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Category: Serif

Bertham Pro

Bertham Pro

で、前の投稿で出た書体の紹介。20世紀前半に活躍したアメリカのタイプデザイナー、Frederic W. Goudyのデザインした書体。一見普通の書体のようだがエレメントが特徴的で、特に Q や g、 z などは他ではあまり見られない形をしている。こんだけ珍妙だとうるさそうだが、骨格がスタンダードなため、さほど違和感はない。全体的にクラシックでありながら可愛らしい書体。元々アップライト1ウェイトのみだったが、デジタル化にあたり、イタリックとボールド、それとオープンフェイスを新たにデザインしてファミリーに追加している。

Category(s)
Design Date
2009
Publisher

Jupiter Pro

Jupiter Pro

碑文系好きが止まらないのでまたも紹介。リガチャーが豊富なインペリアルキャピタルローマン。代表格のTrajanに比べるとやや刺々しくて硬い印象である。珍しいのはローマ数字のグリフがある事。和文フォントには入っているが、それと同じコードの部分に割り当てられている。ウェイトはレギュラーとボールドの2種あるが、他に字幅の狭いコンデンスバージョンがある。大文字だけで組むと行長が長くなりがちなので、こういうのは助かると思う。え~び~でぇ~ あいりっすんとぅまいは~♪

Category(s)
Design Date
2007
Designer(s)
Publisher

Aria Pro

Aria Pro

書体そのものより、サンプルイメージがカッコ良かったので紹介する(笑)。Big Caslonのようにコントラストの強いディスプレイローマン。ヘアラインがあるので小さく使うには不向きで、タイトル組に適している。AやHのバーに中折れがあるオルタネートがある。こういう処理は英国やアイルランド方面でよく見るが、名前はなぜかイタリア語。小文字 f にまつわるリガチャーが豊富。全体的にアップライトは良いが、イタリックはちょいイマイチな気がする。ラグジュアリー感はあるので、高級女性誌などに。

Category(s)
Design Date
2011
Designer(s)
Publisher

Argentina Cursive NF

Argentina Cursive NF

ドイツ優勝おめでとう!ということで、準優勝のアルゼンチンの名を持つ書体を紹介する(なんでや)。アメリカ活字鋳造所(ATF)が1920年代に販売していたSterlingという書体をベースに、同じ作者がデザインしたArgentinaという書体があるのだが、それのスワッシュイタリック。Morris Fuller Bentonのデザインを参考にしたとある。ヘアラインが繊細で優雅。オルタネートがさほどあるわけじゃないが、このテの書体にしてはカウンターが広めで、小さくしても読みやすく、使いやすいと思う。ちなみにだが、英語ではArgentina(アルゼンチーナ)の方が国名であり、Argentine(アルゼンチン)の方が「アルゼンチンの」もしくは「アルゼンチン人」である。ややこしや。

Category(s)
Design Date
2014
Designer(s)
Publisher
ITC Founder’s Caslon

本日はアメリカ独立記念日。いわゆるインデペンデンス・デイである。ウィル・スミスがトミー・リー・ジョーンズと宇宙人退治をした…あれ? どっちだっけ。まぁいいや。誰でも知ってる書体・Caslonはその汎用性からそりゃもお様々な文書に使われ、アメリカの独立宣言書もこれで組まれたとか組まれてないとか。そんなワケでCaslonを紹介したいと思う。Adobe製品をインストールすれば自動的に入ってくるAdobe Caslonが一番一般的だが、それを紹介してもおもしろくもなんともないので、18世紀当時の見本から印刷のかすれなどもそのままに再現したこの書体を紹介する。活字は、同じ書体でもサイズによって微妙にデザインが違っているのが普通で、このファミリーは12、30、42、96ptの4種類を見本に制作されている。96pt相当の ‘Poster’ を除いた3つについてはイタリックはあるが、当時はウェイトというものがなかったので、ボールド等はない。数字もオールドスタイルのみ。代わりと言っちゃなんだが、オーナメント類は揃っている。このかすれた書体を観ながら、歴史に思いを馳せるのもよろしいんじゃなかろうか。

Category(s)
Design Date
1998
Publisher
ITC

Hopferian

Hopferian

昨日のTypodariumの書体。15世紀後半のドイツの芸術家、Daniel Hopferの作品を元に制作された書体だそうな。ルネッサンス期の雰囲気満載のデコラティブなローマンである。小文字はなく、オーナメントはドラゴンとペガサスぐらいだが、ウクライナのファウンダリーらしく、キリル文字もセットに入っている。ファミリーにはステムにドットが入ったものと、それぞれがセパレートになったものがある。

Category(s)
Design Date
2013
Publisher

Pekora

Pekora

コンデンスなサンセリフとローマン(セリフ)、スラブセリフのファミリー。DINよりもさらに細いため可読性が悪いかと思いきや、意外とそうでもない気がする。3種のスタイルを含んではいるが、ローマンとスラブセリフの違いがちょっとよく判らない(笑)。スラブセリフの Q にはなぜか頭にもちょんちょこりんが付いてるが、これかなぁ…。イタリックはイタリックというよりはスランテッドで、字形に違いは見られない。ちなみに米軍基地の注意書き看板とかには、こういうコンデンスな書体で大文字だけでセンター組みにしてるのをよく見かける。長文だろうとお構いなしで、威圧感満載である(笑)。

Category(s)
Design Date
2014
Designer(s)

Essay Text

Essay Text

本文用ローマン。ルネッサンス期の活字を参考にデザインしているとあるクラシックでエレガントな書体。なんか太さが不安定なステムで、活版印刷でのかすれを再現している…のかな。アップライトは注意しないと判らない程度に右に傾いている。イタリックはそれよりもさらにちょっとだけ右に傾いていて、大文字だけだと違いが分かりにくいほどだが、小文字にはちゃんと手書き感が出ている。ウェイトのバリエーションはないが、字種が大変豊富でオーナメント類もちょろっとある。非常に筆者好みの書体ではあるが、多分これを使うような仕事はない(涙)。

※なんとAdobe Typekitで使えることが判明。Creative Cloudをご利用の方は要チェケラ。

Category(s)
Design Date
2014
Designer(s)
Publisher

De Vinne

De Vinne

19世紀にアメリカにあったブルース活字鋳造所の、「No.11」という活字のデジタル版。同時期のアメリカのプリンター、Theodore Low De Vinneの名を付けられている。見ての通りBodoniやDidotにインスパイアされたものらしく、そのまま高級女性ファッション誌のタイトルになりそうな書体である。De Vinne自身はこういうモダンローマンは好きじゃなかったらしく(笑)、本人はかのCenturyをLinn Boyd Bentonに依頼して作らせている。…しまった。この辺の書体史的なものに踏み込む気はなかったんだけど。こういうのは調べ出すと底なし沼かつ多数のツッコミが入るので(笑)。君子危うきに近寄らず…。

Category(s)
Design Date
1890
Designer(s)
Publisher

Yana

Yana

スワッシュが豊富なディスプレイローマン。これまで紹介したように、イタリックにスワッシュが多い書体はいくらでもあるが、アップライトに豊富な書体は珍しい。一応小文字もあるが、セリフにちょっとクセがあるので長文には不向き。やはり広告やパッケージ等の短文に向いているだろう。これも好みの書体で出た当時即買したものの、やはり仕事では一度も使ってない (TдT)。オルタネートはフォントファイルが分かれているので、ちょっと使い勝手が悪い。Pro版作ってくれないかなー。似たような書体に Odyssey があるが、こっちは小文字もないし字形そのものもあんまりかなという感じ。

Category(s)
Design Date
2010
Designer(s)
Publisher
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