カッパープレート風味のある優しい雰囲気のアップライトスクリプト。小文字がさほど小さくなく、また字間が広めに取られていて読みやすい。ご多分に漏れず1200ほどのグリフがあって、色々とおもしろい組版が楽しめる。珍しいのは分数用の数字が多数ある所。8以上の母数が8の倍数なのが気になる…コンピュータ関係? まぁなんだかよく解らない。一応イタリックはあるが、あんまり傾いておらず、ほぼ変わりはない。レギュラーの他、Basic と Curly というバージョンがあるが、グリフ数はどれも同じで、違いがよく判らない(笑)。ま、気になる方は購入して確認してくださいな。
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かわいらしいモダンローマン。子供向けに作られたという珍しいモダンローマンで、そのためか Didot のようにハイブランドのファッション誌に似合うというわけではなく、緊張感の弱い親しみやすいものになっている。見ての通り s がスクリプト型になっている所と、a や g に1階建てを採用しているのが変わっている。5ウェイト。アップライトにはユニケースもあり。11月6日まで85%オフセール中。
明日10月1日は色々な日が制定されているが、その内のひとつが『香水の日』だったのでこの書体を紹介。20世紀前半によくあった、いまだ分類名を考えあぐねるタイプのスクリプトである。仮に活字スクリプトとでも呼ぶ…いや、ダサい(笑)。まぁいいや。とにかく紹介を進める。1933年に Bauer から発表された Trafton という書体にインスパイアされたとある。以前に紹介した Cronet や Duktus と同タイプの書体である。キャップハイトが大変大きく、小文字の存在を抑えることでエレガントに仕上がっている。女性向けで、化粧品や美容、ファッションなどの分野に重宝するだろう。オルタネートはないが、f をベースに fv、fx、fz などという変わったリガチャーがちょっとある。1ウェイト。
ヌメっとしたクラシカルなローマン。ストロークのコントラストが弱くてセリフもやや太く、x-ハイトも小さめと、e のバーが斜めじゃないというだけでほとんど雰囲気的にはヴェネチアン。イタリックはカリグラフィー風味が強く、大文字にはスワッシュがついている。可読性はなかなか良いのではないだろうか。ファミリー展開は弱いが、字種はプロ仕様。全体的に非常に筆者好みの書体。フォーマルな用途にもいいのでは。
エレガントなセミセリフ。Astoria というセミサンズを元に、ステムにコントラストを付けてクラシックな雰囲気を持たせたものらしい。プロポーションがよく、エレメントも控えめで美しい。字種が Std 仕様なのが残念だが、筆者は一目見てデザインを気に入った。女性向けの商品などによくマッチするだろう。4ウェイト。サンセリフ版もあって、こちらもなかなかエレガント。ちなみに本日はアメリカの有名なマジシャン、David Copperfield の誕生日らしい。が、サンプルにある David Copperfield とは、まったく同姓同名の主人公が登場する Dickens の小説のタイトルだそうである。まぁ偶然。ただいま20%オフセール中。
本日旧暦の8月15日。いわゆる中秋の名月である。よってこの書体を紹介。陸上トラック型楕円をベースにしたモダンローマン。ジオメトリックと言えばそうかも知れない。そこまで奇抜な字形はしていないが、コントラストが強く、ヘアラインはかなり細いので、やはりディスプレイとして使うのが無難だろう。x-ハイトはかなり大きく、それなりに読みやすい。イタリックは思いの外柔らかい印象。割と使えるんじゃないかなと思う。キリル文字もサポート。5ウェイト。
Bickham Script などと並ぶカッパープレートスクリプトの古典(?)。コントラストが強い、まぁまぁよくあるカッパープレートだが、大文字は結構デコラティブにデザインされていて華やかな雰囲気がある。発表は94年と古いが、Pro 版にバージョンアップしオルタネートの字種が増えてはいるものの、最近のスクリプトほどの数はない。でも使い勝手はそれなりに良くなっているだろう。2ウェイト。
カッパープレート風味のあるディスプレイローマン。元々 Mynaruse という書体が別にあり、それのスワッシュ&リガチャー増加のバリエーションである。ちょっとデコラティブ過ぎてクセが強いので扱いが難しいが、うまく使えば高級感が出るだろう。このテの書体はちょっと空け組にするものだが、リガチャーがあると詰めるしかないので、その辺もハードルが高い。ご健闘を祈る。小文字はなくスモールキャップスで6ウェイト。
まだまだ暑いが暦の上では秋。秋茄子は嫁に食わすな、という事で、スペイン語でナスの名を持つこの書体を紹介。フレンチ風味のあるかわいらしいローマン。拡大すれば判るが直線部分はなく、どこも僅かに沿っていてオーガニックな雰囲気を醸し出している。イタリックは手書き風味がふんだんに出ており、ほぼスクリプト。オルタネートも豊富にある。全体的に非常にエレガントで、結婚式とか華やかな雰囲気を演出するのに持って来い。Std、Pro 版ともに4ウェイト。ここのファウンダリーのウェイト名の付け方は独特で、スペイン語で「白」から「黒」までをグラデーションで表現している。
かわいらしくオシャレな雰囲気のディスプレイサンセリフ。かなり古いカリグラフィーの書体、スクウェアキャピタルを元にデザインしたとある。確かに正方形に近いプロポーションを持ってはいるが、サンセリフとなり、テイストはいたって現代的にアレンジされている。6ウェイトあるが、小文字はなくスモールキャップスで、イタリックもない。代わりにローマンのイタリック(なんか変な言い方)が1つファミリーにあり、組み合わせて使えるようになっている。レストランや食品パッケージでの利用を想定しているようで、食材やテーブルウェアのシルエットアイコンが多数ある。名前はフランス語で「アッサンブラージュ」と読み、英語でのアセンブル、すなわち「組み合わせる」という意味だが、食品業界では主に「ブレンドされたワイン」の意味で使われる。この書体も4人もデザイナーがおり、それぞれの個性がアッサンブラージュされて素晴らしい書体に仕上がっている。ただいま69%オフセール中。筆者は多分買います(笑)。