2020年に紹介した Qualy が字種とファミリーを拡充して Neue となって再登場。以前はロゴ専用ということで字種が必要最低限だったが、今回は約物やアクセント記号、キリル文字までサポートしている。さらにはウェイトも4種類に増えた。これにより、より使いやすくなったと思う。全体的なイメージはコロコロとかわいらしいが、子供や女性向けだけでなく、IT などとも相性がいいと思う。モダンなカフェなどにもいいかも。本日時点で MyFonts Hot New Fonts で第3位と人気。実は作者は日本人。
Category: Sans Serif
サンセリフとセリフのバリアブルタイプ。バリアブルタイプは通常ウェイトが可変になるのだが、こちらの書体は Sans から Flare, Semi Serif, Serif, Extra Serif と段階を踏んで段々とセリフが生えてくるようになっている。それに伴い、ストロークもモノラインからコントラストが強くなっていく。サンプルの画像は Extra Serif で、やや個性的でディスプレイ向きとなっているが、Serif までは割とスタンダードなグリフで本文用途として問題ないと思う。現在は1ウェイトのみだが、購入者が増える度にウェイトが追加される模様。アクセント記号がほぼないっぽいので、海外販売を視野に入れるなら追加は必須だろう。オールドスタイル数字やスモールキャップスもあるとなお良い。制作はタカヤ・オオタ氏率いる kern。
レトロポップなジオメトリックサンセリフディスプレイ。全体的に円弧が強調されたグリフで、なるべく角を作らないようにデザインされた書体である。そのおかげでかわいらしい雰囲気に仕上がっており、説明にはモダンとあるがどう見てもレトロである(笑)。ただ細いウェイトもあり、こちらはややモダンかなという感じはする。個性的なリガチャーもいくらか入っている。斜線入りではあるが、デモ版が無料でダウンロード可能。イタリックもあって9ウェイト。
可読性の良いヒューマニストサンセリフ。アメリカのグラフィックデザイナー、William Addison Dwiggins (1880–1956) が1930年に制作した書体で、そのデジタル復刻版である。復刻には日本人タイプデザイナーの大曲都市氏が携わり、その経緯をご本人がブログで記してあるので、詳しくはそちらを御覧いただきたい。実はこの書体は知らなかったのだが、Dwiggins の伝記の復刻が Kickstarter で始まったのをきっかけに氏の書体を探したらこれがあった。かわいらしくもあり、ひと目で気に入ってしまった。オススメの書体です。ノーマル幅7ウェイト、Condensed 6ウェイト。
スッキリしてバランスよく読みやすいジオメトリックサンセリフ。ややヒューマニスト寄りのためか大変目に優しく可読性の良いジオメトリックで、クセがなくスッキリしている。かと思いきや i や j の上部がちょっと欠けており、僅かな特徴だが頻出する文字のためか割と目立ち、おもしろい効果を生み出している。これだけしっかりした書体ながら、グリフ数が少ないのがちょっと残念。3ウェイト。
素朴で読みやすいヒューマニストサンセリフ。1930年製作と古い書体で、Futura のようなジオメトリックが急激に人気が出てきた頃に、それに反発して作ったそうな(笑)。古代の碑文や手書き写本の書体からヒントを得たそうで、なるほど古いグリフをしている。ストロークはほぼモノラインで、ストロークの端にほんのり小さなウェッジ型のセリフが付いているが、ほんのり過ぎてフレアセリフのようにも見える。イタリックはさらに手書き風味が強くなり、またあちこちクルッとカールしているのが特徴的。スモールキャップスやオールドスタイル数字もあってなかなか使い勝手も良い。4ウェイト。
レトロ要素が強いジオメトリックサンセリフディスプレイ。作者は’80年代にアタリ(アメリカのゲーム機)にハマったゲーマーだったそうで、往時の雰囲気を持った書体である。かわいらしいグリフをベースに、右が欠けた T、右や左に極端に傾いた A や W など面白いオルタネートがあって、ユニークな文字組が楽しめるようになっている。普通にポップなロゴとして使えそう。普通のソリッドなタイプと、アウトラインがややガタついて角が丸くなった Rough の2種があり、それぞれに2ウェイトずつ。
シンプルでスタイリッシュなディスプレイサンセリフ。大文字のみでやや幅広、字間も広めに設定されており、Sackers Gothic のようないわゆるカッパープレートゴシック風味を持っている。オルタネートどころかスモールキャップスすら持っておらずかなり潔い。その分シンプルで扱いやすいだろうが、かっこよく使うには結構センスがいる。腕試しにいいかも。6ウェイトとウェイトは多め。
ちょっとおもしろいオルタネートを持つジオメトリックサンセリフ。基本はxハイトが大きめでスタンダードなグリフのジオメトリックサンセリフだが、見ての通り滴というか葉っぱというか、その辺の形をベースにしたオルタネートを持っている。背景の爽やかなグリーンから、やはりその辺の用途をイメージしていると思われる。エコやスポーツなどの商品ロゴに最適だろう。イタリックもあって5ウェイト。
アール・デコ調のレトロなサンセリフディスプレイ。バウハウスとアール・デコ風味をかけ合わせたとあり、Avant Garde の文言もあることから、そっちへのオマージュもあるだろう。ジオメトリックをベースに変わったプロポーションで構成されており、これまた変わったリガチャーも用意され、おもしろい文字組みが楽しめるようになっている。小文字はなくスモールキャップス。2ウェイト。3,000円ちょいとお安め。