しつこくソフトセリフ。アクシスはほぼ垂直で、モダンローマンに近いだろうか。割とスタンダードで素直なグリフで、これまでのものよりはクセがあまりなく読みやすい。代わりというか、控えめなスワッシュオルタネートがあり、それでアクセントを付けられるようになっている。イタリックがないのがちと残念。5ウェイト。しかしこうやって連投しているとホントに多いと感じるな。日本でも流行れ~。
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最近の流行り、Cooper 風ローマン。このテのボテッとしたセリフをどうも soft serif と呼んでるらしいので使わせてもらう。a と g に1階建てのオルタネートがある以外は、お約束どおりアセンダーとディセンダーが極端に短く、まぁ一般的なソフトセリフだと思う。そこそこ視認性は良くウェイトも多いが、やはりあまり長文は向かないだろう。ポップでレトロ風味があるので、その辺(どの?)の用途にどうぞ。7ウェイト。ただいま75%オフ。
本文用としてはあまり見ない特徴的なグリフを持つヒューマニストサンセリフ。一見普通なようだが、ひとつひとつを拡大してよく見ると所々変わってる。サンプルで言うと、e の巻き込みのループがやや上に上がってて、o が上が少しすぼまって卵型になってるのが判るだろうか。他、A の上にバー、K のステムとアーム・レッグの接続部分にもバー、M の中央が随分上、などなどあちこちに個性が出ている。a と g には1階建てと2階建てが用意され、他のいくつかの字にもオルタネートが用意されている。全体的にちょっとクラシック風味もありながら新しい、おもしろい書体である。全体的にややコンデンスで、スペース節約にもなるだろうか。9ウェイトとファミリーも豊富。ただいま50%オフセール中。
くっきりとして読みやすい本文用スーパーファミリー。(たぶん)同じ現代的な骨格でセリフ、スラブセリフ、サンセリフの3種がデザインされており、くっきりとしたコントラストで大変読みやすい。セリフには Text とDisplay があり、Display はコントラストが強くてモダンローマンに近いニュアンスになっている。一時期こういうファミリー展開をした書体が流行った気がするが、久しぶりに出たなという感じがする。ウェイトバリエーションも多いが、バリアブルバージョンもある。全部で2万前後とこれだけのファミリーとしては安いが、ただいま75%オフという大盤振る舞い中なので、入手しておいて損はないだろう。
パキっとした軽妙さがある現代的なフレアセリフ。モダンな骨格とほぼモノラインのストロークに、ちょっとしたセリフが付いた現代的な書体。K、Q、R にはレッグやテールが長く伸びたオルタネートがあり、L と R には長く伸ばしたレッグの上にちょこんと文字が乗ったリガチャーがある。割と視認性がよく、基本的にディスプレイ用だが、ウェイトバリエーションやイタリックもちゃんとあって、多少の長文には耐えうるように思う。名前はイタリア語で「世界」。10ウェイト。アップライトの Medium のみ無料なので、お試しにどうぞ。
ぼったりしてコロコロしたオールドスタイルローマン。コントラストがやや弱くセリフも太め、ティアドロップが目立ち、x-ハイトが大きくアセンダーディセンダーが短いため、全体的に黒みが強くコロコロした印象がある。可読性は良好。普段あまりこの手の書体を紹介しないのだが、最近どうもこの Cheltenham や Cooper に似たテイストの書体の発表が増えている気がする。欧米ではこの辺が流行り始めてるのかもしれない。欧文フォントの情報にずっと触れていると、結構流行り廃りみたいなのがあるんだが、日本にはまったくと言っていいほど伝播しないのがちょっと哀しい(笑)。8ウェイト。
オーガニックなニュアンスのあるヒューマニストサンセリフ。Friz Quadrata や Eras を参考にしたとあり、ボウルが閉じてない所などが確かに似ている。ベースの骨格はカウンターの大きめなヒューマニストで、ほんのりとした曲線がところどころにあり、柔らかい雰囲気を醸し出している。x-ハイトも大きめで、ディセンダーが潰れ気味なのが評価が分かれそうではあるが、筆者は結構好きである。2002年、作者が学生の頃から作り出して、18年の時を経てようやくリリースされたとの事。9ウェイト。ただいま80%オフセール中。
本日『フォントの日』らしいのだが、そんな日に何のフォントを紹介すればいいのか逆に分からないのでスルーする(笑)。代わりにロシア生まれの小説家、ウラジミール・ナボコフ Vladimir Vladimirovich Nabokov の誕生日(1899)なので、彼の代表作で少女性愛趣味の代名詞ともなっている『ロリータ』の名を持つ書体を紹介。ヒューマニストをベースに近代的なデザインを施されたサンセリフで、字幅は結構コンデンス。アウトラインの角が落とされており、やや丸ゴシック風味がある。10ウェイトもあってさほどクセはないが、イタリックがなく、広告のボディコピーぐらいならまだしも、あまり長文には向かないだろう。ディスプレイ用だと思う。ちなみにこの小説の主人公の名はハンバート・ハンバート。日本には同名の夫婦デュオがいる。
シャープなモダンジオメトリックサンセリフ。やや全体的に幅広ながら野暮ったさはないクリアなサンセリフで、A の腰が低く、M や N のショルダーが鋭く尖っているのが特徴的。可読性が良くて字種が多く、数字にオールドスタイルもある。イタリックはオブリークタイプ。10ウェイトとファミリーが多いが、バリアブルも用意されており、それひとつ買えば事足りる。Thin ウェイトのみフリーなので、試用してみるのもいいだろう。ただいま80%オフセール中。
繊細で大変美しいオールドスタイルローマン。ルネッサンス期のヒューマニストセリフを参考に、当時めずらしかった女流画家のアルテミジア・ジェンティレスキ Artemisia Lomi Gentileschi をイメージしてデザインしたものとのこと。スタンダードなグリフをしており、優雅でとても読みやすい。Q のテールがぐっと伸びてるのが特徴的。イタリックはややカリグラフィー風味が強く、大文字にはスワッシュオルタネートがある。5ウェイトと見出し用の Display があり、Medium ウェイトはアップライト・イタリックともにフリー。ダウンロードして試してみるのもいいだろう。名前はイタリア語で「静か」。ただいま75%オフセール中。