Monotype

Tag: #standard

Dante

Dante

スタンダードな本文用トランジショナルローマン。元は活字で古い書体だが、x-ハイトが大きくアセンダー・ディセンダー共に小さい、という最近の書体に多い特徴を持っている。長い文章を読みやすくするための工夫だろう。イタリックはなんかギリっとした堅く鋭い雰囲気がある。確か当時、ダンテ全集を出版する際に作られたとかなんとかいうのをどこかで読んだ気がするが、ちょっとソースが探せない。間違ってたらスンマセン。6ウェイト。2013年には Dante eText というパソコンのディスプレイでの表示に最適化されたバージョンも発表された。こちらは2ウェイト。

Category(s)
Design Date
1957
Designer(s)
Publisher

Joanna Sans Nova

Joanna Sans Nova

英国のタイプデザイナー、Eric Gill (1882–1940) がデザインした書体のサンセリフ版。元は Joanna というローマン書体だが、それのサンセリフ版である。Gill らしい碑文のプロポーションを持ったヒューマニスト。オリジナルよりx-ハイトが大きくなり、可読性が良くなった。リニューアルにあたり字種が大幅に増え、中央ヨーロッパは元よりギリシャ文字やキリル文字もサポートするようになった。もちろん元の Joanna も Joanna Nova としてリニューアルしている。8ウェイト。ただいま全ファミリーパックで $99 セール中。

Category(s)
Design Date
2015
Publisher

Proxima Nova

Proxima Nova

今日現在 MyFonts のベストセラー第1位の書体。かなりジオメトリック寄りなサンセリフだが、コロコロしすぎず読みやすくなっている。字種やファミリーも豊富で、キリル文字もサポートしている。a が結構特徴的。実は Adobe の Typekit でも配布されており、しかもほぼ全ファミリーが同期して使えるので、Creative Cloud に加入していれば購入の必要はない。そこの CC なあなた、あなたはすでにこの人気書体を持っている。さぁ、すぐに Helvetica を捨てよう(いや捨てんでも…)。ちなみにベストセラー2位は Helvetica なのだけど(笑)。

Category(s)
Design Date
2005
Designer(s)
ITC Berkeley Old Style

最近購入した A Guy’s Guide to Shoes という靴の本の本文がこの書体で美しかったので紹介する。Goudy らしいちょっと変わったオールドスタイルローマン。元はカリフォルニア大学バークレー校(UCB)のためにデザインされた California Old Style という書体だそうで、それを1983年にリファインしたものらしい。欧米ではこのように大学で書体を制作することがあるようで、最近では Matthew Carter さんがデザインしたイェール大学の Yale がある。Yale は残念ながらイェール大学関係者しか使えないようだが、この Berkeley は一般販売されている。大きく使って品が良く、小さく使って読みやすい。この書体の存在はもちろん知っていたが、こんなにいいものだとは思わなかった。長く残る書体というのはやはりそれなりの良さがあるなぁと思った次第。ちなみにアメリカ最高の巨匠と言われる Goudy が書体制作を始めたのは、40歳を過ぎてからだそうである。人間いくつになってからでも挑戦できるね。

KIMG0081
Category(s)
Design Date
1983
Publisher
ITC
Alternate Gothic Pro EF

超絶有名なディスプレイサンセリフ。紹介するつもりもなかったがちょうど目に入ったので紹介する(笑)。もう100年以上も前にデザインされた書体だが、このコンデンスでぶっといサンセリフは非常に有名で、黒々としてインパクトも強いため現在でもあちこちでお目にかかる。字幅により No.1, 2, 3 とあり、No.3 が一番字幅が広い。あちこちから販売されているが、今回はサンプルイメージがあった(笑)Elsner+Flake 版を紹介する。
実はこの書体、日本で「サンセリフ」にあたる書体が「ゴシック」と呼ばれるようになってしまった原因とする説がある。「ゴシック(=ブラックレター)の代用品」という名前なのに、それを解らない日本人が勘違いしてこのタイプ(サンセリフ)の書体を「ゴシック」と呼ぶようになってしまった、というのだが、どうもこの書体の登場以前から日本では「ゴシック」という呼び方があったようなので、現在では否定されている模様。興味があったら調べて欲しい。ここではこれぐらいにとどめておく。君子危うきに近寄らず…。

Category(s)
Design Date
1903
Designer(s)
Publisher

Univers Next

Univers Next

9月12日、タイプデザイン界の巨匠、Adrian Frutiger アドリアン・フルティガー氏が亡くなられた。享年87。6月に Hermann Zapf ヘルマン・ツァップ氏が亡くなられてから3ヶ月、今年は2大巨頭が相次いで亡くなられるという忘れられない年となった。
フルティガー氏は数多くの書体をデザインされたが、もっとも有名なのはこの Univers だろう。この書体は皆さんご存知の通り、初めてナンバーシステムが導入された(*)書体である。55というのをレギュラー・アップライトとし、10の位をウェイト、1の位の奇数が字幅、偶数をそのイタリックとしてシステム的に体系化してファミリー展開を行った。2010年に改定されたこの Univers Next では数字が3桁になり、100の位がウェイト、10の位が字幅、1の位の0がアップライト、1がイタリックとなっている。ファミリーも71と増えており、他、セリフの付いたモノスペース版の Typewriter とアラビア文字バージョンも作られている。フルティガー氏は亡くなられたが、氏の書体は今も世界中で使われており、その内のいくつかはまた改定されてファミリーを増やすかもしれない。氏が生み出したその宇宙(Univers)はまだまだ限りなく広がり続けていくだろう。今頃はツァップ氏と何を語り合っておられるだろうか。それを想像すると何となく微笑ましく感じさえする。ご冥福をお祈りいたします。

*ナンバーシステムはこれが初ではないという指摘をいただいたので訂正します。

Category(s)
Design Date
2010
Publisher

Zapfino Extra X

Zapfino Extra X

去る6月4日、偉大なタイプデザイナーでありカリグラファーである Hermann Zapf ヘルマン・ツァップさんが亡くなられた。このブログではツァップさんの書体を紹介するのは初めてである。これまで避けていたのは、直接ツァップさんを知り、一緒に開発していた小林章さんを知っているので、小林さんに比べれば何を書いても中途半端になると思ったからである。なのでこの Zapfino についても多くを語らない。ただ、非常に美しいカリグラフィックスクリプトであるという事と、Extra と Extra X の違いは後者が Mac OS X に搭載された版であるとだけ述べておく(笑)。あと Mac に搭載されているものは Std 版で、One から Four と4つに分かれ、スモールキャップスやオーナメント類も別になっているが、Pro 版はこれらが全部ひとつのファイルにまとめられている。字形切替機能があるアプリケーションではこちらが便利だろう。

ツァップさんは自分の作品を飾らなかったそうだ。代わりに古今の偉大なカリグラファーの作品を飾り、決して自分に満足しないように努めておられたとか。私もそれに倣っている(まぁ恥ずかしいだけで満足するような作品もないが…)。いつかあの高みへ行けるだろうか。日々精進するしかない。ご冥福をお祈りします。

Category(s)
Design Date
2003
Publisher

Albertus

Albertus

割と有名な書体だが筆者が好きなので紹介する。元は作者が銅板に浮き彫りするためにデザインした書体らしいが、それを Stanley Morison が活字にしてはどうかと提案し、できあがったものらしい。全体的に字幅が細めで、ストロークに太細の差が弱く、末端部分は広がってセリフのようになっている。見本帳によっては Serif に分類されてることもある。クラシカルな雰囲気があって、とても好きな書体である。古いパブとかに合いそう。名前は今調べたら、ドイツにアルベルトゥス・マグヌスという神学者がいたらしい。作者はドイツ人なので、ここから取ったのかな。ファイルフォーマットは Std 版と Pro 版があって、グリフ数が違う。購入の際は注意。

Category(s)
Design Date
1938
Designer(s)
Publisher

Centaur

Centaur

ヴェネチアンの代表的なローマン。このブログではあまりメジャーなものは紹介してないが、これはメジャーな中でもマイナーな方(?)なので紹介してみる。15世紀イタリア(出身はフランス)のプリンター、Nicolas Jenson の書体を Bruce Rogers が現代に蘇らせたもの。Nicolas Jenson についてはタイポグラフィの教科書を開けばたいてい名前が出てくるので、興味のある方は調べて欲しい。この書体はx-ハイトが小さくて、他の書体の感覚で 9pt とかで組むと結構小さくて困ったりするが、クラシックな雰囲気満載で味があって、筆者の大好きな書体のひとつである。イタリックは確かデザイナーが違ったはず… Arrighi とかじゃなかったかな。この書体に合うものとして採用されたらしい。名前のcentaur とはケンタウルスの事で、同名の書籍をこの書体で組んだ事から名を取ったそうである。

Category(s)
Design Date
1928–30
Publisher

Neue Haas Grotesk

Neue Haas Grotesk

「Haas社の新しいサンセリフ」。タイポ好きに知らない人はいないだろうが、世界一有名なサンセリフ・Helveticaの元になった書体。まぁこれが名前を変えてHelveticaになったんだけども、「今のHelveticaは元の書体と随分かけ離れてる」と感じたヒトがいたようで、極力Max Miedingerのデザインのまま、現代に合わせてファミリーを拡張しデジタル化した。正直単体で見ると違いがさっぱり判らない(笑)のだが、多分1字1字重ねたりして比べると判る…んだろうなと想像する。ウェイトやイタリックのネーミングには現在のようにナンバーシステムを採用している。

Category(s)
Design Date
2012
Publisher
海外サイトでの欧文フォント(英語フォント)の購入方法
海外サイトでの欧文フォント(英語フォント)の購入方法 購入方法を note で解説しています。英語でもだいじょうぶ!
シンプルモダンでおしゃれな欧文ロゴをデザインします

シンプルモダンでおしゃれな欧文ロゴをデザインします

feoh design

シンプルモダンでおしゃれな欧文ロゴをデザインします

筆記体でおしゃれなサイン風英文ロゴをデザインします

feoh design