碑文系のディスプレイフレアセリフ。Optima よりも手書き感が強く、大文字だけだがリガチャーが大変豊富でおもしろい組版が可能。Mac に付属していた Papyrus に似てなくもない。名前はダンテの神曲・地獄編から取ったとかなんとか…ちなみに神曲は「しんきょく」と読みます。「かみきょく」ではないからね悪しからず。
Archive: August 2015
アップライトのブラッシュスクリプト。全然傾いてないスクリプトで、筆運びもなんだか東洋の習字っぽい感じがする。こういうのはたいてい女性が好きそうな感じのファンシーなものが多いが、こちらはなんだか無骨で結構珍しいテイストじゃないかと思う。オルタネートもあるけど字形がちょっと違うぐらいで、派手なスワッシュは皆無。代わりにリガチャーが結構ある。名前はスペイン語で「櫛でといてない」「ぼさぼさの」とかいう意味だそうな。まぁそんな感じ。
やや硬いイメージの本文用ローマン。これもモダンローマンというのかな…? ステムにほとんど抑揚がなく、ブラケットも直線的でセリフは鋭い。1文字1文字見ると無骨な感じがするが、文を組んでみると不思議とその感じが和らぐ。a や c、r などに見られるドットがそう見せてるのかもしれない。カウンターは広めで読みやすい。スモールキャップスもあり。文学以外の長文に向くかな。プロモーションサイトがあって、その日その日の過去の出来事をこの書体で組んで見せている。名前はイタリア北部にある山脈から。8ウェイト。
ステムの太さに差があるディスプレイサンセリフ。基本的にローマンのように縦線が太く、横線が細い。プロポーションは幅広で字形はやや野暮ったく、古い書体の印象がある。イタリックは少し筆っぽいニュアンスがあり可愛らしい。お菓子のパッケージとか合うかも。4ウェイト。ただいま40%オフセール中。
スワッシュが豊富なカリグラフィックイタリック。アクセント記号付きやオーナメントも含むが、800を超える字種があり、様々な文字組の表情が楽しめる(その割にリガチャーはだいぶ少ないが)。Pro 版はもちろん、異体字切替機能がないアプリ用に、ファイルが分かれたバージョンもある。名前はモナコにある有名な街の名前から。ただいま10%オフセール中。
ややエクステンドでスタンダードなサンセリフ。ややヒューマニスト寄りで(やや言い過ぎ)、a や g が2階建てになっている。「白」の名の通り、あまり主張しないシンプルで読みやすい書体。字種は残念ながら多くなく普通。9ウェイトあるが、一番重い Heavy はインラインタイプとなっている。サンプルイメージは IBM のロゴなどで有名で、世界中のグラフィックデザイナーに多大な影響を与えたポール・ランドの言葉。どう訳したらいいのやら(笑)。
マルチスタイルのディスプレイファミリー。サンプルイメージには4種類の書体が使われているが、一番大きな書体名を書いてるヤツはなんと書体としては入っていない(なんでやねん!)。オーナメントの一つとして、この書体名がひとつのグリフになって入っている。…意味不明だ。まぁそれはさておき、他の2種に加えサンプルには入っていないあと3種、計5種のディスプレイ書体のファミリーとなっている。「UNE…」と組んでるのが Crypte、上下の小さい字が Metier である。ほか、Metier のクセを強くしたような Fait Divers、ジオメトリックサンセリフの Poste、Poste と Meiter の中間のような Midi がある。全部小文字はなし。
英国スタイルのヒューマニストサンセリフ。Gill Sans の影響が見て取れるが、ステムが所々ほんの少しだけ外側に膨らんでおり、やや柔らかめな印象を持たせている。本文用として設計されており、ファミリーと字種が豊富。スモールキャップスや数字の字種を減らした Std 版もあり。8ウェイト。
ステンシルタイプのモダンローマンディスプレイ。元々は Compass TRF という書体のファミリー。ジオメトリックなモダンローマンという珍しいスタイルである。Regular の字形はまぁまぁ普通だが、Alternate の方はセリフの先に丸いドットが付くなど、デコラティブになっている。Bold と2ウェイト。名前は特に小室哲哉とは関係ない模様。
ぐにょぐにょな手書きのモノラインディスプレイサンセリフ。ややコンデンスなプロポーションで、大文字小文字あるものの、全部同じ大きさである。ファミリーに Gota というタイプがさらに巻きが強いセリフがある。それぞれにぐにょぐにょのスワッシュオルタネートがあり、リガチャーもかなり多めに用意されている。もちろんオーナメント類も揃っている。ウェイトが太いタイプもあるが別書体となっており、こちらは名前が Romeo となっている。つまり「ロミオとジュリエット」なのだが、特に仲を引き裂かれたり心中したりはしないようである。