極端に細い、ディスプレイ用のサンセリフ。60pt以上で使用してくださいとある。最近、と言ってももう10年は過ぎてると思うが、大きな見出しはこういう細いサンセリフでやるのが定番となっている。特におもしろいリガチャーやオルタネートもないので、Helveticaの一番細いヤツでいいじゃんとか思う。じゃあなんで紹介したんかというと、なんでだろ(笑)。
Category: Display
本日3月17日はSt. Patrick’s Day。アイルランドの守護聖人・聖パトリックの命日で、一説には約1/5の4000万人がアイリッシュ系(なんで本国の10倍もいるんだというツッコミはさておき)というアメリカでまず盛んになった祭りの日。それから本国でも祝われるようになり、世界中に伝播した模様。この日はアイルランドの象徴色である緑色のものを何か身に付ける習慣があり、付けてないとほっぺたをつねられるという訳のわからない罰がある。
そんな日に紹介するのは、アイルランドの国宝である「ケルズの書」や「リンディスファーン福音書」で有名な書体・インシュラー。この書体はフォント化されているものが非常に少なく、あっても手書き感が強くてきちんと「タイプフェイス」になりきっていないものが多い。中でもコレは良い方である。名前はご存じの方も多いであろう、ケルト文化に多大な影響を受けた小説、J.R.R.トールキン作「指輪物語(ロード・オブ・ザ・リング)」で大活躍の灰色の魔法使い・ガンダルフから。彼も出演している「ホビットの冒険」はただいま公開中!(なんの記事だコレは)
バレンタイン特集ラストはこちら。その名も「ラブ・ストーリー」という、ライトウェイトで手書き感のあるかわいらしいディスプレイ。多少スクリプト感もある。結構細いので、大きめに使うといいだろう。オーナメント類がまたかわいらしい。値段も$36とお得。今日現在は30%オフ。それではみなさん、Happy Valentine’s Day! ♪だ~れ~よ~り~もき~っと~ あ~い~し~て~いる~けど~
日本人デザイナー・立野竜一氏によるスクリプト。2003年、Linotype主催のタイプデザインコンテストのディスプレイ部門で1位を獲った書体である。大文字の重なりあう二重線が美しい。カリグラフィーにも造詣の深い氏ならではである。大文字の二重線を除き、スワッシュを抑えた Text というバージョンと、二重線を分割した Separate がある(色違いで重ねるのに便利)。ちょっとしたオーナメントもあり。ちなみにピルエットとはバレエのターンの事。
こんなに出して来年はどうするんだろうと思うぐらいのバレンタイン特集(笑)。フランス語で「愛」の名を持つディスプレイ。コンデンスなローマンだが、よくよく見ると線がぐにょぐにょ。手書きではあるものの、極力注意して手書きのニュアンスを消している。が、それが逆に温かさを醸し出している。アップライトとイタリック、それぞれ2ウェイトずつ。これもやっぱりオーナメントやフレームが充実している。
画家ポール・セザンヌの筆致をフォント化したスクリプト。元々、フィラデルフィア美術館での展示会のために作ったらしい。一時期欧米ではこれを使うのがかなり流行っており、色んな広告で使われてるのを見た。しかしその流行は日本にはまったく伝播せず(笑)。日本人には読みづらかったのかもしれない。オルタネートが2種入っており、多数のリガチャーがある。そして実は、サンプル画像にあるようなスケッチも全部フォント化されている。簡単にイラスト付きのデザインができるワケだ。アーティストな彼のためにこんなんもバレンタインにいかが?
懲りずにバレンタイン特集を再開。「あなただけよ」という名の、Carlinoと似た太めのペンで手書きしたような柔らかいディスプレイ。ユニケースで大文字小文字の区別はない。LightとBoldの2ウェイト(あんま差は感じない)に、イタリックと、ボウルが塗りつぶされたHoleというバージョンがある。この手の書体の御多分にもれず、可愛らしいオーナメント類が充実してる。♪おんりゆーううーううぉうぉうおー(これ知ってる人は結構年です)。
本ブログのロゴに使用している書体。Trajanと同じく、古いローマの碑文を元にデザインされた堂々とした美しいローマン。Trajanよりは手描き感が薄く、やや人工的。3ウェイトあり、ファミリーとしてややデコラティブなバージョンもある。元々Google FontでWebフォントとして自由に使用できるものだが、ダウンロードしてグラフィックにも使用できるようになっている。商用利用も無償。Adobeのソフトを買うとTrajanが付いてくるのでいらないとか思うかもしれないが、目先を変えてみるのもいいと思う。デキに関してはTrajanにも引けをとらない。名前はポルトガル語で工具の鑿(のみ)の意。
本日節分ということで、まめまめしいフォントを。見ての通り、枝豆をモチーフにしたフォントである。シルエット的には羊に見えなくもない(これまた見ての通り)。デザイナーは日本在住のようだが、詳細が書かれてないので日本人かどうかは不明。とはいえ同じモチーフでひらがなフォントもあるので、おそらく日本人だろう。ちなみに枝豆の中身をさやから取り出して乾燥させたものが大豆。なので同じもの。お~には~そと~。
バレンタイン向けとはいえガーリーな書体が続いたので、オトナの男性にも似合う書体を紹介。これ分類的にはローマン(セリフ)でいいんだろうか。小文字はなくスモールキャップスで、それのアップライトはローマンだが、大文字とイタリックはカリグラフィックになっており、大文字にはノーマルなカリグラフィックとスワッシュの付いたものの他に、フローリッシュの付いたOrnamentedと、ステムに彫りが入ったHandtooledがある。ゴージャス感を演出したい場合に。名前はスペイン語で「エーテル」の意味らしい。小文字(ローワーケース)が入ったバージョンもある。