沖縄本島で観測史上初の雪(みぞれだけど)が観測されたが、全然関係ない書体を紹介(笑)。可読性の良いスラブセリフ。カウンターやx-ハイトが大きめで、本文サイズで読みやすくなっている。字種がかなり豊富で汎ヨーロッパはもちろん、ギリシャ文字とキリル文字もサポート。数字も各種揃っている。作者はチェコの優秀なタイプデザイナーで、さすがといった所。7ウェイト。トリビアの泉、好きだったなぁ…。
Archive: 2016
Linotype が2015年にリリースされた書体の人気ランキングを発表したが、その1位の書体がコレ。1980年に Haas 社からリリースされた Haas Unica を、日本人タイプデザイナー・大曲都市さんがリニューアルしたもの。「Univers の心と Helvetica の魂を持った書体」と評されている。らしい。元の書体を知らないのでどうリニューアルされたかは比較できないが、こちらに細かく説明されているのでご興味のある方はどうぞ。9ウェイト。
どうでもいいけど、『もじ部』を読んで初めて知ったのだが、大曲さんだいぶ年下だった…びっくり(笑)。
コンデンスなディスプレイスラブセリフ。A のバーや W の中央の山が低く、可愛らしいプロポーションをしている。字種が多く、ギリシャ文字とキリル文字の他、グルジア文字も持つかなり珍しい書体である。3ウェイトあるが、なぜか S/M/L で表現されていて、L が一番太い。Cursive というイタリックが一応あるが、ちっともカーシブではなくオブリークタイプである。名前はモロッコにある世界遺産にもなった街の名前から。ただいま80%オフセール中。
一風変わったカッパープレートスクリプト。ストロークを見るとカッパープレートなのだが、字形はどっちかというとイタリック風味が強い。大文字はベースラインの下にはみ出しており、小文字を囲い込むような形をしている。大文字のオルタネートにはローマンタイプもあり。これからバレンタインに向けて、こんなスクリプトもいかがだろうか。
149のシチュエーションに合わせた書体の組み合わせを提案した本。例えば「Mid-century Living Room」という項目では Melior、Univers、Forza という組み合わせを、また時事ネタを持ってくると「May the Face be With You」という項目では Acropolis、Museo、Avenir という組み合わせを提案している。よく「同系書体の組み合わせは避けよう」と教科書には載っているが、サンセリフ+サンセリフとか結構あって、著者はさほど気にしてない模様。サブタイトルからなんかちょっと限定的な感じがするが、著者はあくまでも「提案」だとしているので、欧文書体の取り扱いに困っている初心者は取っ掛かりとして、そうじゃない人も参考程度に眺めてみてもいいんじゃなかろうか。新たな発見があるかもしれない。単純に書体見本としてもおもしろい。ちなみに著者のサイトはこちら。
大文字と小文字のサイズに極端な差があるディスプレイサンセリフ。極細ウェイトのモノラインサンセリフで、キャップハイトがx-ハイトの5倍ぐらいあって、アセンダーもそれぐらいある。基本的な文字のプロポーションは正方形に近く、そのためかなりコロコロしてて可愛らしい。Dot という大文字にドットが3個どこかに飾りとして付いているバージョンと、Stencil というその名の通りステンシル、Stencil Dot という両方を合わせたバージョンがある。名前はヒガンバナの一種の事らしい。ただいま50%オフセール中。
モダンローマンからセリフを取り除いたようなディスプレイサンセリフ。ステムは基本的に縦画が太く横画が細くなっている。大文字だけのディスプレイだが見ての通りかなり多くのリガチャーを持っており、おもしろい組版が楽しめる。ウェイトは3つあるが他の2つはレギュラーより細くなっており、よりエレガントになっている。高級ブランドなどに重宝するだろう。ただいま50%オフセール中。セールの表示がエレガントじゃないのが残念…。
「ご当地ビール醸造所」という名のモノラインスクリプトとサンセリフのデュオ。ビールに似合うよう、優雅さよりはカジュアルさ重視の雰囲気を持つ。無印を One とし、あと Two から Five まであって、One から Three までがスクリプト、Four と Five がコンデンスなサンセリフとなっている。スクリプトは Bold と2ウェイトバージョンがあり、Three と Five はステムがラフに塗りつぶされている。サンセリフは小文字がない。あと正直 One と Two の違いがよくは解らない(笑)。なんだろうな…。ただいま30%オフセール中。
雑誌『デザインのひきだし』に連載されていたタイポグラフィに関連する記事の単行本化。毎回タイポグラフィやタイプデザイナーの専門家の講師を呼び、デザイナー4、5人に講義をするという内容。欧文の専門家からは小林章さん、マシュー・カーターさん、大曲都市さんらが登壇。他にも各フォントメーカーから名だたるデザイナーの皆さんが登場。大変面白いので文字好きはぜひ。