随分変わったデコラティブなディスプレイ。見ての通り、大文字イタリックのスワッシュオルタネートのみ、というような書体である。各字スワッシュには数種あるようで、中には別の字とスワッシュで繋がっていたりする。ゴージャス感はあるが見出しでもなかなか厳しい書体で、ロゴぐらいにしか使えなそうだが、ロゴにしても採用されるかどうかはまた微妙である(笑)。ただし筆者は大変好みで、いつかどっかのクライアントにゴリ押ししたい。1ウェイト。本年はここまでよいお年を~。
Category: Script
クリスマシー(そんな言葉ある?)なモダンスクリプト。基本はまあよくあるモダンスクリプトで、文字の大小の差が小さくベースラインも揃い気味なおとなしいタイプ。そのスワッシュオルタネートに、小さなヒイラギの葉が付いている。スワッシュは小さく短めで、各字右か左に伸びている。ちなみに mistletoe とはヤドリギの事なので、なぜヒイラギ(holly)が付いてるのかは不明(笑)。名前の意味は「ヤドリギの下」。そこでキスを迫られたら断ってはいけないというルールがあるそうな…。メリークリスマス。
カジュアルでかわいらしいスクリプト。基本はラフなハンドライテンで、小文字はちゃんとリレーションの取れたスクリプトだが、大文字はいわゆるブロック体で独立しており、見ての通り大文字だけでも組めるように工夫されている。もちろん小文字と組んでも違和感はまったくない。こういう書体はあまりなくて、発想がいいなと思う。デモにあるイラストもパッケージに付属しており、イラストは85種、ロゴテンプレートが21種、ベクターデータと PNG で入っていて、これひとつ買うだけで全部まかなえるスグレモノ。今からでもクリスマスカードにいかが?(遅いわ)
ファンシーでかわいらしいハンドライテン。カジュアルで、一見ラフに適当に書かれているように見えるが、ちゃんと訓練されたストロークでしっかりしたグリフである。ウェイトの付き方もブロードペンを使って書いたかのよう。文字の周囲に付いているキラキラはグリフに組み込まれており、不可分である。ちなみに小さくてはっきりしないが、これは雪の結晶ではなく★。なんでやねんとツッコみたくなるが、作者は雪の降らないインドネシア在住なので仕方あるまい(そうか?)。オルタネートはないが小文字にリガチャーがある。しかしこれも xx や yy などがあり、どこで使うねんという…(笑)。アップライトの Regular と、ちょっと傾いた Italic がある。ともに1ウェイトずつ。
かわいらしいモノラインスクリプト。グリフはゆったりしながらもモダンではなくクラシックに近く、結構スタンダード。大文字はさほど装飾性は強くないが、ちょっと変わっててかわいらしい。画像にあるジンジャーブレッドのイラストも12種ほどベクターデータで付属している。ちなみにこの辺のクッキーを英国でブレッド(パン)と呼ぶのは、その昔(今も?)お菓子よりパンの方が税率が低かったので、「これはパンだ」と言い張って税逃れをしていた名残らしい(笑)。
繊細で現代的なカッパープレート。基本的にはトラディショナルなスタイルだが、グリフは現代的で古臭さがなく明るくて美しい。ストロークは軽く全体的にゆったりしていてフェミニンな雰囲気がある。結婚式ほかクリスマスなどにもいいのでは。1ウェイト。
本日は『赤毛のアン Anne of Green Gables』の作者、モンゴメリ Lucy Maud Montgomery の誕生日(1874)。というワケで同名の書体を紹介。あまり見ないタイプのめずらしいブラッシュスクリプト。アップライトのへにょへにょしたストロークで、コントラストは太さが揃わず不安定。なんか魔女が出てくるおどろおどろしい絵本とかで使われてそうな書体である。1ウェイト。
カジュアルなハイドライテンスクリプト。どの程度カジュアルかというと、e や g のアイが潰れても気にしないほどのカジュアルさである(笑)。傾きやコントラストはほぼなく、ループはゆったりで全体的な雰囲気は柔らかい。女子っぽいので、その辺りの用途にどうぞ。1ウェイト。
太めのポップなハンドライテンスクリプト。一見シグネチャーっぽいが、リレーションは取っておらずすべての文字は独立している。ストロークはほぼモノラインだが、一部始端や終端に東洋書道のような打ち込みみたいな部分がある。大文字は幅広でグリフはかわいらしい。オルタネートはなく、リガチャーがほんの少し。名前は主に女性のダークブラウンの髪色のこと。よく黒髪と思われてるが、実は違うらしい。1ウェイト。
本日はドイツのタイプデザイナーでカリグラファーのヘルマン・ツァップ Hermann Zapf の誕生日(1918)。氏の書体は Palatino や Optima 等が有名だが、あまり知られてないこちらを紹介。氏の作風の特徴がよく出ているカリグラフィーイタリック。Zapfino とは違いかなりおとなしめだが、カリグラファーにはペンが複雑に動いていることがよく解ると思う。アウトラインはかすれも再現されており、結構リアルである。グリフ数はオルタネートもなく400弱と少ないが、その分安いので、カリグラファーは買って拡大して教材にするのもいいと思う。名前の Noris は、氏の生まれ故郷のニュルンベルクのラテン語名だそうだ。