現代に制作されたヒューマニストサンセリフの中でも1、2位を争う傑作書体。FontShop というフォントレーベルの創始者である Erik Spiekermann 本人によって制作された。クセのない非常に読みやすい書体で、単語の長くなりがちなドイツ語ベースだからだろうか、ノーマル幅でもややコンデンス気味である。代わりに字間は少し広めに取られてるだろうか。ノーマル幅とコンデンスの2種の字幅があり、それぞれに7ウェイトずつ。ちなみに Spiekermann 本人は現在 FontShop には携わっておらず、デジタルからも離れ、 P98a という活版印刷工房を開いている。
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使いやすいジオメトリックサンセリフ。あんまり幾何学的に寄り過ぎず、文字としての体裁がよく保たれており、長文の組版に十分耐えうる。Pro 版は字種も豊富で、役物はスモールキャップス用?と思われる小さなものや位置を若干下げたようなものも多数ある。とにかく組版に困ることはないだろう。6ウェイト。
名前の通り、あちこちカットされているディスプレイ。元々はローマンのようだが、セリフ部分を所々スパっと切り落としている。C や S など、セリフとステムがハッキリ分かれていないようなのは、ストロークの一部が結構大胆に切り落とされている。見た目に中々おもしろい。ファミリー展開がちゃんとしており、イタリックもあって4ウェイトある。しかもギリシャ文字とキリル文字もサポート。本文用としても使えそうだが、可読性的にどうかな…。偶然だが、2回続けて URW++ の書体になっちゃった。
コリッとしたヒューマニストサンセリフ。ステムの太細がほとんど差がなく人工的な感じがするが、骨格はヒューマニストで手書きの要素があり、その中間的な雰囲気があっておもしろい書体。所々ステムがポキっと折れるようなストロークがあるところもアクセントになっている。字間は広めで明るい印象。字種は非常に豊富で、組版に困ることはないだろう。7ウェイト。カタログのPDFも配布されている。ただいま50%オフセール中。一目見て気に入った書体。オススメ。
ボテッとした大きめのセリフが付いたローマン。本文用で字種が非常に豊富。イタリックはボウルとステムが離れ気味で、カリグラフィックな要素が強い。AタイプとBタイプがあり、サンプルにあるようにBの方がほんのちょびっとだけアセンダーやディセンダーが小さい。それぞれに Small, Text, Title, Display と4種類あり、Small が一番コントラストが弱めで小さいサイズに向いており、Display が一番コントラストが強くて大きなサイズに向いている。またそれぞれに4ウェイトずつあり、計64種の大ファミリーとなっている。でもAとB分ける必要…まぁいいか。
カッパープレート風味のあるローマン。アメリカのグラフィックデザイナー、ハーブ・ルバリンのスタイルに範をとったらしい。幅広で平べったく President などのような雰囲気があるが、こちらはずっとコントラストが強くてトランジショナルスタイルとなっている。x-ハイトはかなり大きいが、その分アセンダーとディセンダーは短い。レギュラーのスタイルが幅広だが、少し幅を縮めた Demi とさらに縮めた Slim があり、Demi が通常の幅に近いと思う。これらに加え小文字もあるので、カッパープレートだけで名刺を組む時に困るメールアドレスや URL なども組みやすくなるだろう。ウェイトはそれぞれ No.1 から No.5 まで5ウェイト。イタリックもあり。さらにモダンローマンタイプの Lust Didone も別にある。ただいま50%オフセール中。
スタンダードな本文用トランジショナルローマン。元は活字で古い書体だが、x-ハイトが大きくアセンダー・ディセンダー共に小さい、という最近の書体に多い特徴を持っている。長い文章を読みやすくするための工夫だろう。イタリックはなんかギリっとした堅く鋭い雰囲気がある。確か当時、ダンテ全集を出版する際に作られたとかなんとかいうのをどこかで読んだ気がするが、ちょっとソースが探せない。間違ってたらスンマセン。6ウェイト。2013年には Dante eText というパソコンのディスプレイでの表示に最適化されたバージョンも発表された。こちらは2ウェイト。
割とスタンダードな骨格を持ったマルチスタイルファミリー。サンセリフ、フレアセリフ、セリフ、スラブセリフとあり、それぞれ Jade(翡翠)、Onyx、Ruby、Topaz と宝石の名前がついている。またそれぞれに字幅が3種類あり、細い順からローマ数字で III、V、X となり、X が標準タイプ。さらにそれぞれ5ウェイトあり、合計60種。Jade もサンセリフだがステムの幅に差があり、エレガントな雰囲気を持っている。結構見やすくて良い書体だと思う。
英国のタイプデザイナー、Eric Gill (1882–1940) がデザインした書体のサンセリフ版。元は Joanna というローマン書体だが、それのサンセリフ版である。Gill らしい碑文のプロポーションを持ったヒューマニスト。オリジナルよりx-ハイトが大きくなり、可読性が良くなった。リニューアルにあたり字種が大幅に増え、中央ヨーロッパは元よりギリシャ文字やキリル文字もサポートするようになった。もちろん元の Joanna も Joanna Nova としてリニューアルしている。8ウェイト。ただいま全ファミリーパックで $99 セール中。
今日現在 MyFonts のベストセラー第1位の書体。かなりジオメトリック寄りなサンセリフだが、コロコロしすぎず読みやすくなっている。字種やファミリーも豊富で、キリル文字もサポートしている。a が結構特徴的。実は Adobe の Typekit でも配布されており、しかもほぼ全ファミリーが同期して使えるので、Creative Cloud に加入していれば購入の必要はない。そこの CC なあなた、あなたはすでにこの人気書体を持っている。さぁ、すぐに Helvetica を捨てよう(いや捨てんでも…)。ちなみにベストセラー2位は Helvetica なのだけど(笑)。













