カリグラフィーの教科書で見るお手本のようなスワッシュカーシブ。カリグラフィーをやらない人にはちょっと判らないかもしれないが、こんなスタイルのイタリックはすごくよく見る。まさに基本の「き」みたいな書体である。この作者は Cal- という名前でこの教科書から出てきたようなスクリプトをいくつも発表している。カリグラフィーの世界の一端を垣間見るにはいいかも。以下にその Cal シリーズの書体を挙げておく。
Roman Capitals, Rustic Capitals, Square Capitals, Uncial, Rustic Black, Insular Majuscule, Insular Minuscule, Carolingian Minuscule, Carolingian Gothic, Beneventan Minuscule, Gothic Textura, Gothic Bastard, Rotunda, Gothic Fraktur, Fraktur Modern, Humanist Minuscule, Cursive Modern, Expressive, Bakerly
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コンデンスなアップライトのブラッシュスクリプト。’50年代のレタリングにインスパイアされたものとのこと。名前や雰囲気からしてアメリカのものを参考にしたと思われる。派手なスワッシュのオルタネートが多いかと思いきやそうでもなく、スワッシュは割とおとなしめ。リガチャーやオーナメント類もさほど多くはない。代わりと言っちゃなんだが、ウェイトは多めの4つ。ただいま35%オフセール中。元々ファミリーパックで$75とお安め。
正統派カリグラフィックイタリック。…に見えるが、傾きはやや弱く、文字同士のコネクションも取れてない。しかもオルタネートもほとんどないという、なかなか最近のスクリプトには珍しい書体(笑)。それでもまぁ、割といい書体ではないかと思う。2ウェイトあり、文字にオルタネートがない代わりにオーナメントが結構充実している。
一見普通のカッパープレートスクリプト。なのだが、よく見ると線がつたなくアウトラインもラフで、実際にペンで手書きした感じにかなり近いものになっている。筆者はこれよりもうちょっとうまいかな(笑)。オーナメントはなく、オルタネートも小文字にほんの少しあるだけ。派手さはないが、素朴で温かみのある書体。1ウェイト。
ガーリーなアップライトカッパープレート。ご多分に漏れずオルタネートやリガチャーが非常に豊富。フチがガタガタしてるノーマルと、綺麗に整えた Smooth と2タイプがあり、それぞれのタイプのオーナメントもある。ラフな方には単語や短文がひとつのグリフに入った Words というバージョンもあり。この書体は書体そのものより、サンプルイメージをご覧頂きたい。絵本のような美しいイラストがふんだんに使われたサンプルが多数見られるので、ぜひ MyFonts の方へ。ただいま35%オフセール中。
かわいらしいアップライトブラッシュスクリプト。ややコンデンス気味だがx-ハイトがかなり大きく、可読性は良好。Regular と Bold、2ウェイトあって一応イタリックもあるが、ほとんど傾いてない(なぜ作った…)。同じ作者による Mishka とあんまり変わらないが(笑)、それよりはラインがスムーズでオルタネートも多いとの事。
様々なスタイルの書体を手書きしたマルチスタイルファミリー。以前紹介した Adorn よりもさらにラフで、ほとんどラクガキ(笑)。サンセリフ、モダンローマン、モノラインスクリプト、モノスペース(タイプライター)およびオープンフェイスが揃っている。スクリプトにはロープをのたくらせたようなスタイルもあり。あとラクガキアイコンも。ホントに二本指で書いたんかな…。
ReType が本を出版したとのことで、そこの書体を紹介。オランダのアムステルダムで、’40年代に活躍していたレターペインター、Jan Willem Joseph Visser の書き文字のスタイルを取り入れたスクリプトだそうである。この人はアムステルビールというビール製造会社に雇われ、このビールを卸しているパブに派遣されては文字を書いていたらしい。その後のアムステルダムの書き文字スタイルに多大な影響を与えたそうである。今回出版された De Amsterdamse Krulletter (The Curly Letter of Amsterdam) はその辺の事が書かれているっぽい。まだ Amazon にはないが、しばらくしたら入ってくると思う。書体は基本的にカッパープレートスタイルだが、字は繋がっていない。スワッシュとリガチャーが数種とオーナメントあり。1ウェイト
グラフィティ風味のあるブラッシュスクリプト。壁のラクガキにやけにクオリティの高いものを時々見かけるが、そういう印象を受ける書体である。傾きのないアップライトで、1ウェイトながらスワッシュオルタネートとリガチャーが豊富。特にリガチャーはかなりの数があり、3文字以上のものも多数ある。名前の hipster は最近できたスラングらしく、「流行に敏感な者」「ジャズ狂」などの意味があるらしい。2012年にTDCで賞を獲っている。
もはや字なのかどうかさえ危ういほどに崩されたスクリプト。なんでしょね、幼児が書いたのか、左手で書いたのか…とにかくグッチャグチャで、かろうじてなんとか判読可能かなという書体である。最近は歌詞の事を lyric リリックなんて言うが、なんか魂の叫びかなんかなんでしょうかね。解らないですけども、なんかオモシロイと思って紹介した。First と Second があり、Second の方はまぁまぁ読める。サンプルは First の方で、「First Lyrics」と書いてある模様。