カリグラファーとしても有名な Jovica Veljovic(ヨヴィカ・ヴェリョビチ)の古い書体のリニューアル拡張版。やや鋭く硬い印象のあるローマンで、プロポーションとしてはトランジショナルだろうか。Gerald Unger の作る書体のようなオランダ風味も感じられる。以前の4ウェイトから5ウェイトに増えたほか、Condensed と Display がそれぞれ5ウェイト加えられ、イタリックと合わせて合計30種のファミリーとなっている。字形はリガチャーが多数増え、ギリシャ文字とキリル文字も加わった。現在ファミリーパック $499 の所を $99 でセール中。
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ちょっと変わったエレガントなローマン。ブラケットが直線的で、Adrian Frutiger の Meridien にやや似ている。ストロークの接続部分が離れている部分が多く、それが風通しを良くして涼やかな印象がある。イタリックはやや刺々しいが、涼やかさは失われていないように思う。変わっているのが、人や獣のイラストが入ったヴァーサル(飾りつきの大文字)がファミリーにある事。古文書よろしく、ドロップキャップスで使用すると面白いだろう。字種が豊富で組版には困らない。以前もPampaTypeの書体は紹介したことがあるが、これもアルゼンチンらしくウェイト名はスペイン語。ただいま40%オフセール中。
スタンダードなプロポーションのスラブセリフ。ステムの太さにはほとんど差が見られないが、水平なセリフはちょっと弧を描いてしなっているほか、イタリックは手書き感がよく残っていて、伸びやかな印象がある。幾何学的な冷たさはあまり感じない。字種やリガチャーもかなり豊富で、2ウェイトしかないものの、本文用として十分通用すると思う。カナッペというと、パンやクラッカーなどにチーズや野菜などをのせた軽食を思い浮かべるが、元々はフランス語で「ソファ」の事らしい。なのでソファのオーナメントも入っている。
本日節分ではあるが、そうそう関連する欧文書体もあるわけないので関係ないものを紹介する(笑)。Courier などと同じような、タイプライターを模した書体である。ただしこちらはモノスペースではなく、普通の書体のようにプロポーショナルで、かつ字形も自然で読みやすい。海外ではこのテの書体はどうも郵便物とイメージが結び付けられているようで、この書体も「電報」の名が付いている(courier も「配達人」などの意)。2ウェイト。ただいま40%オフセール中。
クラシカルなちょっとぼてっとした本文用ローマン。Plantin を参考にしたとあり、時代を感じさせるオールドスタイルの王道といった感じである。ファミリーはボールドがひとつあるだけだが、代わりにその頃によく使用されていたオーナメントや、ドロップキャップスに適したオープンフェイスがある。どっしりして重いので、大きく使うには不向き。やはり本文組に使用すべきだろう。ただいま50%オフセール中。
9ウェイトあるラージファミリーだが、ほぼほぼディスプレイなサンセリフ。見ての通り字形が丸みが強くファンシーで、本文用とは言いがたい。x-ハイトやカウンターがかなり大きく、読みやすくはある。g や y の下部がループ状に閉じているのが特徴的。Q のテールも変わってる。イタリックは傾けただけのオブリーク。ただいま85%オフセール中。
英国産ぽいサンセリフ(作者はポーランド在住の模様)。Eric Gill や Edward Johnston のデザインの影響が見て取れる。具体的には、大文字に碑文の影響が強く、各字幅に結構差がある所や、M の中央がベースラインに着かない、R のレッグが放物線状、i や j のドットがダイヤ型をしているなどなど。ステムが重なる所に鋭い切れ込みが入っているのが大きな特徴。このため書籍の本文とかは向かないが、プロポーション的にはまぁまぁスタンダードな書体である。ウェイトは10種と豊富だが、Bold より上はあんまり差を感じない(笑)。名前は c が1コ足りないが、恐らくロンドンのピカデリー・サーカスから。ただいま80%オフセール中。
ジオメトリック過ぎないジオメトリックサンセリフ。この種としては、筆者が見た中ではかなり出来がいい書体だと思う。幾何学をベースにしながら、文字として自然な形になるよう調整されている。特に S は Futura などと比べて欲しい。B が頭でっかちなのと、a と g に1階建てと2階建ての両方のグリフを持っているのが特徴。数字はライニングとオールドスタイル2種あり。ファミリーは全部で32種とあるが、スモールキャップスはオルタネートではなく別ファミリーにカウントされてるので、実質16種8ウェイトである。別バージョンに Halis Rounded があり、パッと見違いがないように見えるが、よくよく見るとカドがほんの少し丸くなっている。大きく使った時に刺々しさが軽減されるだろう。Halis Grotesque/Rounded 共にただいま90%オフでたったの$19。この質のいいフォントを買うなら今。
ヒューマニストでもジオメトリックでもないサンセリフ。Helvetica タイプとでも言えるだろうか、まぁ一般的なサンセリフである。縦のステムにくりっとした打ち込みがある字形が数種あるのと、g が2階建て、e のバーが斜めになっているのが大きな特徴。字種はヨーロッパ全般をカバーできるのと、リガチャーが結構豊富にある。5ウェイト。イタリックはなし。セールもなし(笑)。
2日続けて似たようなサンセリフだが、ちょっと変わった特徴を持っていたので紹介する。ジオメトリック気味でカウンターとx-ハイトが大きく、まぁ最近よくあるサンセリフなのだが、変わってるのがアイコン。AからDまで4種類あって、それぞれ50種類ほどアイコンが入っているが、それぞれにアウトラインのみと塗りつぶしたタイプがあり、またそれぞれに2ウェイトあるというおもしろいファミリー展開をしている。どうでもいいがブタの貯金箱のアイコンがあって、あれって万国共通なんだろうか…。名前は世界的に有名なカラーチップのメーカーとは関係ない模様(笑)。書体の方は9ウェイトある。ただいま90%オフセール中。