丸ゴシックというには若干角ばった丸ゴシック(?)。ステムの端の角が大きく丸くなっているものの、通常の丸ゴシックのように半円状にまではなっていない。全体的に正方形に近いプロポーションでx-ハイトも大きく可読性は良好。太いウェイトはコロコロしててかわいらしい書体である。9ウェイト。キリル文字もサポート。ただいま80%オフセール中。
Archive: June 2015
「Script」と名は付いているものの、手書き風ではないスクリプト。どちらかと言うと、モダンローマンのイタリック、といった感じ。かなり拡大しないと判らないが、アウトラインがちょっとラフである。スワッシュ付きのオルタネートはあるが、だいぶ控えめ。代わりにリガチャーが割と豊富である。全体的にとてもエレガントで、ウェディング関係に重宝しそうである。1ウェイトのみ。ただいま40%オフセール中。
カリグラフィーの教科書で見るお手本のようなスワッシュカーシブ。カリグラフィーをやらない人にはちょっと判らないかもしれないが、こんなスタイルのイタリックはすごくよく見る。まさに基本の「き」みたいな書体である。この作者は Cal- という名前でこの教科書から出てきたようなスクリプトをいくつも発表している。カリグラフィーの世界の一端を垣間見るにはいいかも。以下にその Cal シリーズの書体を挙げておく。
Roman Capitals, Rustic Capitals, Square Capitals, Uncial, Rustic Black, Insular Majuscule, Insular Minuscule, Carolingian Minuscule, Carolingian Gothic, Beneventan Minuscule, Gothic Textura, Gothic Bastard, Rotunda, Gothic Fraktur, Fraktur Modern, Humanist Minuscule, Cursive Modern, Expressive, Bakerly
華やかで可愛らしい、ややクラシックなディスプレイ。ほとんどの字で両サイドのアウトラインしかなく、上下はぽっかり空いており、オープンフェイスというにもほどがある書体である。セリフがくるっと巻いており、植物的な印象がある。Goudy がデザインしたにしては随分女性っぽい雰囲気がある。元は大文字しかなかったようだが、デジタル化するにあたって小文字も追加した模様。記号類ももちろんあるが、このスタイルだとダブルダガーがほとんどムカデにしか見えない(笑)。
Didone なディスプレイモダンローマン。ヘアラインがかなり細く、大きめに使わないとすっ飛んでしまうだろう。レギュラーは普通の字形だが、Gota はカーブの先っちょにターミナルドット(この言い方あってる?)が付いている。フォーマットは2種あって、Essential はその名の通り基本的な字形とリガチャーが数種あるのみだが、Pro はスワッシュオルタネートと大文字のリガチャーなどが多数追加されている。必要に応じて買うフォーマットを選ぶべし。ちなみに名前のグアダルーペとはメキシコの町の名前で、そこで16世紀に聖母マリアが目撃されたそうな…。
去る6月4日、偉大なタイプデザイナーでありカリグラファーである Hermann Zapf ヘルマン・ツァップさんが亡くなられた。このブログではツァップさんの書体を紹介するのは初めてである。これまで避けていたのは、直接ツァップさんを知り、一緒に開発していた小林章さんを知っているので、小林さんに比べれば何を書いても中途半端になると思ったからである。なのでこの Zapfino についても多くを語らない。ただ、非常に美しいカリグラフィックスクリプトであるという事と、Extra と Extra X の違いは後者が Mac OS X に搭載された版であるとだけ述べておく(笑)。あと Mac に搭載されているものは Std 版で、One から Four と4つに分かれ、スモールキャップスやオーナメント類も別になっているが、Pro 版はこれらが全部ひとつのファイルにまとめられている。字形切替機能があるアプリケーションではこちらが便利だろう。
ツァップさんは自分の作品を飾らなかったそうだ。代わりに古今の偉大なカリグラファーの作品を飾り、決して自分に満足しないように努めておられたとか。私もそれに倣っている(まぁ恥ずかしいだけで満足するような作品もないが…)。いつかあの高みへ行けるだろうか。日々精進するしかない。ご冥福をお祈りします。
年2回発行されているタイポグラフィ専門誌の第7号。今号は活版印刷祭り。今では大変少なくなった、国内外の活版印刷所を紹介している。各所所蔵の書体の見本などなど。Q&A も充実していて、特に「なんで圧をかけて凹ませてと頼むと嫌がられるのか」とかは読んだ方がいいだろう。エンボス加工に憧れるのはすごくよく解るけどもね…。
セリフが半分しかないローマン。見ての通り内側のセリフが欠けた変わった書体である。…セミセリフとかにあるか(笑)。元はややコントラストの強い、分類するならトランジショナルとかになるだろうか。e のバーが斜めになっており、全体的にはなかなかスタイリッシュな雰囲気がある。ウェイトは2種しかないが、レギュラーにはスモールキャップスもあり。ディスプレイとして使いたいが、ウェイトやx-ハイトは本文向きなので、小さくロゴとかに使うとカッコいいと思う。
コンデンスなアップライトのブラッシュスクリプト。’50年代のレタリングにインスパイアされたものとのこと。名前や雰囲気からしてアメリカのものを参考にしたと思われる。派手なスワッシュのオルタネートが多いかと思いきやそうでもなく、スワッシュは割とおとなしめ。リガチャーやオーナメント類もさほど多くはない。代わりと言っちゃなんだが、ウェイトは多めの4つ。ただいま35%オフセール中。元々ファミリーパックで$75とお安め。