ややコンデンスでクラシカルなトランジショナル?ローマンディスプレイ。古いアメリカ映画とかで使われてそうな書体で、テイストはとてもレトロというかクラシック。作例のように詰めて組むとレトロ感はさらに増すだろう。ハデなオルタネートなどはないが、sp や st、ct にクラシカルなクァイントリガチャーがある。イタリックがあって2ウェイト。本日ケネディ大統領暗殺に関する文書が公開されるということで、ケネディのミドルネーム「フィッツジェラルド」の名を持つ書体を紹介してみた。2日続けて似たような書体になってしまった…。
Category: Serif
ハイコントラストでコンデンスなモダンローマンディスプレイ。古典的?モダンローマンの Didot を参考に制作したそうで、確かに割とクラシカルな雰囲気を持っている。イマドキの書体としてはめずらしくハデなオルタネートやリガチャーはなく、ごくスタンダードで潔い。ウェイトバリエーションもないが、見出し用の Display とややコントラストを弱めた Text の2種がある。
本日はアイルランドのお祭り、聖パトリックの祝日(St. Patrick’s Day)ということでこちら。カリグラフィー風味を多分に含んだディスプレイローマン。通常のモダンローマンに古いカリグラフィー書体であるアンシャル Uncial またはインシュラー Insular 風味を加味した書体で、ここまでシックかつエレガントにうまくデザインされてるものは珍しい。通常はどこか素朴な感じになってしまうのだが、こちらはモダンで大変優雅。普通にブランディングに用いて問題ない仕上がりである。大文字のみだが各字にオルタネートが用意されている模様。1ウェイト。
ライトウェイトのクラッシーなディスプレイローマン(?)。細いモノラインの大きくゆったりしたストロークの端に申し訳程度に微セリフ(笑)が付いた書体で、骨格はジオメトリックかつ大変ゆったりしていて優雅で美しい。大文字のみの書体ではあるが、字幅は2種類、リガチャーが90種以上もあって、文字組みは退屈しない。エレガントではあるが古さは感じず雰囲気はあくまでモダン。名前のロッカラインはスコットランドの地名らしい。1ウェイトのみ。
本日ひな祭りこと桃の節句なのでこちら。クラッシーでエレガントなモダンローマンディスプレイ。まあよくある変形系ではあるが、デフォルトではまあそこまで変形はしておらず、一部のオルタネートにかなり変わったグリフがある程度。通常この手の書体はリガチャーも多くあったりするが、こちらはまったくない。そのおかげかだいぶお安くなっていてお手頃価格。1ウェイトのみ。
セリフが非常に鋭いトランジショナルローマン。見出し用のノーマル(無印)と本文用の Text と分かれており、ノーマルの方はコントラストがかなり強めでセリフも非常に鋭く刺さりそうだが、Text の方はコントラストが弱めでセリフもややぼったりしている。一見モダンローマンだが、アクシスがやや斜めなのでトランジショナル、なのだろう(作者がそう言っている)。キリル文字もサポート。イタリックがないのがなぜなのかは分からないが、ウェイトはそれぞれ7つずつ。
クラシカルなモダンローマンディスプレイ。ボストンとデトロイトの新聞のために制作されたそうで、大変それっぽい。アップライトは Century Expanded、イタリックは Century Schoolbook を元に制作したらしく、全体の雰囲気はとてもクラシック。新聞というスペースの節約が求められる媒体らしく、字幅にはレギュラーの他に Condensed、Extra Condensed、Compressed の3段階の細めのバージョンがある。xハイトも大きくアセンダーやディセンダーは短めで、これもスペース節約のためだろう。基本的にディスプレイ用だが、本文用にコントラストを弱めた Text もあり。ウェイトはレギュラー6つ、字幅が狭いのは5つ、Text は2つ。それぞれイタリックもあり。
クラッシーでエレガントなディスプレイローマン。基本的にはライトウェイトでコンデンスなローマンだが、ストロークがあちこち優雅な曲線になっていて美しい。xハイトが大きいので相対的にアセンダーやディセンダーが短くなっており、それにより優雅さが半減するのではと思いきや、全然そんなことはない。派手なリガチャーなどはないようで、あくまでしっとりとした静謐な書体である。ロシア産のようだがキリル文字はないっぽい。1ウェイトのみ。
古くて有名だけどあんま使われてない(笑)定番書体。フランス生まれのトランジショナルローマンで、18世紀の版画家シャルル=ニコラ・コシャン Charles Nicolas Cochin の彫った文字を参考に1912年に制作された。最初は Nicolas Cochin という別の書体を作ったが、原典に寄せすぎたためかちょっとクセがあって使いづらかったようで、もうちょっと普通に調整したものが本作である。Nicolas Cochin に比べてxハイトが大きく、大文字と小文字のウェイトも揃っていて読みやすいだろうか。B の中央のバーがにゅよっとカーブしているのが特徴的。デジタル化にあたっては Matthew Carter 氏が関わった模様。2ウェイト。ちなみに LTC 版の Nicola Cochin は Adobe Fonts にて配信されている。
新年明けましておめでとうございます。という訳で「明るい日の出」の名を持つ書体を紹介。変わったオルタネートを持つモダンローマンディスプレイ。よくあるエレガントなヤツかと思いきや、グリフは結構ボテッとして野暮ったくエレガントさに欠ける(笑)。一部の字には画像の B のように変わったオルタネートがあり、リガチャーも少々ある。という感じでこのテとしてはごく普通かなという感じ。本年もよろしくお願いします。1ウェイトのみ。