昨日の記事で名前が出たのでついでに紹介。こちらはJulian Watersという人が書いた文字を自らがフォント化したもの。彼はかのヘルマン・ツァップに学んだという。Stevens Titlingに比べ、やや刺々しい印象。こちらはリガチャーが豊富で、「the」や「from」などの頻出する単語のグリフがいくつかある。ウェイトが4種ある他、字幅のバリエーションも3種。有名な女性カリグラファーにSheila Watersという人がいるけど、お身内かなぁ。この人の著書のタイトルもこの書体っぽいし。
Category: Serif
アメリカのカリグラファー・John Stevensの書いたローマンキャピタルを、立野竜一さんがフォント化したもの。ファミリーは4種あるが、ウェイトではなく平筆の「かすれ」が再現されており、そのかすれの度合いが弱いものからSable(クロテン・毛は筆によく使われる)、Badger(アナグマ)、Boar(イノシシ)、Wolf(オオカミ)という名がついている。実はコレ、2009年に一度嘉瑞工房にお邪魔させていただいた際、立野さんに開発途中のものを見せていただいた事がある。その時はネーミングに悩んでらしたが、いい名前を付けたなぁと思う。リガチャーやライズドキャピタルはやらないのですかと聞いたら、Waters Titlingとかあるからやらないということだった。代わりにいくつかの字でぶつかりを避けたりしやすいようなオルタネートが入っている。
このブログでは初登場のモノスペース(等幅)。すべての字幅が(仮想ボディベースで)同じもの。元はタイプライターの書体を模したもので、コンピュータが普及してからもしばらくはこれが一般的だったが、MacをはじめとするGUIが普及しだしてからは、プログラマー以外はあまり使わなくなった種類の書体だろう。これも本文用というより、サンプルイメージのように細いウェイトを大きく見出しに使うのがいいかもしんない。MacやWindowsにはCourierというモノスペース書体が入っているが、こんなに細いウェイトはないので。8ウェイト。
葦のように細くて背が高い女性をイメージしてデザインされたと説明されてる書体。なんか長ったらしい裏設定があるようだが、ちょっとした物語のようで、全部読んでない(笑)。このブログでは初紹介のモダンローマン。レギュラーとボールドがあるが、あまり差は感じない。手書き感のあるオルタネートが2種とオーナメントがあり、書籍のような長文よりはちょっとしたエフェメラに向いてると思う。キレイ。
「碑文」という名の、これまた筆者好みのクラシカルなローマン。つくづく古い書体が好きだなぁ…。ほとんどセリフはないが、プロポーションやステムの抑揚がローマンのそれなので「セリフ」に分類しておく。ほんのちょっぴりあるしね(笑)。小文字やイタリックもちゃんとあって、本文用としても使えなくもない。スモールキャップスは別書体になっている。2ウェイト。
本文用とはいえないけど、美しかったのでご紹介。Trajanと同じく、ローマの碑文を模した書体。プロポーションやステムの抑揚はローマンのそれだが、セリフはかなり控えめで、一見サンセリフに見えるほど。通常この手の書体に小文字はないが、これにはあるどころかイタリックまである。さらには控えめなスワッシュの付いたオルタネートまで。「インペリアルキャピタルとはこうだ」と堅苦しく考えず、柔軟に使ってみてはいかが。
スラブセリフにも分類できようかというぐらい、ステムの抑揚が弱くセリフも太いローマン。それでもやっぱり骨格はローマンなので、長文にも耐えうる設計になっている。あんまり情緒はないので小説や詩などは不向きかな。ニュースや論文などの「事実」を記述するのに向いてると思う。スワッシュやオーナメントなどのお遊びはないが、すべてのラテン語圏をカバーする字種を持つ。10ウェイトあり、これも機械的に増やしただけじゃなくちゃんと調整してあるとの説明あり。名前はスペイン語で「釘」。
ルネッサンス期の系統を受け継ぐ正統派のローマン。ウェイトはなく、本文組に適したText、見出し用のDisplay、碑文や看板などのサイズに適したFineというファミリーがある。フレームやオーナメント類も揃っている。
名の意味は「鎮魂曲」。本日3月11日は、東日本大震災から3年目。
鎮魂の祈りを捧げます。
それと元AKB48・篠田麻里子さま、お誕生日おめでとうございます。
あの日に生まれた子たちが、なぜ大人たちが優しい目で自分を見るのか、理解するのはもう少し先になるだろうか。この子らが成人するまでに、何もかも良くなっている事を願う。願うだけじゃダメだな。行動しよう。俺が良くするんだ。うん。
超絶筆者好みのローマンで、発見した時は「ひゃっほう」と叫んだものだ(オオゲサ)。スペイン語で「新大陸」の名を持つ。1526年頃にスペイン人の製図家が制作したアメリカの地図から拾い上げた書体だそうである。やや直線的ではあるものの、ヴェネチアン…に分類できる…か? な。x-ハイトが小さくセリフも角度があり、クラシックな雰囲気満載である。イタリックにはほとんど傾きはないものの、手書き感はよく出ている。ほか、モノラインのスクリプトもファミリーにある。これまた味があってかなり良い。銅版画風のイラストも数点あり。海賊王に、俺はなる!
何やらFonts.comで推されてるのでご紹介。見ての通り普通のローマンだが、よくよく見るとセリフに特徴があり、個人的にはやや目に引っかかりを感じる書体である。反面、ステムには微妙に抑揚があり、手書き感も幾分残っている。特にイタリックには本物のカーシブを採用してると自慢気だ(笑)。字種が豊富で中央ヨーロッパ方面までカバーできる他、控えめなスワッシュの付いたターミナルレターも多く含んでいる。オーナメントも少々。「リットル」記号によく使われるループの付いた小文字の l もある。これ小林さんがなんかで追加したと書いてたような…。しかし日本の教科書でも、最近では国際基準にならい、L を使うのが普通だそうだ。2013年にNY TDCで優秀賞を受賞している。ウェイトは4種と少ないが、本文組には十分だろう。