コリッとした印象のあるヒューマニストサンセリフ。ステムに抑揚はないものの、全体的なプロポーションにヴェネチアンのテイストが取り入れられており、なかなかエレガントに仕上がっている。イタリックはややカリグラフィック。ウェイトはレギュラーの他はアップライトにボールドがあるだけだが字種は豊富で、スモールキャップスはあるしリガチャーも多い。K、R、Q にはテールの伸びたオルタネートも。レギュラーのアップライトには字種の少ない無料版もあり。ただいま50%オフセール中。
Home: page 235
ReType が本を出版したとのことで、そこの書体を紹介。オランダのアムステルダムで、’40年代に活躍していたレターペインター、Jan Willem Joseph Visser の書き文字のスタイルを取り入れたスクリプトだそうである。この人はアムステルビールというビール製造会社に雇われ、このビールを卸しているパブに派遣されては文字を書いていたらしい。その後のアムステルダムの書き文字スタイルに多大な影響を与えたそうである。今回出版された De Amsterdamse Krulletter (The Curly Letter of Amsterdam) はその辺の事が書かれているっぽい。まだ Amazon にはないが、しばらくしたら入ってくると思う。書体は基本的にカッパープレートスタイルだが、字は繋がっていない。スワッシュとリガチャーが数種とオーナメントあり。1ウェイト
グラフィティ風味のあるブラッシュスクリプト。壁のラクガキにやけにクオリティの高いものを時々見かけるが、そういう印象を受ける書体である。傾きのないアップライトで、1ウェイトながらスワッシュオルタネートとリガチャーが豊富。特にリガチャーはかなりの数があり、3文字以上のものも多数ある。名前の hipster は最近できたスラングらしく、「流行に敏感な者」「ジャズ狂」などの意味があるらしい。2012年にTDCで賞を獲っている。
コントラストの強いオールドスタイルローマンのディスプレイ。一目見て判る人は判るが、Caslon の特徴が非常に強く出ているというかもうそのものである(なんならサンプルイメージに書いてあるしね)。小文字がなく大文字のみだが、キリル文字とギリシャ文字をサポートしていて、オーナメント類も少しある。ファミリーにはイタリックとオープンフェイスがあり。ただいま75%オフセール中。…Mac には Big Caslon 入ってるしいらない? そんな事言わんといてー。
4月でちょっと雨っぽい天気(降ってないけど)なのでコレ。やや手書き感の残るディスプレイ。柔らかいカーブが特徴のモノラインステムの端に、しずくのようなポッチが付いている。字間は広め。全体的にガーリーな雰囲気がある書体。ちょっとしたオーナメント類も入っている。イタリックがあり2ウェイト。
もはや字なのかどうかさえ危ういほどに崩されたスクリプト。なんでしょね、幼児が書いたのか、左手で書いたのか…とにかくグッチャグチャで、かろうじてなんとか判読可能かなという書体である。最近は歌詞の事を lyric リリックなんて言うが、なんか魂の叫びかなんかなんでしょうかね。解らないですけども、なんかオモシロイと思って紹介した。First と Second があり、Second の方はまぁまぁ読める。サンプルは First の方で、「First Lyrics」と書いてある模様。
鋭く冷たい感じのするトランジショナル(モダン?)ローマン。サンプルイメージからはスクリプトに見えるだろうが、イタリックにスワッシュの付いたオルタネートがあるというだけ。1943年にスウェーデンの Akke Kumlien というタイプデザイナーがデザインした書体のデジタル版だそうである。小文字の縦のステムに付いたセリフが斜めに鋭く尖っているのが特徴。ディセンダーは短く、カウンターも大きめに取っていてシルエットとしては若干丸っこいが、セリフの鋭さがそれを感じさせない。Didotのように大文字だけで組んでも結構キレイ。ディスプレイとして使うといいだろう。アップライトは3ウェイトあるほか、コンデンス体もある。イタリックは1ウェイトのみだが、前述したようにスワッシュオルタネートがある。
つたなく優しい感じのするブラッシュスクリプト。作者が自身の祖母をイメージし、その祖母に捧げるために書いたスクリプトだそうである。字のサイズもバラバラでベースラインも揃わずガタガタしているが、全体的に何となく統一されたスタイルで書かれており、こういうやり方をポリリズム(一曲中に複数のリズムが存在するもの)カリグラフィーと呼ぶそうである。傾きはほとんどなくアップライトと言っていいだろう。可愛らしいアイコン付き。
いわゆる丸ゴシック。一昔前までは欧文ではほとんど見なかったタイプだが、近年だいぶ増えてきた。プロポーションはジオメトリックで、アセンダーはそれなりにあるがディセンダーが短く、特に g にその影響(とばっちり?)が強く出ている。まぁでも視認性は良好で、全体的にコロコロと可愛らしい書体。5ウェイトあるが、イタリックはなし。ただいま80%オフセール中。
粘土板に刻んだようなスタイルの書体。サンプルイメージからしてもやっぱりその辺のものなのだろう。クラシックというよりはもはや古代ローマ・ギリシャ時代のもので、どうにも使い道がよく解らないが筆者は好きなジャンルである。ギリシャ文字は当然として、ロシア産らしくキリル文字もサポートしている。デザインに関してなーんにも説明文がない(笑)そっけない書体だが、まぁ気になったら使ってちょ。名前は古代ギリシャの政治家・デモステネスの事らしい。