くっきりとして読みやすい本文用スーパーファミリー。(たぶん)同じ現代的な骨格でセリフ、スラブセリフ、サンセリフの3種がデザインされており、くっきりとしたコントラストで大変読みやすい。セリフには Text とDisplay があり、Display はコントラストが強くてモダンローマンに近いニュアンスになっている。一時期こういうファミリー展開をした書体が流行った気がするが、久しぶりに出たなという感じがする。ウェイトバリエーションも多いが、バリアブルバージョンもある。全部で2万前後とこれだけのファミリーとしては安いが、ただいま75%オフという大盤振る舞い中なので、入手しておいて損はないだろう。
Category: Sans Serif
パキっとした軽妙さがある現代的なフレアセリフ。モダンな骨格とほぼモノラインのストロークに、ちょっとしたセリフが付いた現代的な書体。K、Q、R にはレッグやテールが長く伸びたオルタネートがあり、L と R には長く伸ばしたレッグの上にちょこんと文字が乗ったリガチャーがある。割と視認性がよく、基本的にディスプレイ用だが、ウェイトバリエーションやイタリックもちゃんとあって、多少の長文には耐えうるように思う。名前はイタリア語で「世界」。10ウェイト。アップライトの Medium のみ無料なので、お試しにどうぞ。
オーガニックなニュアンスのあるヒューマニストサンセリフ。Friz Quadrata や Eras を参考にしたとあり、ボウルが閉じてない所などが確かに似ている。ベースの骨格はカウンターの大きめなヒューマニストで、ほんのりとした曲線がところどころにあり、柔らかい雰囲気を醸し出している。x-ハイトも大きめで、ディセンダーが潰れ気味なのが評価が分かれそうではあるが、筆者は結構好きである。2002年、作者が学生の頃から作り出して、18年の時を経てようやくリリースされたとの事。9ウェイト。ただいま80%オフセール中。
やや変わったグリフのジオメトリックサンセリフ。’30年代のアール・デコ風味を取り入れている、とある。一見普通なようで所々ちょっと変わっており、E や H などのセンターバーが高く、N や M の斜めのステムがベースラインに届いてないのが特徴的。ほか a や g は2階建てでちょっとつたないグリフだったりするのも変わってる。イタリックはオブリークタイプ。5ウェイトもあるが、あまり長文には向いてないだろう。というワケで、x-ハイトを大きくして読みやすくした Transat Text という本文向きのバージョンもある。ちなみに本日はタイタニックが事故った日(1912年。翌未明沈没)で、ファウンダリーの名前が似てたので紹介した(笑)。
本日『フォントの日』らしいのだが、そんな日に何のフォントを紹介すればいいのか逆に分からないのでスルーする(笑)。代わりにロシア生まれの小説家、ウラジミール・ナボコフ Vladimir Vladimirovich Nabokov の誕生日(1899)なので、彼の代表作で少女性愛趣味の代名詞ともなっている『ロリータ』の名を持つ書体を紹介。ヒューマニストをベースに近代的なデザインを施されたサンセリフで、字幅は結構コンデンス。アウトラインの角が落とされており、やや丸ゴシック風味がある。10ウェイトもあってさほどクセはないが、イタリックがなく、広告のボディコピーぐらいならまだしも、あまり長文には向かないだろう。ディスプレイ用だと思う。ちなみにこの小説の主人公の名はハンバート・ハンバート。日本には同名の夫婦デュオがいる。
シャープなモダンジオメトリックサンセリフ。やや全体的に幅広ながら野暮ったさはないクリアなサンセリフで、A の腰が低く、M や N のショルダーが鋭く尖っているのが特徴的。可読性が良くて字種が多く、数字にオールドスタイルもある。イタリックはオブリークタイプ。10ウェイトとファミリーが多いが、バリアブルも用意されており、それひとつ買えば事足りる。Thin ウェイトのみフリーなので、試用してみるのもいいだろう。ただいま80%オフセール中。
クラシックな雰囲気を持った変わったサンセリフ。全体的にやや幅広で、x-ハイトが小さく字形もヒューマニストっぽくて全体的にクラシック。I, i, l などにちょろっとセリフが付いており視認性が向上している。Q のテールがぐっと伸び、a と g に2階建てを採用してる所も良い。レギュラーウェイトのみだが、ディスプレイ用に大文字のリガチャーが多数用意されている。6ウェイト。
ちょっとレトロなジオメトリックサンセリフ。あまり「字」としての調整が入っておらず、幾何学要素が強い。ステムとカーブのつなぎ目もややぎこちない。が、それがまたちょっと視覚的におもしろい気がする。g に変なオルタネートがあるところもおもしろい。本文には向かずディスプレイ用だろう。7ウェイトあって、それとは別にかなり大きく使う用に Placard というウェイトが2種ある。バリアブルバージョンもあって、それひとつ買えば他はいらない。ただいま86%オフセール中。
かわいらしくもクールなサンセリフディスプレイ。基本ジオメトリックであまり「字」としてのグリフ調整はされておらず、幾何学的要素が強い。大文字は字幅がほぼ一定であり、小文字はアセンダーとディセンダーがかなり短くてコロコロしている。ストロークがクロスするところはややインク溜まりのようになっており、それがちょっと柔らかさを与えているように思う。とにかく細く、3ウェイトあるが、Bold でも普通の書体のレギュラーより細い。
本日いろんな日が制定されてるがどれもパッとしないのでガン無視して(笑)こちら。クラシックなヒューマニストサンセリフ。Garamond や Granjon、Eric Gill らの書体にインスパイアされたとあり、その通り大変クラシックなオールドスタイルのグリフをしている。特にイタリックは傾きも強くカリグラフィーのニュアンスも強くてスワッシュオルタネートまである。ただ全体的にあまりブレがなくモノライン気味でかっちりしており、またやや広めの字間のせいだろうか、ただのリバイバルではなく現代的なニュアンスもちゃんとあるなという感じはする。大変筆者好みの書体。10ウェイトとバリエーションも豊富。ただいま69%オフセール中。買っておいて損はない。