3月24日まで MyFonts が Big Script Sale を開催。なのでその中からひとつを紹介。モダンなシグネチャータイプのスクリプト。太い柔らかめのサインペンで書いたような男性的なニュアンスのあるスクリプトで、大文字と小文字のサイズさが大きくややバウンシー。傾きはなくアップライト。スワッシュオルタネートはないが、リガチャーが結構ある。結構かっこいいんじゃないだろうか。1ウェイト。元々1,500円程度と安いが、いまならたったの500円ちょい。
Archive: March 2020
かわいらしくも洗練された雰囲気を持つスラブセリフ。Memphis に近いジオメトリックスラブセリフでコロコロはしているが、どことなくシュッとしていて都会的。s の上下や y のディセンダーなどのセリフを潔く落としている所がそう見えるのかもしれない。イタリックは f がカリグラフィックで、それだけでこちらもちょっとオシャレ感が出ている。そのまま組んですぐロゴに使えそう。ウェイトも8つと豊富ながら、ファミリーで $40 とすごく安い。お買い得な書体。
太めでちょこんとしたスワッシュが可愛らしいディスプレイ。全体的に太めでコロコロしているが、細いところは結構細くてコントラストはやや強め。アウトラインはややラフ。セリフがよく見ないと判らないほど申し訳程度に付いている。控えめなスワッシュオルタネートがあり、アクセントのある文字組みが楽しめる。女子向けはもちろん、子供向けにもいいかな? 1ウェイト。
本日は3.11。鎮魂の祈りを込めて花束を。女性的な緩めで細身のモダンスクリプト。オルタネートはそこそこあり。1ウェイト。ただいま30%オフだが、元々 $15 程度と安い。
本日『サボテンの日』らしい。サボテンと言えばメキシコという訳でこちら。インディオ風味あふれるディスプレイ。図太いラフなサンセリフに、民族風味のある文様が施されている。見ての通り可読性は最悪で(笑)、長文はまずムリ。短い単語でロゴ的に使うのが最適だろう。一応フィルがソリッドなタイプもあるが、周囲にはトゲトゲが付いてるのでやはり長文は難しいだろう。トートバッグやTシャツの作例があるが、こういうグッズに使うとなかなかカワイイ。
ドイツ語でのみ用いられる文字 “ß”(エスツェット)だけにフォーカスした変態本(笑)。400もの書体の ß ばっかりを集めた本で、右ページに巨大な ß を一文字だけ、左ページにその書体の解説(英語)がある。一応解説文はその書体で組まれており、小さいながら主要文字の見本も付いてはいて、一応見本帳の体(てい)をしている。文庫本サイズだが、本文組の見本としてはまぁ十分だろう。しかしなんでまぁこんな本を思いついたのやら…。ちなみに ß は18世紀頃までは使われていた s の異体字・「長い s」と呼ばれる ſ と s の合字であり、つまり s がふたつくっついてこんな形をしているので、ß が出せない場合は「ss」と綴るのが正しい。決してギリシャ文字の β(ベータ)ではないので注意。
ボタッとしたセリフが可愛らしいローマン。x-ハイトやカウンターが大きく全体的にコロコロしており、丸みを帯びた大きめのセリフと相まって全体的な雰囲気は可愛らしい。昔懐かしい Cooper や Souvenir、Cheltenham のような雰囲気を持っている。a には1階建てのオルタネート、g はサンプルのようにループが閉じてないオルタネートがある。Cafe Brasil と同じ作者で、これの流れをくんで本文にも耐えうるようデザインし直したものらしい。5ウェイト。ただいま70%オフセール中。
本日『さんごの日』らしいのでこちら。モダンローマンとシグネチャースクリプトのデュオ。モダンローマンの方は大文字のみで、グリフは割とスタンダード。コントラストはかなり強い。スクリプトの方はボールペンの筆致のような細いモノライン。グリフはかなりラフで、横よりは縦の勢いが強い男性的な書体である。スワッシュはないがリガチャーが88種もあって、バリエーション豊かな文字組みが楽しめる。ほか、サンプルのバックのようなペーパーテクスチャ画像が9種添付されている。ちなみに名前の blush は brush(筆)の誤字ではなく、「赤面する」「紅潮する」等の意味があるそうな…。各1ウェイトずつ。
カーリーな活字タイプのスクリプト。Bodoni がデザインした古い活字をデジタル化したものとのこと。手元に Bodoni の Manuale Tipografico があるのでペラペラとめくってみると、細部が異なり、傾きもこちらの方が強いが、確かに似たようなスクリプトが掲載されている。Bodoni らしいコントラストの強いモダンな書体で、全体的にくるくるとカールしているが、本当の手書きスクリプトよりは慣れてない人には読みやすいだろう。名前のテッラチーナとは地名らしい。6ウェイト。
これとは少し違うが、かねてよりこういった手書きではない、活字タイプのスクリプトの呼び名をどう呼ぶか考えあぐねていたが、この書体の解説にセミスクリプト semi-script なる文言を見つけた。これがひょっとしたら的確かもしれない。使わせてもらおう。
いーちーねーんじゅーがひーなーまーちゅーりー♪という事でこちら。かなりつたない感じのゆるいブラッシュスクリプト。グリフは子供が書いたようなラフな形で、ストロークは細くアップライトでリレーションがない(文字が繋がってない)。その代わりストロークの端が所々くるっとカールしている。欧米の絵本で使用されてるような書体でちょっと使い所が限られてくるが、使いこなせれば可愛らしい雰囲気を出せると思う。1ウェイト。