本日は文豪アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Miller Hemingway の誕生日(1899)。なので、彼が愛したカクテル、ダイキリの名を持つ書体を紹介。カジュアルなブラッシュスクリプト。毛足の短い筆ペンでシュッと書いたような書体で、グリフはアップライトで崩れておらず大変読みやすい。大文字は割と遊んでいるが、小文字は結構真面目に書かれている。作例がちょっとアレだが(笑)書体は結構かわいいので使いやすくもあると思う。Bold と2ウェイト。
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クラシックな雰囲気を持った変わったサンセリフ。全体的にやや幅広で、x-ハイトが小さく字形もヒューマニストっぽくて全体的にクラシック。I, i, l などにちょろっとセリフが付いており視認性が向上している。Q のテールがぐっと伸び、a と g に2階建てを採用してる所も良い。レギュラーウェイトのみだが、ディスプレイ用に大文字のリガチャーが多数用意されている。6ウェイト。
本日は推理小説の『シャーロック・ホームズ』シリーズの著者として知られるアーサー・コナン・ドイル Sir Arthur Ignatius Conan Doyle の誕生日(1859)。というワケでそれをイメージして作られたと思しき書体を紹介。緩めなポインテッドニブスクリプト。と言っても最近のゆるゆるカッパープレートではなく、つけペンが日常的に使用されていた時代の手書き文字に近い。一応スワッシュオルタネートもあるが、能書家が書いたような優雅なものではなく、多分ワザとではあると思うが、シロウトがちょっと頑張ってみた感が強い(笑)。他、指紋や手形、血痕などのグリフが入った Stuff というファミリーがあり。
本日は「ジャズの日」らしいので、ジャズの名曲 Take Five の名を冠した書体を紹介。モダンローマンをテーパード(下すぼみ)にしたようなディスプレイ。実際自分で制作した Bodoni Classic をベースにしたとある。それだけではなくあちこちちょろっとしたスワッシュが付いており、結構デコラティブになっている。それを派手にした Swashes というバージョンもあり。
本日は地中海と紅海をつなぐスエズ運河の開通日(1869)。なのでその名を持つ書体を紹介する。アセンダーとディセンダーが極端に長いスラブセリフディスプレイ。文字本体の方は素直なジオメトリックスラブセリフ。その上下に、x-ハイトの3倍はあるアセンダーとディセンダーが伸びている変わった書体である。「エジプシャン」の上下に線が伸びている事でスエズ運河を表現している…のかもしれない。3ウェイトでイタリックはなし。
鬼のようにデコラティブなイニシャルを持つブラックレター。18世紀英国のカリグラファー、John Ayres の書体を参考にしたとある。この頃の英国では George Shelley や Charles Snell、George Bickham など綺羅星の如き天才たちが腕をふるっており、それぞれの名を冠した書体(Shelley Script、Snell Roundhand、Bickham Script など)も開発されているが、この John Ayres もなかなか負けてない。コントラストが強くカウンターの広めなブラックレターで、装飾が大変優雅である。ただ、全文をこのイニシャルで組んだりするとかなり読みづらい(サンプルがすでに読みづらい)ので、そのためか Plus という、大文字に装飾のないフォントがファミリーにある。特に目立たせたいもの以外はこれで組んだ方がいいだろう。作者は他に Royal Bavarian Script という書体も制作しており、イニシャルだけ Ayres Royal で、本文はこちらで組んでみて欲しいと提案している。
超ジオメトリック(笑)サンセリフ。名前の通り、ジオメトリックサンセリフの代表格・Futura と縁があり、というか最初に Paul Renner がデザインした Futura がこれだった。見ての通り幾何学的に正確さを求めるあまり、字としては破綻が見られる。作っては見たものの、「こりゃ売れねぇだろ」と思い直し(笑)デザインし直したのが今の Futura である。日本ではいろいろ妙なウワサのあった Futura だが、あれから10年以上が経ち、その風評もだいぶなくなったかなと思う。よかったよかった。3ウェイト。
オーナメントが大変豊富なディスプレイスラブセリフ。手書き感のある拙い感じのするスラブセリフで、E や M などにアール・ヌーヴォー調のスタイルが見られる。それもそのはず、元の書体は1912年にデザインされたものだそうである。スモールキャップの他、ぐにゃぐにゃのスワッシュオルタネートがある。ウェイトは1つでイタリックもないが、その代わりに充実しているのがオーナメント。イニシャルやボーダー、アイコンなどがあるが、それらが独特なテイストで、何となく東南アジアかポリネシア風味があって非常に個性的でおもしろい。ちょっと使いこなすのが難しいと思うが、筆者は結構好き。