大変品があって美しい碑文系ディスプレイローマン。20世紀アメリカのブックデザイナー・カリグラファーの Oscar Ogg 的な解釈でデザインしたとの事。セリフが小さめでブラケットが大きいので、一見フレアセリフにも見えるのが特徴的。小文字もあって、xハイトが小さくややコンデンス気味。アップライトでも2度傾いており、ほんのり前のめりである。いくつかの字にはオルタネートがあり、RG にのみリガチャーがある(どこで使うん)。カリグラフィックなイタリックがあってそれぞれ1ウェイトのみ。
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エレガントなフレアセリフディスプレイ。コントラストの強いモダンなフレアセリフを基本に、一部変わったグリフの字と豊富なスワッシュオルタネートでファッショナブルに仕上げている。ボウルは一部欠いてあってヌケがよい。スワッシュの使い方を間違えるとちょっとクドくなるので、ワンポイントに留める方が品がいいだろう。ちょっと好き嫌いが分かれそうだが、筆者は好きである。3ウェイト。
こういうのもスクリプトの類なのだろうかと悩むディスプレイ。伸びやかでラフなキャピタル。カリグラフィーでこういう書体を書く人もいるので、手書き書体である事は間違いない。一見簡単そうではあるが、こう綺麗にコントラストを出すにはブロードペンの細かいコントロールが必要で、さらに一発では書けず、ビルドアップ(複数回でひとつのストロークを書く)になるだろう。見た目とは裏腹に、結構高度なテクニックが必要となる書体である。大文字のみではあるがオルタネートやリガチャーが豊富にあり、さらにギリシャ文字やキリル文字もサポートしている。2ウェイト。イタリックもあり。ただいま90%オフセール中。
本日は文鳥の日らしいのでこの書体を紹介。手書きのふにゃふにゃ感が残るコンデンスなディスプレイ。これだけだとよくあるファンシー書体だが、変わってるのがアニメーション対応だということ。書体とオーナメントが Frame 1 から 5 まであり、これがふにゃふにゃ具合が微妙に違うので、重ねて打ってパラパラ漫画の要領でアニメーションさせるとウネウネしておもしろい効果が得られる。スワッシュオルタネートがあり、キリル文字やギリシャ文字もサポートしているが、Frame バージョンにはこれらがない。
アメリカのカリグラファー・John Stevensの書いたローマンキャピタルを、立野竜一さんがフォント化したもの。ファミリーは4種あるが、ウェイトではなく平筆の「かすれ」が再現されており、そのかすれの度合いが弱いものからSable(クロテン・毛は筆によく使われる)、Badger(アナグマ)、Boar(イノシシ)、Wolf(オオカミ)という名がついている。実はコレ、2009年に一度嘉瑞工房にお邪魔させていただいた際、立野さんに開発途中のものを見せていただいた事がある。その時はネーミングに悩んでらしたが、いい名前を付けたなぁと思う。リガチャーやライズドキャピタルはやらないのですかと聞いたら、Waters Titlingとかあるからやらないということだった。代わりにいくつかの字でぶつかりを避けたりしやすいようなオルタネートが入っている。
ソチオリンピック真っ盛りなのに、そういやロシアに絡めた書体紹介してないやと気づいたのでこちらを。ロシア人デザイナーが制作した、非常にエレガントなサンセリフ・ディスプレイ。女性誌や化粧品などの広告で力を発揮しそう。大文字に多数のリガチャーを含んでいる。見た目に特にロシアっぽさはないが、キリル文字がある所はさすが。
日本人デザイナー・立野竜一氏によるスクリプト。2003年、Linotype主催のタイプデザインコンテストのディスプレイ部門で1位を獲った書体である。大文字の重なりあう二重線が美しい。カリグラフィーにも造詣の深い氏ならではである。大文字の二重線を除き、スワッシュを抑えた Text というバージョンと、二重線を分割した Separate がある(色違いで重ねるのに便利)。ちょっとしたオーナメントもあり。ちなみにピルエットとはバレエのターンの事。