リガチャーが特徴的なディスプレイサンセリフ。基本はやや重めで角が落とされてぼったりしたジオメトリックサンセリフで、小文字はないながら小さくデザインされたスモールキャップス?が用意されており、それを利用して各文字から伸びてるスワッシュを避けて組むとリガチャーが出来上がる、という具合になっている。スモールキャップスはいちいち位置を調整せずに済むよう、ベースラインに沿ったものと上に上がったものとがあるようだ。フィルはソリッドなものとアウトラインの2種。名前の通り、可愛らしい雰囲気のカフェなどに。
Category: Sans Serif
本日は3.11。という事でこちら。「春波」という名の波がコンバインされたシンプルなヒューマニストサンセリフ。4つのスタイルがあって、何も装飾されていない Simple から始まり、Decorative、Embellished、Ornate の順に波の具合が派手になっていく、という具合。波模様は大文字にのみ付いている。ファウンダリーはアメリカだが、作者は名前からすると日本人の模様。制作年は2010年なので震災とは関係ないが、日本人と波、という事で。「忘れない」という意志と、鎮魂と復興の祈りを込めて。
コンデンスなディスプレイフレアセリフ。コントラストが強くやや野暮ったいレトロな雰囲気の書体で、「20世紀のヨーロッパのサインペイント(看板等)」にインスパイアされたものとの事。この「20世紀の」という説明がなんかちょっとスゲェなと思うが、21世紀も20年ほどが経過するんだなぁと思うとこう表現されるのもむべなるかなという感じ。サイン用途の書体はスペース節約のために大体字幅が狭いが、これも例に漏れない。ウェイトバリエーションはあるが、Regular からして結構重たく、目立たせようという意図が感じられる。イタリックもあり。5ウェイト。ただいま80%オフセール中。
スワッシュオルタネートを持つジオメトリックサンセリフ。e や C、G などの開口部が狭く、字間も最近の書体としては少々タイトめで、x-ハイトが大きくファミリー展開も多いものの、あまり本文には向いてないだろう。スワッシュオルタネートが多く用意されているところからも、ディスプレイ向きと思われる。しかし字間がタイトになるだけで一気に’70年代に見えるのはなぜだろう…。デモ版として、グリフ数を絞った Medium ウェイトのものが無料でダウンロードできるので、試してみるのもいいだろう。9ウェイト。ただいま75%オフセール中。
昨日2月24日は Apple 創業者のスティーブ・ジョブズ Steve Jobs の誕生日だった(1955)そうなのでこのフォントを紹介。ジョブズといえば Mac、Mac といえば筆者世代にはこの Chicago がお馴染みだろう。MacOS X からは搭載されなくなったが、以前はこれがシステムフォントで、iPod も当初はこれだったので、古いユーザーはよく目にしていたと思う。縦線が太く横線が細いスタイルで、アール・デコ風味があるだろうか。今となってはレトロ感が否めないが、このフォントにレトロ感が生まれるほどの月日が経ったのだなぁと思うと感慨深いというか恐ろしいというか(笑)。ぶっちゃけると現在でもあちこちでダウンロード可能だったりするが、全部違法だと思われるので取って来ないように。
優しめな雰囲気の本文用フレアセリフ。このテの代表といえば Optima だが、それに比べて威風堂々という感じはかなり弱く、また角が落とされてやや丸くなっており、目に優しく読みやすい書体となっている。A と B という2種のタイプがあり、B の方が若干ウェイトが重く、より小さく使うのに向いている。それぞれに Title という見出し用があり、またそれぞれにレギュラーとボールドの2ウェイトとイタリックがある。
ややx-ハイトが小さめでコンパクトな本文用ジオメトリックサンセリフ。小さいのに小さく使って読みやすいとうたっており、組んだ時の字の並びのリズムが一定で、確かにその通りかなという感じがする。字種が大変豊富で、なんと1000を超えている。数字や矢印が豊富にあり、サインとして使ってもいいのかもしれないが、ちょっと字幅や字間があるので個人的にはあまり向いている気はしない。イタリックもあって10ウェイトとビッグファミリー。ただいま50%オフセール中。
「2月4日」という名のファウンダリーがウクライナにあるので、そこの書体を紹介。幅広なヒューマニストサンセリフ。縦のステムがわずかにカーブしオーガニックな雰囲気を持っており、イタリックはさらにその傾向が強い。まためずらしくインクトラップ(ストロークが食い込む部分が欠けている)があり、小さく使っても潰れるのを軽減している。4ウェイトあるが一番太いウェイトが Regular で細いウェイトしかなく、また書体名に Wide が付いてる事から、ひょっとしたらこれからファミリー展開をしていくつもりなのかもしれないが、すでに発表から8年経っているのであまり期待はできない(笑)。
ちょっぴり変わったジオメトリックサンセリフ。基本的には読みやすい現代的なサンセリフだが、A や W などの斜めのステムを持つ字に、片方のステムがほぼ垂直になったようなオルタネートがある。普通は右方向だけに傾くものだが、逆の左方向に傾いたグリフもあるのが変わってる。R のレッグがステムに寄りすぎてる所も特徴的。レギュラーと Display があり、Display の方はステムの上端や下端が鋭くテーパードになっている。サンプル画像の白い部分が共通、シアンの部分がレギュラー、マゼンタの部分が Display の字形なので、参考にして欲しい。ギリシャ文字やキリル文字もサポートしている。イタリックはオブリークタイプ。レギュラー・Display それぞれ10ウェイトで計40種とビッグファミリー。本日まで50%オフセール中。
かわいらしいジオメトリックサンセリフディスプレイ。s がデフォルトで筆記体風になっているのが大きな特徴。f, l, r にも筆記体風のオルタネートがある他、いくつかの字にはスワッシュオルタネートがあり、また小文字には2字から3字のリガチャーのグリフがある。なんかこの s はどっかで見たなーと思ったら、以前に紹介した Isabel と同じ作者であった。イタリックもあり。9ウェイトと結構ビッグファミリー。