本日も #Fontacular より。ディスプレイ用途はもちろん長文にも耐えうるモダンローマン。x-ハイトが大きくカウンターも広めで、あまり優雅さは感じないが、その分読みやすい書体。ノーマルと Display に分かれ、Display は細いステムがヘアラインと化し、よりコントラストが強くなっている。ノーマルの方は Semilight 以下はかなりコントラストが弱めで、普通に長文を組んでも目がチカチカせず問題ないだろう。ノーマル・Display 双方ともイタリックもあって8ウェイトずつ。ただいま60%オフセール中。
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本日『鉄道の日』らしいのでこちら。めずらしくサイン用途に開発されたスラブセリフ。通常こういった書体はほぼサンセリフなのだが、見てみるとなるほど視認性が良い(気がする)。がっしりした無骨なスラブセリフだが、カウンターがしっかり取られており、誤読するような潰れを極力排除している(さすがに重いウェイトでは難しいが)。丸数字や矢印も豊富。ウェイトは9つあるが、それ以外に Caption という小さいサイズに向いたものがひとつあり、雑誌やパンフレット程度の長文用途も想定しているようだ。
スーパーファミリーな本文用ジオメトリックサンセリフ。こういう本格派はあまり特筆すべきこともないので紹介文が書きづらいのだが(笑)、まあとにかく汎用性の高い書体である。字幅がノーマルの他、やや細目の Narrow、さらに細い Condensed の3種があり、それぞれにイタリックがあって9ウェイトずつ、計54種というスーパーファミリー。可読性がよく、カーニングがやや広めに取られていて現代的で明るさがあり、またジオメトリック特有の丸さがあってちょっとかわいらしい部分もある。字種も豊富で、このテとしては珍しくスモールキャップスもある。さらにはキリル文字もサポート。ファミリーパックで元々23,000円ほどとこれだけの書体数としては安価だが、さらにいま86%オフで3,200円と破格のセール中。
ハイコントラストなローマンディスプレイ。ラグジュアリー感のある書体で、モダンローマンというにはブラケットが大きくx-ハイトも高めではあるが、雰囲気的にはモダンローマンと言っていいだろう。カウンターも大きく読みやすくはあるが、8ウェイトもあるとはいえやっぱりちょっと細いので長文には向かないと思う。アップライトとイタリックがあり、アップライトには C や S などのセリフがない Alt バージョンがある。違いは注意しないと判らない程度だが、まぁお好みでどうぞ。ハイファッションなどに似合うと思う。ただいま72%オフという中途半端な割引セール中。
本日『グミの日』らしいのでこんなのを。ラフな手書きだがラフすぎない丁寧なラフ(?)なブラッシュハンドライテン。筆ペンですっと書いたようなストロークで、全体的に細めながらコントラストが緩やかに付いており、グリフは手書きではあるもののしっかりしていて大変読みやすい。小文字には同じ文字が続きがちなものにリガチャーがあり、例えば ee や mm、nn などはデザインが違う2文字が続くようになっていて(画像の mm など)、退屈にならないような気配りがなされている所がニクい。カジュアルながら品がよく、いい書体だと思う。1ウェイト。
一見普通だが、よくよく見るとちょっとクセのあるヒューマニストサンセリフ。骨格はキレイで読みやすいヒューマニストなのだが、アウトラインのカーブに所々カクンと折れ曲がったところがあり、そこがちょっとしたアクセントになっていて面白い。全体的にややコンデンス気味でスペースを食わないので、狭いスペースに長文を組むのに良いと思う。同じ骨格でセリフがある Olivia Serif もあり。イタリックもあって4ウェイト。
本日終了の Type through the Eras セールより紹介する最後。割と有名なトランジショナルローマン。20世紀中頃にアメリカで制作されたもので、人によってはモダンローマンに分類するかもしれないぐらいにそっち寄り。本文用として設計されており、コントラストは強いものの、結構読みやすい。手持ちの書籍でこれで組まれたものがあり、なかなかエレガントでいいなと思った。かくんと折れ曲がった f がなかなか特徴的である。本文用と見出し用の Display があり、それぞれイタリック(Cursive と呼称)もあって2ウェイトずつ。
スタンダードで読みやすい本文用オールドスタイルローマン。15世紀にヴェネチアで活躍したフランス人タイプカッター、ニコラ・ジェンソン Nicolas Jenson の書体を元にデザインしたものとの事。彼の書体はよく参考にされ、代表的なものに Adobe Jenson や Centaur などがあり、それらはヴェネチアンと呼ばれるタイプだが、こちらの書体は普通のオールドスタイルに仕上がっている。ウェイトは2種類と少ないが、これぞ本文用という事だろう。名前が8月っぽかったので紹介した。本日は8月6日。暑いね…合掌。
品があって読みやすいフレアセリフ。ややコントラストが強めながら、フレアセリフのせいか尖りすぎておらずオーガニックな雰囲気があり、x-ハイトも大きめで読みやすく仕上がっている。やや高めなシャンプーやボディソープなどのトイレタリー方面に使われてそうだな、というのが筆者の勝手な印象。ウェイトバリエーションもあるが、重くなっても細い部分はそれほど太くならず、よってコントラストが強くなる。イタリックもあり。8ウェイト。ただいま80%オフセール中。
現代的なプロポーションのフレアセリフ。可読性の良い書体で、代わりにアセンダーとディセンダーが短くなっており、プロポーション的には現代的ながら、フレアセリフのせいかクラシックにも見え、新旧混じり合った不思議な雰囲気を持っている。元は Oscar Mondadori という出版社のブランディングのために作られた書体だそうで、確かに OSCAR のロゴはこの書体のように見える(ちょっと小さくて判別はしづらいが)。長文にも十分耐えうる読みやすい書体。7ウェイト。