊富。8ウェイト。ただいま70%オフセール中。
涼やかな印象のヒューマニストサンセリフ。カウンターが広く、所々ループが欠いてあって風通しがよくなっている。大文字は碑文を意識したとあり、スタイルは Friz Quadrata を参考にしたらしい。イタリックはオブリークスタイルなのがちょっと残念。ここまで書いてて気づいたが、作者は昨日の書体と同じだった(笑)。例文がジュリアス・シーザーの言葉になっており、なんかローマが好きなんかな…。ブルータスよ、お前もか! 5ウェイト。
エレガントな雰囲気を持つジオメトリックサンセリフ。Futura より字間が広めに取られ、a や g には2階建てを採用する(オルタネートで1階建てのヤツはある)など可読性に配慮されている。Futura も大文字は割と碑文タイプで堂々としているが、こちらはなんだか Futura をもう1段階洗練させたという感じでとてもキレイ。太いウェイトは少し字間が詰まるなど、通好みのデザインである。キリル文字もサポート。7ウェイト。最近これ系の書体の紹介が多いって? やっぱね、需要があるみたいなのよ(笑)。
一昨日紹介した Pluto に似ているが、大幅値引きセール中なので紹介する。ジオメトリックに近い本文用サンセリフ。アセンダーとディセンダーがかなり小さく、プロポーション全体が丸っこい。Pluto と同じく、ふにょっとしたセリフっぽいものが付いている。コンデンスタイプもあり、それぞれに8ウェイト。オルタネートは異体字ではなく別ファイルになっており、おかげで全部で64種という事になっているが、実質32種かな。冒頭でも言った通り、初売りセール中で全ファミリーパックが83%オフの$49。この機会に買っといた方がええでっせ。
惑星探査機のニューホライズンズが冥王星(Pluto)に最接近したという事でコチラを紹介。元々プルートとはローマ神話の冥府の神の事だが、この恐ろしげな名からは程遠い印象の可愛らしいサンセリフ。もっとも作者はこれをサンセリフとは位置づけてないようで、これとは別に Pluto Sans が存在する。ここで紹介する Pluto は、セリフというにはちょっとなんか違う、ふにょっとしたごく小さなスワッシュがちょこんと付いていて、ほんのり手書き感が残っている。これが純粋なサンセリフではないとしているのだろう。基本的にはx-ハイトの大きなジオメトリックである。コンデンスタイプもあり、それぞれ8ウェイトある。先に挙げた Pluto Sans と Pluto Italics、Pluto Sans Italics もそれぞれ同じファミリー展開で、計64種と大ファミリーになっている。
コントラストの強いモダンローマン。x-ハイトが大きくややプロポーション的には本文向きのようだが、あまりにもちょっとヘアラインが細いので多分本文には向いていない。コントラストの弱い方から Big、Colossal、Epic と種類があり、Epic のヘアラインの細さはハンパではない。それぞれに5ウェイトあり、イタリックは傾きが強く、大文字にスワッシュの付いたものとないものがある。
ちょっとだけヒューマニスティック寄りにしたジオメトリックサンセリフ。元々ピュアなジオメトリックの Galano Grotesque を、a や g のデフォルト字形を2階建てにする、ややヒューマニストな字形をオルタネートに持たせるなどしてちょっとヒューマニスティックにしたバージョンである。アセンダーやディセンダーも多少長くなっているだろうか。印刷ではなく電子機器のディスプレイにマッチするよう制作したそうだが、無論印刷用途でも使用可能。この微妙な変化はパッと見ではちょっと判らないだろうが、書体好きには「おっ?」とか思ってもらえる書体かなと思う。筆者は結構好きである。11ウェイト。Pro 版はもちろん、Office 等の異体字切替機能のないアプリでも使えるよう Std 版もある。
スタンダードかつかっちり目な本文用オールドスタイルローマン。以前に紹介した同じ作者の書体 Tramuntana をベースにしたとあり、スケルトンやプロポーション、セリフまでも同じだとか。じゃあ何が違うねんというと「もっとメカニカルにした」とあり、実際の所ナニが違うんかよく解らない(笑)。けどまぁ筆者好みの書体ではある。特徴的なのは f で、そのままで i にぶつからずリガチャーを必要としない(ありはする)。ファミリーにはベースのウェイトやコントラストが違うスタイルがあり、本文用の Text、キャプション用の Caption、見出し用の Display、小見出し用の Subhead があり、それぞれにイタリックとともに3ウェイトずつあって合計24種のファミリーとなっている。名前はやはりカタルーニャ語で、サハラ砂漠辺りから地中海に向かって吹く季節風のことらしい。