フレンチ風味のカッパープレートスクリプト。17世紀フランスの彫工、Claude Duflos という人の筆致(?)を書体化したものだそう。説明によれば、この人のこの辺りの書体が後に英国でカッパープレートになったとある。つまり元祖という事になる…のか? そのせいなのか、現在の様式化されたカッパープレートとは違い、そういう形になりきっておらず、イタリックとの中間のような字形になっている。優雅さはありつつ、キメ過ぎてないカジュアルさが持ち味。T がフランス独特の字形になっているのが特徴。Std 版と Pro 版があり。1ウェイト。
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手書きの拙さをそのまま残したカッパープレートスクリプト。一見普通のスクリプトのようだが、拡大してよく見ると、ペンで手書きしたブレをそのまま整理せず残している。カッパープレートは優雅で華やかな一方で冷たさが出てしまうが、これは手のぬくもりが残っている。とはいえスワッシュやフローリッシュは豊富で、華やかさも忘れていない。結構いい書体だと思うし、カリグラファーは結構参考にできると思う。クリスマスやウェディングにどうぞ。
割と有名な古いスクリプト。大文字はかなりデコラティブで、イタリックというよりはゴシック・カーシヴの雰囲気が強い。小文字の f のテールが途中からいきなり細くなっているのが特徴的。あちこちのファウンダリーから発売されているが、調べた所この URW++ 版が一番字種が多いかなという感じ。Elsner+Flake 版は何やらファミリーが分かれているが、ウェイト以外の違いがよく解らない(笑)。名前は17世紀の有名な音楽家から。ヴィヴァルディの「四季:春」とかは誰もが聴けば一発で「あーあの曲ね」というぐらい超有名。
傾きとコントラストが強いカッパープレートスクリプト。非常に華やかなフローリッシュが多数あり、ラグジュアリー感満載な組版が可能。太い部分が結構強いので、そこそこ小さくても存在感を放つと思う。19世紀のアメリカのカリグラファー、Louis Madarasz という人の筆致を書体化したものらしい。Madarasz についての書籍、The Secret of the Skill of Madarasz という本が Internet Archive にて公開されていて、誰でも読める。見てみると、なるほど素晴らしい才能の持ち主だったようである。このスキャン画像はブラウザではもちろん、Kindle や PDF フォーマットでもダウンロード可。IAMPETH が投稿したらしい。ありがたや…。名前はスペイン語で「ブルジョワ」という意味だそうである。
Didone タイプのスクリプト。このブログではもう何度も紹介している南米のスクリプトの名手の作。オーナメント類含め1000種以上の字種を持っており、バリエーション豊かな文字組みが可能。かなりハデなスワッシュが豊富なので、ラグジュアリーな用途に重宝するだろう。MyFonts にはサンプルが多数ある他、カタログがPDFで見られる。1ウェイトのみ。Pro版で $37 とお手頃価格。♪夜明けの~ブレ~ス~が~
かわいらしいアップライトのブラッシュスクリプト。大文字と小文字のサイズの差がかなり大きく、大文字は頭でっかちなプロポーションで丸っこくかわいらしいが、I, J, K はこれ読めるんかな…という形をしている。オルタネートは残念ながらほとんどないが、リガチャーは多少あり。1ウェイト。
ガーリーでデコラティブなスクリプト。なんかピンクハウスが好きな人が好きそうな(笑)ゴテゴテのきゃわわなスクリプトで、ハデなスワッシュやフローリッシュが多数付いている。正直統制が取れてるとは言えず、あちこちでぶつかる事が多いが、まぁその辺はうまく使いこなして欲しい。名前は「招待状のスクリプト」となっているので、まぁ結婚式とかには使えるかな…ちと少女趣味が強いが。オーナメントも多数。余談だがいまピンクハウスのサイトを見て驚いたが、メンズラインがあるっぽいね…知らなかった。
繊細で可愛らしいディスプレイローマン。細身で柔らかく、そのシルエットはスクリプト風味を多分に含んでおり、派手なスワッシュやフローリッシュがついたオルタネートも多数ある。リガチャーやキャッチワードも多め。ウェイト自体が軽く x-ハイトも小さいので、やはり少し大きめに使う方がいいだろう。だが、あまり大きすぎると品を失うので、その辺のさじ加減が微妙である。アップライトと少し傾いた Slanted と2種。
品がある中にも可愛らしさも共存してるスクリプト。ウェイトは軽めでコントラストも弱く、傾きもそんなに大きくはない。雰囲気的に上品すぎず、清楚なお嬢さんという感じ。字形以外にはフォント的な特徴はもういちいち説明するのもめんどくさいが(笑)、一応言っておくとスワッシュとリガチャーのオルタネートがいっぱいあります。はい。元々は同名の Digatte というモノラインスクリプトを羽ペン(quill)で書いた風にしたバージョンらしい。1ウェイトのみ。
非常に美しい堂々とした碑文系ローマンディスプレイ。拡大してよく見ると判るが平筆で書かれたたような形をしており、シルエットはローマンキャピタルだがカリグラフィーのニュアンスが多分にある。ウェイトは重めでコントラストも強い。通常このタイプは普通は小文字がないが、これにはある。またスワッシュの付いたオルタネートもあり、リガチャーも多数ある。大変高級感があり、ラグジュアリーブランドなどでは重宝するだろう。ただいま35%オフセール中。