柔らかく優雅なスクリプト。一見カッパープレートのようだが、どうも幅のごく細いブロードペンで書いてデザインされているように見える。傾きはほとんどなくアップライトに近い。スワッシュオルタネートはあるもののごくごく控えめで、ダイナミックさはあまりない。リガチャーは60種ほどとほどほど。ウェイトも1ウェイトと、とにかく全体的に「やり過ぎてない」スクリプトである。それだけに可読性もよく、シックで上品な印象がある。値段も $28 とお手頃。ただいま25%オフセール中。
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本日は抹茶の日。何でも湯を沸かす茶道具の風炉(26)から来てるらしいが、なら「風呂の日」じゃんとか思うけどそれはさておく。そのものズバリの名を持つデュオ。柔らかなアップライトブラッシュスクリプトと、対象的なかっちりしたモノラインのスラブセリフがある。スクリプトの方はまぁよく見るタイプだが、スラブセリフの方がなかなかおもしろい。ジオメトリックベースだが、x-ハイトが小さくエレガントさがちょっとあり、字形も結構ファンシーで割りと筆者は好きである。ただいま30%オフセール中。
そう言えば「YOUは何しに日本へ?」で、かなりの数の外国人が抹茶味のキットカットを箱買いしていくのを見た事がある。ハワイのマカダミアナッツ並に日本土産のド定番となっているそうだ。 matcha って世界中で好まれる味になったんだねぇ。
本日は節分。一般的には豆まきするだけだが、意味的には季「節」の「分」かれ目の事であり、本日の場合は立春の前日、という事になっている。のでまぁ、お花感満載の書体を紹介する。ガーリーなアップライトスクリプト。気の抜けたほわ~んとした柔らかいスクリプトをベースに、ハートマークを散りばめた Love、花を散りばめた Flower というファミリーを持っている。サンプルが見づらくてアレなのだが、細い書体にドロップシャドウを考えなしに付けると台無しになるという典型である。どうしても付ける場合は、距離やボケ具合をかなり吟味しなければならない。デザイナーの方はよく覚えておくように(笑)。ただいま50%オフセール中。ちなみに名前のバディヌリーとは、バロック音楽の一ジャンルの事らしい。
本日は絵画『叫び』で有名なエドヴァルド・ムンクの命日。他にもダリやボナールも同じ日に亡くなっている(すごい偶然)ようなのだが、ムンクしか書体が見つからない(笑)のでこちらを紹介。ムンクの筆致を書体化したスクリプトである。手書きまんまなので結構使いづらいと思うが、おもしろい演出にはなるだろう。オルタネートはあるがスワッシュとかではなく、書いたその時々で字形がブレるのを再現したものである。リガチャーは結構豊富。ムンクのサインと思しきものもある。また、その絵画作品16点がモノクロ(当たり前)でアイコン化されてグリフに入っている。もちろん『叫び』もあり。実は『叫び』って4つのバリエーションがあるって知ってた? 筆者は今日知った(笑)。
カリグラフィーで使うブロードペンで書いたローマン。レタリングではなく、ほぼペンで一発で書いていると思われる(フォント化にあたって多分修正はしているだろうが)。カリグラファーならば結構簡単に再現できるだろう。筆者は割と自信がある(笑)。アップライト、イタリック共にちょっとしたスワッシュオルタネートがある。イタリックの方はだいぶカリグラフィー寄りになっているが、コネクションは取らず、あくまで活字っぽくしている。オプティカルファミリーで、レギュラーと Caption、Display、SubHead がそれぞれ5ウェイトあって、それとは別に Poster という極細のものが1つある。優雅さを保ちながらも、普通のカリグラフィー書体より可読性がかなり良くなっているので、色々使い勝手の良い書体となっている。ただいま30%オフセール中。でも $1,000 超えるけどね…。
ややグラフィティ風味のある男性的でダイナミックなブラッシュスクリプト。傾きはやや弱く、コネクション部分は文字本体のストロークよりだいぶ細くなっている。字形そのものはクリアで可読性は良いのだが、その分ちょっとカッコよさというのは減ってる気がする。グリフは998もあり、バリエーション豊かな文字組みが可能。
本日は成人の日。毎年アホンダラが全国に出没するが、その最たるものが我が沖縄という悲しい現実。これ毎年恥ずかしくてねぇ…そうじゃない成人諸君、クールにね。とりあえずおめでとう。
新年一発目、本日1月3日は『指輪物語 The Lord of the Rings』の作者、J・R・R・トールキンの誕生日という事でそれ関連の書体を。トールキンの考えた文字、テングワール Tengwar っぽいニュアンスをラテン・アルファベットに持たせた書体である。トールキンは幼少時より言葉や文字を創造するという極めて特殊な趣味を持っており、長じては言語学者となっているが、考えたいくつかの言語と文字の内、実用レベルまで持っていったのがエルフ語(クウェンヤ・シンダール)とテングワールで、実際に会話ができ、文章が組めるようになっている。
この文字と言語の使い手としてトールキンが選んだのが、北欧神話に登場する妖精エルフで、彼はその物語を書いていった。物語は世界創生から始まっており、その量は膨大で、大まかに第一紀、第二紀、第三紀と分かれており、『ホビットの冒険』や『指輪物語』などは第三紀末期のほんの短いエピソードでしかない。それを経て、古代エジプト文明等を含めて今いる我々の時代が第四紀という事になっている。ちなみに『ホビットの冒険』と『指輪物語』は、主人公のビルボやフロドたちが西方語で書いた本、通称「西境の赤表紙本 The Red Book of Westmarch」の写本のひとつをトールキンが入手し、それを現代英語に翻訳した、という体(てい)で描かれている。第一紀と第二紀の主なエピソードは、トールキンの息子クリストファーが『シルマリルの物語』という本に短くまとめている(それでも長いけど)。興味があれば読んでもらいたい。そのバックグラウンドの奥深さに驚嘆するだろう(エルロンドやガラドリエルはその時代から生きている)。『ハリー・ポッター』なんてホント薄っぺらにしか感じない(好きな人ごめんなさい)。筆者は20年来のトールキニアンだが、年末に『ホビット』3作がテレビでやってるのを観て、またトールキン熱に火が付いた。読み返そうかなぁ。
本日は岡倉天心の誕生日。天心といえば『The Book of Tea』(茶の本)、という事でこの書体を紹介。日本茶ちゃうやんというツッコミはさておき。堅苦しさのまったくない、筆でひょひょいと書いたような柔らかくラフなブラッシュスクリプト。コネクションはほとんど取れておらず、字形にちょっとしたオルタネートはありはするもののスワッシュが付いたものはなく、オーナメントも全然なくて全体的にややおとなしめ。リガチャーはまぁそこそこある。気軽に使えるスクリプトじゃなかろうか。1ウェイトのみ。
ブラッシュスクリプトに近いニュアンスを持ったブロードペンスクリプト。コントラストが強いのでモダンローマンのようなラグジュアリー感がある。x-ハイトは大きめで可読性は良好。やはりスワッシュオルタネートやリガチャーが多数あって、Pro バージョンは1200ほどのグリフを持っている。ほか Regular、Simple および Curly というバージョンがあるが、これらはアクセント記号を多用する言語向けに、スワッシュなどが干渉しないよう考慮されたものだとの事。通常は Pro ひとつ買えば済む。1ウェイト。
モノラインのミクスドファミリー。セリフ・サンセリフ・スクリプトとあって、そのすべてが細めの抑揚のないストロークでできている。スクリプトは紐がのたくったような感じで、セリフとサンセリフは腰高でx-ハイトが小さく、なかなかおもしろいスタイルをしている。両方とも小文字はなくスモールキャップスで、通常のものとカウンターが塗りつぶされたもの、アウトラインのみのバージョンがある。スクリプトの方には影のみのものがあり。元はブラッシュの Salt & Spices Pro というのがあり、これのモノラインバージョンである。