古き良き時代をホウフツとさせるカッパープレートスクリプト。最近のカリグラフィーベースのスクリプトではなく、活字にデザインされた風のスクリプト。活字の制限ゆえに派手なスワッシュなどはないが、統制のとれた均質な行儀良さがあり、社交用としては最適だと思う。小文字の t が古い字形で、おそらく初めて見るという人も多いだろう(サンプルイメージの最下行、cartoonist を参照)。こういう t もあると覚えておくとモテるぞ(ウソ)。2ウェイト。
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スワッシュが豊富なカリグラフィックイタリック。アクセント記号付きやオーナメントも含むが、800を超える字種があり、様々な文字組の表情が楽しめる(その割にリガチャーはだいぶ少ないが)。Pro 版はもちろん、異体字切替機能がないアプリ用に、ファイルが分かれたバージョンもある。名前はモナコにある有名な街の名前から。ただいま10%オフセール中。
ヘアラインの繊細なカッパープレート。久々にこう、何というか正統派なカッパープレートを紹介する。i とかをよく見ると判るが、一方が針のように鋭くなっていくスタイルで書かれており、こういうのを「Italian イタリアン」と呼ぶらしい。スペンサリアン Spencerian ともまた違うので、この微妙な違いが解るようになったらツウかもしんない。かなりデコラティブなオルタネートが豊富で、非常に華やかな雰囲気がある。…年末に紹介すべきだったかも(笑)。
アップライトのかわいらしいカッパープレートスクリプト。全体的にカウンターが広めで、スワッシュ等もあまり本体の字から離れず、丸くまとわりついていて、全体的にコロコロした印象。オルタネートも割と豊富だが、異体字としてではなくファイルが分かれている。あと Slanted という傾いたバージョンがあるが、これ見たところどうも機械的に傾けただけのような印象。ココら辺がちと残念。3ウェイト。
割と有名な古き良きカッパープレートスクリプト。全体的にやや傾きが弱く、大文字には派手なスワッシュが付いている。最近の書体に多い大量のオルタネートもなく、今となってはちょっと古い印象があるのは否めないが、それだけにフォーマル用途には使えるいい書体だと思う。サンプルイメージがまた洒落てる。Fonts.com は古い書体にはおざなりなサンプルしかないが(笑)、これはいい。
スタンダード寄りなカリグラフィックイタリック。大文字が大きめで、全体的に普通のものよりはストロークのコントラストが強く、ややカッパープレートに近くなっている。ご多分に漏れず、スワッシュの付いたオルタネートが豊富。1ウェイト。
こういう書体ってバリエーション多いなーとお思いだろうが、作家として活動しているカリグラファーは、たいてい「自分だけのオリジナルのイタリック」を持っている。つまり、作家の数だけイタリックのバリエーションがあるということだ。これからも似たような書体を紹介していくだろうが、「なんだまたかよ」とか思わず、その違いを楽しんでいただければ幸いである。
ややデコラティブなカッパープレートスクリプト。モダンローマンの代名詞である Bodoni の作者 Giambattista Bodoni の著書、Manuale Tipografico に掲載されていたものをフォント化したものだそうだ。元は大文字しかなかったが、小文字は合わせてデザインしたらしい。イニシャルは派手になる傾向があるが、そのためか小文字もちょっと過剰装飾気味。オーナメントもある他、この書体に似合うフレームもファミリーにある。ギリシャ産らしくギリシャ文字もサポート。ギリシャ文字のスクリプトはなかなか珍しい。3ウェイト。
「Script」と名は付いているものの、手書き風ではないスクリプト。どちらかと言うと、モダンローマンのイタリック、といった感じ。かなり拡大しないと判らないが、アウトラインがちょっとラフである。スワッシュ付きのオルタネートはあるが、だいぶ控えめ。代わりにリガチャーが割と豊富である。全体的にとてもエレガントで、ウェディング関係に重宝しそうである。1ウェイトのみ。ただいま40%オフセール中。
カリグラフィーの教科書で見るお手本のようなスワッシュカーシブ。カリグラフィーをやらない人にはちょっと判らないかもしれないが、こんなスタイルのイタリックはすごくよく見る。まさに基本の「き」みたいな書体である。この作者は Cal- という名前でこの教科書から出てきたようなスクリプトをいくつも発表している。カリグラフィーの世界の一端を垣間見るにはいいかも。以下にその Cal シリーズの書体を挙げておく。
Roman Capitals, Rustic Capitals, Square Capitals, Uncial, Rustic Black, Insular Majuscule, Insular Minuscule, Carolingian Minuscule, Carolingian Gothic, Beneventan Minuscule, Gothic Textura, Gothic Bastard, Rotunda, Gothic Fraktur, Fraktur Modern, Humanist Minuscule, Cursive Modern, Expressive, Bakerly
華やかで可愛らしい、ややクラシックなディスプレイ。ほとんどの字で両サイドのアウトラインしかなく、上下はぽっかり空いており、オープンフェイスというにもほどがある書体である。セリフがくるっと巻いており、植物的な印象がある。Goudy がデザインしたにしては随分女性っぽい雰囲気がある。元は大文字しかなかったようだが、デジタル化するにあたって小文字も追加した模様。記号類ももちろんあるが、このスタイルだとダブルダガーがほとんどムカデにしか見えない(笑)。