ちょっとかわいい雰囲気のあるジオメトリックサンセリフ。全体的にコロっとした見た目ではあるが、角の部分が落とされずそのまま鋭くなっており、それでバランスを取っているような感じはする。字種が多く、スモールキャップスや各種数字はもちろん、ギリシャ文字やキリル文字もサポートしている。ウェイトバリエーションも9つと豊富であるほか、バリアブルタイプもあるので、どちらかを買えばいいだろう。ちなみにだが、牛乳にレモン汁を入れるとカゼインが固まってヨーグルト状の塊ができてしまう(笑)。ただいま50%オフセール中。
Category: Sans Serif
可読性の良いジオメトリックサンセリフ。このタイプはモノラインのものが多いが、これはめずらしくコントラストがあり、軽いウェイトだとあまり判らないが、重くなるにつれコントラストがはっきりしてくる。a は2階建て、s は幅広と、これもやはりめずらしい。字種も豊富で、キリル文字もサポートしている。QRコードのグリフがあるが、読み込んでみると作者のサイトへのリンクだった(笑)。ストロークの角が丸くなった City Boys Soft というバージョンもあり。作者は日本人。7ウェイト。
どうもニセコからオーストラリアのスキー客が離れていっているというニュースが流れたのでこちら(どういう脈絡だ)。パッと見はジオメトリックのような雰囲気があるがよく見るとそうでもなく、といってヒューマニストとも言えないスッキリしたサンセリフ。コントラストはほぼなく、x-ハイトは最近としては珍しく小さい。新しいがそれほど奇抜ではなく可読性もよい現代的な書体。字幅はレギュラーと Condensed、Wide の3種類あり、さらにそれぞれ10ウェイトもあってビッグファミリーとなっている。
さて2020年あけて一発目、本日『色の日』らしいのでこちら。実際日本語なのかは判らないが同じ音の名を持つサンセリフ。ややコンデンスな可読性の良い現代的なサンセリフで、デジタルデバイスによくマッチすると思われる。変わってるのが斜体に2種類あって、いわゆるイタリックの Italic とオブリークタイプの Slanted がある。ウェイトは8つあるが、それとは別に見出し向きの Display に Ultra Light と Heavy と両極端なウェイトがある。ほか、ユーモラスなグリフの Unicase も8ウェイトあり。サイン向けのアイコンも多数あるが、これも変わっててイラストが斜線で断ち切られたものがあり、斜線付きの赤丸を重ねれば「禁止」表示のサインが簡単に作れるようになっている。いいアイディアだと思う。
M-1でミルクボーイが優勝したのでこちら。1993年よりアメリカで始まった(現在も継続中)“got milk?” キャンペーンに使われたロゴに似せたサンセリフディスプレイ。サイトをご覧いただければ判るが大変印象的なロゴで、筆者は当時雑誌の AXIS でこれを知ったのだが、このロゴの出来の良さ・洒脱さに嫉妬したのを覚えている。このキャンペーンが大成功した一因でもあるだろう。この超コンデンスなロゴを書体化したもので、ウェイトによりグリフに若干違いが見られる。ロゴに一番近いのはレギュラーウェイトの Whole(全乳)で、Skim(無脂肪)も Cream(クリーム)もちょっと形が違ってる。
本日は『2001年宇宙の旅』の原作者アーサー・C・クラーク Sir Arthur Charles Clark の誕生日(1917)。で、映画で有名なモノリスの名を持つ書体を紹介(ちなみに観たことはない)。大変シンプルで今っぽいサンセリフ。ジオメトリックのニュアンスは強いものの、やや字幅を狭めて正円ではなくちょっと楕円になっている。イタリックは手書きのニュアンスを強めてあり、自然なカーブが多数見られる。全体的にx-ハイトが大きくカウンターも広めで可読性は良好。2ウェイトだが、レギュラー以外は Bold ではなく Light がある。
本日は没後50年を経てもなおロック最高のギタリストと称されるジミヘンことジミ・ヘンドリックス Jimi Hendrix の誕生日(1942)。というワケで名前だけ同じなこちらの書体。ややネオグロテスク寄りな読みやすいジオメトリックサンセリフ。基本は幾何学的ながら文字としてのグリフの調整がなされており、より実用的になっている。a や g には1階建てと2階建てがあり、y もストレートなものとフックしたものがある。イタリックはオブリークタイプ。スモールキャップスやオールドスタイル数字がないのがちょっと残念。8ウェイト。
碑文タイプのフレアセリフ。20世紀後半のイタリアのタイプデザイナー、アルド・ノヴァレーゼ Aldo Novarese の書体(多分 ITC Novarese)を参考にデザインしたとある。ストロークはあまり抑揚がないモノラインに近い。骨格は古代ギリシャ・ローマなどの遺跡で見られる碑文のスタイルを踏襲しているとみられ、ちょっとラフでつたない感じがある。大文字にはハーブ・ルバーリン Herb Lubarin のスタイル(多分 ITC Avant Garde)を取り入れたというリガチャーが多数あるので、ウェイトバリエーションも多く可読性は良いものの、ディスプレイ用途で力を発揮するだろう。筆者なら食品かレストランなどのロゴで使うだろうか。イタリックもあって5ウェイト。ただいま75%オフセール中。
日本のフォントメーカー、モリサワ初の欧文専用書体。デザイナーに Windows 付属の Georgia や Verdana などをデザインしたマシュー・カーター Matthew Carter 氏を迎えて開発された。セリフの Role Serif、サンセリフの Role Sans、スラブセリフの Role Slab、丸ゴシック(?)の Role Soft の4種がある。見本は Serif で、筆者の印象としては、硬い骨格や揃い気味の字幅、膨らんだウェッジ型のセリフなどがオランダ風味があるなぁと感じる。他の3種も基本的な骨格は同じでセリフが違うのみ。オプティカルファミリーで、看板用途?の Banner、見出し用の Display、本文用の Text があり、それぞれに7~9ウェイトある。もちろんイタリックもあり。
可読性の良いジオメトリックサンセリフ。なんだかサンセリフを紹介する時同じようなものばっかりなので気がひけるのだが(笑)、まぁ本文用書体はそういうもんなので見逃して欲しい。これでもちょっとずつ違いはあるんですよ当たり前だけど…。さ、そんな事はさておき。最近の書体としてx-ハイトが小さめで、a と g に2階建てを採用しており、より本文用として意識された設計になっている。レギュラーバージョンの他に Alt というバージョンがあり、こちらはストロークの端の形がほんのちょっぴり違う。例えばレギュラーの A の両足はベースラインで水平に裁ち落とされているが、Alt の A は右足がストローク方向に角度が付いている。この微妙な違いが一体どう視覚に影響するかはよく解らないが(笑)、ともあれそうなっている。ウェイトは10もあって豊富。