本日もアースデイセール対象の書体を紹介。直線的でコンデンスなインラインディスプレイ。見ての通りストローク内に彫り込み(intaglio)が入った書体で、グリフはジオメトリックというか直線的だが、端が斜めになってセリフと離れていたりしてちょっとしたアクセントを付けている。それほど単純ではなくちゃんとしてるなという印象の書体だが、残念ながら字種は Std でごくごくノーマル。オルタネートがあったらなぁというのが少し残念。1ウェイト。ただいま65%オフセール中。
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本日『フォントの日』らしいのだが、そんな日に何のフォントを紹介すればいいのか逆に分からないのでスルーする(笑)。代わりにロシア生まれの小説家、ウラジミール・ナボコフ Vladimir Vladimirovich Nabokov の誕生日(1899)なので、彼の代表作で少女性愛趣味の代名詞ともなっている『ロリータ』の名を持つ書体を紹介。ヒューマニストをベースに近代的なデザインを施されたサンセリフで、字幅は結構コンデンス。アウトラインの角が落とされており、やや丸ゴシック風味がある。10ウェイトもあってさほどクセはないが、イタリックがなく、広告のボディコピーぐらいならまだしも、あまり長文には向かないだろう。ディスプレイ用だと思う。ちなみにこの小説の主人公の名はハンバート・ハンバート。日本には同名の夫婦デュオがいる。
本日より新年度。フリーランスの筆者にはなんともピンと来ないが、取り敢えず「4月」という名の書体を紹介。細身の変わったディスプレイ。かなりコンデンスでライトウェイトのディスプレイで、スタンダードなグリフのほか、ステムの一部がドットになったり、ボウルが塗りつぶされたりしているオルタネートがあってりして、なかなかユニークな書体である。最近の雰囲気にマッチした結構おしゃれな書体なので、グリフを選べば、そのまま組んでなにかのロゴに使えそうである。1ウェイト。
とんがった印象のゴージャス感のあるディスプレイローマン。かなり個性的なグリフをしたコンデンスなタイプで、ストロークは直線的でセリフはやや大きめ。Ss にだけセリフはない。大文字にはリガチャーが20種ほどあって、文字組のバリエーションが楽しめる。なんというか、ジャスティン・ビーバーが好きそうなファッションブランドで使われてそうなタイプである(解ります?)。1ウェイト。
本日はかのリーバイス Levi’s の創業者であるリーヴァイ・ストラウス Levi Strauss の誕生日(1829)だそうなのでこちら。コンデンスな太めのスラブセリフディスプレイ。レイヤードになっており、フィルのタイプが違う6種のフォントを重ね打ちして面白い効果が得られるようになっている。ちょっとレトロでヴィンテージ感のある書体で、アメリカン60’sな雰囲気満載である。大文字のみで小文字はなくスモールキャップス。ロゴと言うかバッジと言うか、この書体を使用したテンプレートがEPSで10点付属している。$10という安さも魅力的。
アール・ヌーヴォーとアール・デコの両方の風味を持ったレトロなディスプレイ。’20~’30年代に欧米でよく見られたスタイルで、化粧品の広告や映画のタイトルなどでこのような書体が使用されているのを見たことがあるのも多いのでは。腰高で背の高いコンデンスなグリフで、ほんのりコントラストの付いたストロークに申し訳程度に小さなセリフが付いている。一部のバーが波打っているのが特徴的。オルタネートやリガチャーもなかなか豊富。1ウェイト。
アール・デコとアール・ヌーヴォーの中間にあるようなディスプレイ。本体はコンデンスなフレアセリフで、それに巻きひげのようなクルッとしたスワッシュオルタネートがある。バリエーションが多くリガチャーもあり、総グリフ数は2500を超えるという大作。ウェイトも6つとなかなかのファミリー展開である。雰囲気がちょっとマダム感が強くて使う場面が限られそうだが、かなり安いのも魅力的。ただいま50%オフセール中。
本日は米国の歌手ケニー・ロギンス Kenny Loggins の誕生日(1948)。筆者の年代だと映画『トップガン』で使用された『Danger Zone』がよく知られてるし、今年はその映画の続編も公開されるということで、主人公のコードネームの名を持つ書体を紹介。コンデンス・ヘビーウェイト・角張りと、アメリカのスポーツ方面でよく使用されてそうなディスプレイ。ほんのわずかにセリフっぽいものも付いてるので、スラブセリフに分類できるかもしれない。全体的に力強い印象の書体で、小文字はなくスモールキャップス。ヴィンテージ感もあり、それを更に強めるフィルがかすれたタイプもある。しかしあれ空軍の話だと思ってたけど海軍みたいだね…。陸軍にも戦闘機部隊はあるようで、一体どういう区分なのやら?
さて2020年あけて一発目、本日『色の日』らしいのでこちら。実際日本語なのかは判らないが同じ音の名を持つサンセリフ。ややコンデンスな可読性の良い現代的なサンセリフで、デジタルデバイスによくマッチすると思われる。変わってるのが斜体に2種類あって、いわゆるイタリックの Italic とオブリークタイプの Slanted がある。ウェイトは8つあるが、それとは別に見出し向きの Display に Ultra Light と Heavy と両極端なウェイトがある。ほか、ユーモラスなグリフの Unicase も8ウェイトあり。サイン向けのアイコンも多数あるが、これも変わっててイラストが斜線で断ち切られたものがあり、斜線付きの赤丸を重ねれば「禁止」表示のサインが簡単に作れるようになっている。いいアイディアだと思う。
M-1でミルクボーイが優勝したのでこちら。1993年よりアメリカで始まった(現在も継続中)“got milk?” キャンペーンに使われたロゴに似せたサンセリフディスプレイ。サイトをご覧いただければ判るが大変印象的なロゴで、筆者は当時雑誌の AXIS でこれを知ったのだが、このロゴの出来の良さ・洒脱さに嫉妬したのを覚えている。このキャンペーンが大成功した一因でもあるだろう。この超コンデンスなロゴを書体化したもので、ウェイトによりグリフに若干違いが見られる。ロゴに一番近いのはレギュラーウェイトの Whole(全乳)で、Skim(無脂肪)も Cream(クリーム)もちょっと形が違ってる。