手書きの跡が強く残っている柔らかなサンセリフ。と言っていいのかよく分からないが、Palatino Sans のように手書きのニュアンスが強い書体で、作者たちはカリグラフィーを学んだ後、Robert Slimbach の Cronos を大いに参考にして制作したそうだ。ストロークは中央が細く端が丸く膨らんでおりながら筆をスッと抜いたような感じもあって手書き風味があるが、骨格そのものは活字っぽい。ハイブリッドされた書体である。イタリックもあって7ウェイトある他、バリアブルタイプもあり。
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モダンでややヒューマニスト寄りなジオメトリックサンセリフ。クリーンでスッキリした可読性の良いサンセリフで、g や y のディセンダーが右から左にくっとカーブしているのが特徴。基本的にはジオメトリックをベースにヒューマニストのテイストを加味しており、より読みやすくなっている。スタンダードなグリフ以外にオルタネートに変わったものもあり、また個性的なリガチャーもいくつかあるので、ロゴデザインなどにも力を発揮すると思う。名前はトキソウというランの一種のことらしい。9ウェイト。ただいま30%オフセール中。
ややクラシカルな感じのするネオグロテスクサンセリフ。これと言って変わったところはないスタンダードな本文用サンセリフで、スタイルとしてはミッドセンチュリーというかまあちょっと古いかなという感じ。強いて言えば a が2階建てなのが特徴だろうか。可読性は結構良い方だと思う。名前は「~よりマシなサンセリフ」という意味で、結構強気で方々にケンカを売ってる感じがする(笑)。イタリックもあって8ウェイト。ただいま60%オフセール中。
ソフトでフレンドリーなスラブセリフ。コントラストが弱くxハイトやカウンターが大きくて大変視認性が良い。微妙にウェイトを太くした White というバージョンがあり、これは「暗い背景で白抜きにすると若干細く見える」現象を調整したもので、サインやディスプレイなど背景の色に応じで使い分けるとウェイトを揃えることができるようになっている。イタリックはほんの少しだけ傾いたオブリークタイプで、これもやはり書籍よりサイン用途を考慮してのものだろう。300種以上ものリガチャーを持っており、ブランディングなどにも使える。ノーマルと White それぞれに6ウェイトあって計24種。ただいま30%オフセール中。
本日はジャズの帝王マイルス・デイヴィス Miles Davis の誕生日(1926)らしいのでこちら。質の良いエレガントなジオメトリック風味のあるグロテスク。xハイトが小さく a や g が2階建てで、それが優雅な雰囲気を醸し出しているが、カウンターは結構広めで視認性は良好。ジオメトリックに見えるが細かく見るとそうではなく、全体的にモダンで大変シュッとしていて美しい。この作者はちっとも知らなかったし制作したフォントも少ないが、これだけ腕があるならもっと作ってほしいなと思う。イタリックもあって7ウェイト。
普通なようで普通じゃない本文用?オールドスタイルローマン。セリフがウェッジ型でちょっと変わってるが全体的にはまあまあ普通のローマン…かと思いきや、画像の a を見ての通りところどころプロポーションがちょっとおかしい。この a の他、B や G、S、s などが頭でっかちになっており、なんか面白い事になっている。長文を組んだ時に違和感を発しないかと思うが、他はスタンダードなのでひょっとしたら別に問題ないかもしれない。スモールキャップスやオールドスタイル数字など、本格的な組版に必要なグリフは揃っているので、試してみるのもいいだろう。イタリックもあって5ウェイト。
スッキリとしたクリーンなジオメトリックサンセリフ。ジオメトリックではあるがヒューマニストの風味も多分に加味されており、大変モダンかつクリーンでしかも読みやすい。これからのスタンダードになり得ると思わせてくれる(言い過ぎ?)非常に質の良い書体である。たいへん偉そうな言い方にはなるが、一見日本人が作ったとはとても思えないほどネイティブなニュアンスを持っており、ラテン文字を母語(母字?)としない人間がここまで来るには相当な努力があったのではと思う。素晴らしい書体が誕生した。イタリックもあって8ウェイト。
本日『発明の日』だそうなのでこちら。がっしりしたごくごくマジメな本文用ローマン。スラブセリフ並にセリフが太く大きなローマンで、プロポーションもどっしりしており、xハイトが大きく読みやすい。とにかく実用性に特化した無骨な工業製品のような書体である。作者はかのヘルマン・ツァップだが、ファンである筆者はこの書体を知らなかった(笑)。こんなのも作ってたんだな…。イタリックもあってウェイトは Book と Semibold の2種。他にやや幅が狭くウェイトの強い Bold Condensed があるが、完全に見出し用。
柔らかな印象のジオメトリックサンセリフ。元は Fibra という別の書体のアレンジで、アウトラインの角が丸くなっていてだいぶ目に優しいソフトな印象に仕上がっている。有名な書体 Avant Garde にインスパイアされたとあるが、全然アバンギャルドではなく(笑)、可読性が良くイタリックもあって長文にも十分耐えうる。a には1階建てのオルタネートがある他、t や l にはベースライン上で大きく曲がって判読性がよくなった Alt というバージョンがある。それぞれに8ウェイトで計32種。ただいま30%オフセール中。
本日『シルクロードの日』だそうなのでこちら。2018年に出たディスプレイの Silk Serif の本文用版。ディスプレイタイプよりコントラストが弱まり、細いストロークが若干太くなってセリフの主張もやや弱まった。雰囲気はシックで落ち着いている。イタリックの角度がややキツめなのが特徴で、g が2階建てのままなのもちょっと変わってる。gj、jj、qj のリガチャーがあるがこんなスペルある言語があるんだろうか。あるんだろうな…。7ウェイト。













