久々にシグネチャースクリプトの紹介。ややゆったりめのストロークで、文字サイズにさほど差がなくベースラインも小文字はほぼ揃っており、全体的におとなしめの書体である。スワッシュオルタネートはなく、リガチャーが20種ほど。アップライトの Regular とやや傾いた Italic の2種。
Category: Script
本日はポップ・アートの旗手アンディ・ウォーホル Andy Warhol の誕生日(1928)なのでこちら。ウォーホルの名を冠したブラッシュスクリプト。名前はそうだが、別にウォーホルの筆致を参考にしたとかではないらしい(笑)。いま流行りのモダンスクリプトではなく、古いスタイルのレトロなスクリプトである。大文字にはいわゆるブロック体もあり。レギュラーはほぼモノラインだが、Bold はかなりコントラストがついている。Extras にはちょっとしたイラストの他、キャッチワードが多数用意されている。
本日は国際ビールデー International Beer Day らしいのでこちら。レトロアメリカンテイスト満載なレタリングスクリプト。ぼったりした筆感たっぷりなレタリングで、オルタネートとリガチャーがかなりあって、総グリフ数は1200を超えており、バリエーション豊かな文字組みが楽しめる。ウェイトも5つとこのテとしては多いだろう。ちなみに日本のビールのCMは「ごくっごくっぷは~うまい!しかねぇのかよワンパターンだな」とよく揶揄されるが、結局のところ消費者がそれを一番好んでるのでああなってるらしい。他のバリエーションを見たければ我々自身が価値観をアップデートするしかないのだろう…。
本日『はちみつの日』で『みつばちの日』らしいのでこちら。元気のいいアップライトのモダンスクリプト。文字の軸は傾いてないがストロークは右や左に跳ねており、ベースラインもバウンシーでなかなか賑やかに仕上がっている。ゆったりしたものかダイナミックなものが多い中で、結構めずらしいタイプだと思う。スワッシュオルタネートはあるが、スワッシュにほとんど伸びがない。あとリガチャーが少し。1ウェイト。
8月になったのでこちら。かわいらしいカジュアルなハンドライテン。大文字と小文字のサイズ差が極端で、一部スクリプト風味も入っているが、基本的に普通の手書きである。スワッシュオルタネートとかはなく、リガチャーがちょこっと5種ほど。気軽に使える割には結構目立つおもしろい書体だと思う。2ウェイト。$15程度と大変お安め。
本日はフランスの劇作家・小説家のアレクサンドル・デュマ・フィス Alexandre Dumas fils の誕生日(1824)。代表作の『椿姫』にちなんでこちら。ま、よくあるフェミニンなモダンスクリプト。この手としてはスタンダードで、グリフもスワッシュもおとなしくそれほど特筆するところはないが、その分クセがなく使いやすいとも言えるだろう。1ウェイト。
本日は画家のエドガー・ドガ Edgar Degas の誕生日(1834)。ドガと言えばバレリーナ、ということでこちら。名前の割にはやや男性的な雰囲気のシグネチャースクリプト。ストロークは鋭くダイナミックで、グリフもやや崩れ気味でラフである。ウェイトコントラストも少々あり。硬めの筆ペンかなという感じである。オルタネートはなく、小文字のリガチャーが10種ほど。1ウェイト。
本日はオランダの画家レンブラント Rembrandt Harmensz. van Rijn の誕生日(1606)という訳でこちら。羽ペンで書いたようなクラシックなスクリプト。レンブラントの Jan Cornelis Sylvius, Preacher という僧侶を描いた銅版画にあった文字にインスパイアされたものとの事。リンクを辿ってご覧いただければ判るが、絵の下1/4ほどにラテン語が書かれており、これの事だろう。所々インク溜まりのような黒々とした塊があり、ストロークのウェイトも不安定である。おそらくペン先が安定してない、つまり羽ペンのような素材で書いたのではないかと思われる。が、そもそも銅版画で鏡像に彫られたものであり、しかもレンブラント本人の筆跡かどうかも判らないとの事(笑)。まあでもクラシックな雰囲気があってよろしいのでは。現代らしくスワッシュオルタネートやリガチャーがいくつかある。名前はレンブラントの妻の名からとったそうな。1ウェイト。
植物的なエレメントが特徴的なスクリプトディスプレイ。パッと見ではちょっと分かりづらいが、ストロークがツタになっており、所々に葉がちょろっと付いている。そんな感じなのでどうにも長文には向かず、ロゴやちょっとしたキャッチコピーなどにしか使えないだろうが、うまく使えばハマるだろう。アロマショップなどにいいんじゃなかろうか。1ウェイト。
ラフな割には読みやすいハンドライテンスクリプト。一見結構ダイナミックだが、シグネチャーというほど崩れてはおらず、ちゃんとその字がその字に見えるよう気をつけて書かれているように感じる書体である。大文字にはオルタネートはないが、小文字には少数だがオルタネートとリガチャーがあるので、多少のバリエーションは出せるだろう。アップライトとやや傾いた Italic の2種。大変お求めやすい価格である。