活字イタリックタイプの優雅なディスプレイ。4年前に紹介した Musicca のイタリック版である。大きなスワッシュの付いたオルタネートが豊富なローマンディスプレイで、アセンダーとディセンダーが大きく、大文字のベースラインが下がっており、小文字のx-ハイトの部分が大文字のほぼ中央に来るようになっている。で、カリグラフィー書体のようにスワッシュオルタネートが豊富。分類に悩んだが、多分スクリプトとしておいた方がしっくりくるかなという感じ。先週木曜がボジョレー・ヌーヴォーの解禁日だったんだけど忘れてたんで(笑)、これで許してくださいな。1ウェイト。
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基本はベーシックな(同じ意味)ブラックレター。字形はごくごく普通で読みやすい近代的なブラックレターなのだが、スワッシュオルタネートが豊富に用意されている。簡単にちょこんと付いたものから、かなり長くうねったものまでバリエーションがある。こちらの Antiqued がフチがラフでよりオカルティックになっているが、スムーズなバージョンの Bucanera Soft というバージョンもあり。Std 版でオルタネートが別になっているものと、異体字切り替え可能な Pro 版(OT)がある。使うアプリによって購入するものを選ぶといいだろう。1ウェイト。
遊びの少ない、能書家ではない普通の人がボールペンで手書きしたようなスクリプト。とは言えかなり丁寧に書かれていて読みやすく、ホントのラフな手書きとは違う。カリグラフィックなスワッシュなどはないがオルタネートは多く、どの文字も6パターンものバリエーションがある。ただし違いはかなり微妙(笑)。リガチャーも多め。手書き感は出したいけど可読性も確保したい、という場合に重宝するだろう。実はこの書体、2009年にアップライト版が出ており、そのイタリックバージョンである。デザインの元になったのは作者自身の手書き文字らしい。1ウェイトのみ。
普通のボールペンか万年筆で書いたようなスクリプト。一見ただの人が普通に書いたようだが、実は能書家でないとなかなか難しいスタイルで書かれている。このテのスクリプトはスピード感があふれているのでシャッシャと書いてるように勘違いするが、実際はゆっくり書かないとこうはならない(笑)。とは言っても全体的にゆっくりで書くかというとそうではなく、ループの部分などは瞬間的にシャッと書いてる。そのシャッと具合も全力だとすんごいブレるので、全力の7割程度のスピードでシャアーッと…シャが多いな(笑)。オルタネートは小文字にターミナルレターがある程度で、そんなにない。ただいま50%オフセール中。
スタンダード寄りなカリグラフィックイタリック。大文字が大きめで、全体的に普通のものよりはストロークのコントラストが強く、ややカッパープレートに近くなっている。ご多分に漏れず、スワッシュの付いたオルタネートが豊富。1ウェイト。
こういう書体ってバリエーション多いなーとお思いだろうが、作家として活動しているカリグラファーは、たいてい「自分だけのオリジナルのイタリック」を持っている。つまり、作家の数だけイタリックのバリエーションがあるということだ。これからも似たような書体を紹介していくだろうが、「なんだまたかよ」とか思わず、その違いを楽しんでいただければ幸いである。
正統派カリグラフィックイタリック。…に見えるが、傾きはやや弱く、文字同士のコネクションも取れてない。しかもオルタネートもほとんどないという、なかなか最近のスクリプトには珍しい書体(笑)。それでもまぁ、割といい書体ではないかと思う。2ウェイトあり、文字にオルタネートがない代わりにオーナメントが結構充実している。
一応スクリプトと分類したけどちょっと迷うスクリプト。本来はライトウェイトのスラブセリフイタリックなんだろうが、スクリプトらしい優雅なスワッシュの付いたオルタネートが大変豊富。x-ハイトやカウンターが大きめで可読性は良い。モダンな雰囲気なので、優雅なスクリプトは使いたいけど雰囲気がクラシック過ぎてちょっとなー、という場合に選択肢のひとつとして使えると思う。ファミリーが5種あるように見えるが、OpenType 版は他の4つを内包しているので、異体字切り替え機能のあるアプリならこれひとつで済む。ただいま35%オフセール中。
カリグラフィーの世界で chancery チャンセリーと呼ばれる タイプのスクリプト。イタリックとどう違うのかというと、う~ん…(笑)。まぁ筆者個人の感覚で言うと、スワッシュやフローリッシュなどの遊びが少なく、コネクション(繋がり)もないものかなーという感じ。chancery とは公文書館という意味で、その辺で用いられた書体なのでこういうかっちりしたものになっている。この書体の名前もスペイン語で「首相」とか「大臣」とかそんな意味らしい。そういうお堅い書体なので、オルタネートはなし。6ウェイト。ただいま50%オフセール中。
現代的にアレンジされたブラックレター。名前の通り、洋酒のラベルに使えそうな酒のニオイのプンプンする書体である。通常、ブラックレターは見慣れないと読みづらいが、これはかなり読みやすい字形にデザインされていて、使いやすいんじゃなかろうか。7ウェイトあって、それぞれにステムに線の入った Inline と、その反転でライン部分のみの Fill がある。おもしろいのがウェイトの名称。一番軽いのが1230で、重いのが1890。なんか西暦っぽくなっている。ちなみにウィスキーの表記には whisky と whiskey の2種類あって、前者はスコッチやアイリッシュ、後者はアメリカンバーボン等に使われる(なんか細かい分類があるっぽいけど)。む~ぎ~は~なき~ む~ぎ~は~さき~♪
ややぎこちない感じがするカッパープレート。サンプルイメージの書体が大きめなので判ると思うが、カーブが滑らかになっていない部分がある。どうも意図的にそうしているようで、かつスワッシュも控えめなのでそれが通常のカッパープレートよりゴツゴツした印象を生んでいる。大文字にはほぼすべてにフローリッシュが付いているが、小文字にはない。代わりと言ってはなんだが文字とは別にフローリッシュが多数用意されている。変わっているのが数字にもスワッシュが付いている事。ファミリーはない。投稿時点で50%オフセール中。