くりんくりんの手書きレタリングディスプレイ。基本的には、手書き風味の残るコンデンスなローマンで、字のあちこちがくりんとカールしているのが特徴。向こうの絵本などによく使用されているような書体である。Pro と名の付く割にはオルタネートは小文字にちょろっとある程度で、大文字には皆無。ウェイトバリエーションもなければアイコンもないというちと淋しい書体ではあるが、まぁ安いのでお気軽にどうぞ。
Category: Display
ウェイトの重い Didone ディスプレイ。コントラストが極端に強いモダンローマンで、1ウェイトでイタリックもないながら、スワッシュオルタネートやリガチャーが豊富に用意されている。華やかな印象があるのでこの年末の時期に最適。ただしヘアラインが極細なので、あまり小さくは使えないだろう。注意。ただいま25%オフセール中。
つい最近アナウンスがあったので紹介。以前も紹介した古いサンセリフ Trade Gothic のディスプレイ特化版。大文字のみの分版タイプで、普通のソリッドなものの上に、立体的なデザインが施された文字を色を変えて重ね打ちすることで、2~3色に色分けして表現できるようになっている。だいぶレトロ感溢れるテイストだが、最近はこういう古いものが流行ってんでしょうか。Monotype サブスクリプションにも入ってるが、購入する場合は単品で買ってもあんまり意味がないのでぜひセットで。ただいま50%オフセール中。
こういうのもスクリプトの類なのだろうかと悩むディスプレイ。伸びやかでラフなキャピタル。カリグラフィーでこういう書体を書く人もいるので、手書き書体である事は間違いない。一見簡単そうではあるが、こう綺麗にコントラストを出すにはブロードペンの細かいコントロールが必要で、さらに一発では書けず、ビルドアップ(複数回でひとつのストロークを書く)になるだろう。見た目とは裏腹に、結構高度なテクニックが必要となる書体である。大文字のみではあるがオルタネートやリガチャーが豊富にあり、さらにギリシャ文字やキリル文字もサポートしている。2ウェイト。イタリックもあり。ただいま90%オフセール中。
コントラストが強くコンデンスなサンセリフとブラッシュスクリプトのデュオ。19世紀ニューヨークをイメージして作られたもの。らしい。超楕円をベースにデザインされた Grotesk は、ジオメトリックで背が高くてコントラストが強く、以前紹介した Empire の雰囲気がある。一方の Script の方もややコンデンス気味なアップライトのブラッシュスクリプトで、こちらはややポップな雰囲気があるだろうか。スワッシュオルタネートやリガチャーもそれなりにある。双方ともキリル文字をサポートしており、Script の方は珍しいキリル文字のカリグラフィーが見られる。あと Behance 内にデモページがあるので参考に。ちなみにニッカーボッカーズとは、膝下丈の太腿部分がダボッとしたパンツの事。古くはゴルフや野球をする際にはかれたものだが、なぜか日本ではガテン系のお兄ちゃんがはく事になっている(なっている?)。
本日は映画の日って事でこちらを。アール・デコ調のディスプレイ。細いステムがヘアラインとなり、アセンダーやディセンダーが長く、クラシックな古き良き映画のエレガントな雰囲気がある。小ぃ~さなセリフの付いたものとないものがあり、フィル部分にジグザグ模様が入った Zick があって、それぞれに2ウェイトあってイタリックもある。オスカー像や古いカメラのアイコンが入った Dingbats もあり。
本日は Black Friday。前日11月第4木曜日がアメリカでは Thanksgiving Day(感謝祭)で、その翌日の金曜はモノが売れに売れてどの店も黒字になることからこう名付けられた。去年辺りから日本でも便乗商法が目立ち、何の感謝もしてないのにそこだけ乗っかるというオトナの嫌らしさが鼻につくが、同じく何の関係もないヨーロッパでもかなり便乗してるようなので(笑)まぁどこも一緒よねと感じである。
ていうワケで発音はブラックなこの書体を紹介。ゲーム・アニメ界隈が喜びそうなデコラティブなブラックレター。19世紀のタイプデザイナー、Henry W. Troy という人のデザインした Trojan Text という書体がベースになっているとのこと。繊細で植物的なオーナメントでハデに装飾されており、ブラックレターではあるものの、カリグラフィーの手法ではとても書けそうにない。元の書体には小文字や数字もあるようだがこちらにはないので、イニシャルとしてぐらいしか使い道がない所が残念。ただいま30%オフセール中。
本日は日本的には「いい夫婦の日」として有名だが、ケネディ大統領が暗殺された日でもある(1963)。っつーわけで「大統領」の名を持つ書体を紹介。名にふさわしいエングレーブドローマンである。名人アドリアン・フルティガー Adrian Frutiger の手による。元はフランスの Deberny et Peignot という会社のためにデザインされた活字を、Linotype がデジタル化したものである。ほとんどコントラストがなくやや幅広。小文字はなくスモールキャップス。とまぁこのテの書体の特徴そのままで、これといって変わったところはない。ま、そんな感じである。ところでケネディ大統領、暗殺時の年齢は46歳だそうで。筆者と1コ違いというのが驚愕である…こんなおっさんでごめんなさい。
本日は地中海と紅海をつなぐスエズ運河の開通日(1869)。なのでその名を持つ書体を紹介する。アセンダーとディセンダーが極端に長いスラブセリフディスプレイ。文字本体の方は素直なジオメトリックスラブセリフ。その上下に、x-ハイトの3倍はあるアセンダーとディセンダーが伸びている変わった書体である。「エジプシャン」の上下に線が伸びている事でスエズ運河を表現している…のかもしれない。3ウェイトでイタリックはなし。
本日沖縄は28℃もあるが暦の上では立冬。なのでそれにふさわしい書体を紹介。手書きの緩いスクリプトと、かなりコンデンスなサンセリフのミクスドファミリー。サンプルはかなりかすれちゃってるが、これは Photoshop の加工ではなく、ハナからこんなにかすれてる(笑)。「地面に書いた文字に雪がおおいかぶさった」感を出している可読性無視の書体である。加工しなくて良い分ラクに使えるだろう。1ウェイト。