このブログでは初登場のモノスペース(等幅)。すべての字幅が(仮想ボディベースで)同じもの。元はタイプライターの書体を模したもので、コンピュータが普及してからもしばらくはこれが一般的だったが、MacをはじめとするGUIが普及しだしてからは、プログラマー以外はあまり使わなくなった種類の書体だろう。これも本文用というより、サンプルイメージのように細いウェイトを大きく見出しに使うのがいいかもしんない。MacやWindowsにはCourierというモノスペース書体が入っているが、こんなに細いウェイトはないので。8ウェイト。
Archive: March 2014
葦のように細くて背が高い女性をイメージしてデザインされたと説明されてる書体。なんか長ったらしい裏設定があるようだが、ちょっとした物語のようで、全部読んでない(笑)。このブログでは初紹介のモダンローマン。レギュラーとボールドがあるが、あまり差は感じない。手書き感のあるオルタネートが2種とオーナメントがあり、書籍のような長文よりはちょっとしたエフェメラに向いてると思う。キレイ。
極端に細い、ディスプレイ用のサンセリフ。60pt以上で使用してくださいとある。最近、と言ってももう10年は過ぎてると思うが、大きな見出しはこういう細いサンセリフでやるのが定番となっている。特におもしろいリガチャーやオルタネートもないので、Helveticaの一番細いヤツでいいじゃんとか思う。じゃあなんで紹介したんかというと、なんでだろ(笑)。
なんか飽きたので(笑)スクリプトを紹介。発表から10年以上経っており、メジャーどころから販売されてることもあって、カッパープレート系ではSnell RoundhandやShelleyなどと並んでもう結構定番なんじゃなかろーかと思うスクリプトのひとつ。若干太めでしっかりしており、字種が豊富で、優雅なスワッシュを持ったオルタネートが多い。Wedding Invitationsという本に掲載されていた作例で一目惚れした、お気に入りのスクリプト。オススメです。
日本人女性風の名を持つサンセリフ。’70年代の日本でよく使われていたスイススタイルのサンセリフを元にデザインしたと説明されてる。なーんの事だしょ。Universかなぁ。でもBookぐらいの微妙な太さのものを詰めて使ってたのをよく見たような気がする。18ウェイトと説明されてるが、実際は8ウェイト×アップライトとイタリック+アウトライン2種。橋本奈々未ちゃんカワイイよね。うん。
「碑文」という名の、これまた筆者好みのクラシカルなローマン。つくづく古い書体が好きだなぁ…。ほとんどセリフはないが、プロポーションやステムの抑揚がローマンのそれなので「セリフ」に分類しておく。ほんのちょっぴりあるしね(笑)。小文字やイタリックもちゃんとあって、本文用としても使えなくもない。スモールキャップスは別書体になっている。2ウェイト。
本日より沖縄国際映画祭なので、映画がらみのものを紹介。遊びゴコロ満載なジオメトリック・サンセリフ。腰が極端に低く、Eのセンターバーなんかは下のバーにくっつきそうである。ハリウッド黄金期のタイトルバックかなんかにインスパイアされたそうだ。こんなプロポーションな上、3ウェイトしかなくイタリックもないので正直長文にはどうかと思うが、広告などの短文になら十分耐えうる。そのまま組んでもロゴになりそうだ。スモールキャップスはあるが別書体になっている。まぁでも全部買っても$75。Futuraっぽいの欲しいけどFuturaじゃあなー、という方に。
本文用とはいえないけど、美しかったのでご紹介。Trajanと同じく、ローマの碑文を模した書体。プロポーションやステムの抑揚はローマンのそれだが、セリフはかなり控えめで、一見サンセリフに見えるほど。通常この手の書体に小文字はないが、これにはあるどころかイタリックまである。さらには控えめなスワッシュの付いたオルタネートまで。「インペリアルキャピタルとはこうだ」と堅苦しく考えず、柔軟に使ってみてはいかが。
名前の通り字幅の狭いサンセリフ。Quanというサンセリフがあり、これを元に字幅の狭いファミリーを作った模様。ちょっとクセはあるが、可読性は良好。イタリックではなくオブリークを採用しており、ステムの先端が丸い、いわゆる丸ゴシックのRoundedもある。パッケージ等スペースが限られたものに使うにはうってつけ。サンプルイメージには9ウェイトってあるけど、数えたら8ウェイトしかない(笑)。で、ノーマルとRounded、それぞれアップライトとオブリークで計32種。
本日3月17日はSt. Patrick’s Day。アイルランドの守護聖人・聖パトリックの命日で、一説には約1/5の4000万人がアイリッシュ系(なんで本国の10倍もいるんだというツッコミはさておき)というアメリカでまず盛んになった祭りの日。それから本国でも祝われるようになり、世界中に伝播した模様。この日はアイルランドの象徴色である緑色のものを何か身に付ける習慣があり、付けてないとほっぺたをつねられるという訳のわからない罰がある。
そんな日に紹介するのは、アイルランドの国宝である「ケルズの書」や「リンディスファーン福音書」で有名な書体・インシュラー。この書体はフォント化されているものが非常に少なく、あっても手書き感が強くてきちんと「タイプフェイス」になりきっていないものが多い。中でもコレは良い方である。名前はご存じの方も多いであろう、ケルト文化に多大な影響を受けた小説、J.R.R.トールキン作「指輪物語(ロード・オブ・ザ・リング)」で大活躍の灰色の魔法使い・ガンダルフから。彼も出演している「ホビットの冒険」はただいま公開中!(なんの記事だコレは)